「賃貸物件のカーペットが汚い。」
これってなかなかショックな状況です。
毎日肌にふれるものですから、気持ちよく快適に過ごせるように工夫したいですね。
かといって、「フローリングマットを上から敷いて、汚れを隠しちゃえ!」なんて荒業はNGです。
通気性が悪くなりダニやカビが大量発生するおそれがありますし、踏み込んだ際にふにゃっとするので歩行が不安定になります。
カーペットの汚れが気になるときには、中性洗剤やシミ取り剤を使って適切にお手入れしましょう。
どうしてもカーペットを新品に張り替えたいという場合には、必ず管理会社や大家さんに相談したうえで検討しましょう。
目次
賃貸物件のカーペットにまつわる3つの悩み
駅近で間取りも希望通り!広さのわりに家賃も安い。
お気に入りの物件を見つけたんだけど・・・ひとつだけ気がかりなことがある。
それは・・・床材がカーペットだということ。
「どうしてわざわざカーペットなの・・・。」「フローリングならよかったのに。」と思っちゃいますよね!
ですが、騒音トラブル防止のために部屋全体にカーペットを敷きこんでいる賃貸物件は意外に多いようです。
まずは「賃貸物件の敷き込みカーペット」にまつわるお悩みについて、深堀りしていきましょう。
①見た目が汚い!衛生面が気になる
- タンスなど家具を置いた跡がついていたり
- シミになっていたり
- 全体的に薄汚れていたり
とりあえず、賃貸のカーペットって見た目がよろしくないことが多いですよね。
もともとは他の誰かが暮らしていた部屋ですから、新品みたいにきれい!ということはまずないでしょう。
どこかしら汚れていて、シミがあるのが普通なのかもしれません。
さらには、
- どうやって掃除をしたらいいの?
- ダニやカビの発生が心配。
- 小さな赤ちゃんがいるから、衛生面が気になる。
など、どうやって清潔に保つのか?を知りたい方も多いでしょう。
「カーペット汚い問題」を解決して、心地よい住まいで新生活をスタートさせたいですね。
②すぐシミになる?退去時の請求が心配
賃貸に敷き込みのカーペット。
飲み物や調味料をこぼしてシミをつくっちゃわないか心配ですよね。
とくにコーヒーやオレンジジュースなど、色の濃い水性の汚れは目立ってしまいます。
フローリングなら拭けばすぐにきれいになるけど、カーペットは染みこんじゃうのが厄介ですよね。
カーペットにシミをつくらないためには、はじめに適切なお手入れをして、すばやく汚れを取り除くことが大切。
反対に誤ったやり方では汚れが広がったり、目立った状態で定着してしまいます。
また窓際は結露でカビになりやすいので、ご注意ください。窓やサッシに水滴がたまってきたら、こまめに拭き取ることを習慣にしましょう。
退去時の請求については、日常生活で生じる汚れについてはだいぶ寛容になってきています。
ビクビク気を遣うことはありませんが、「なるべくきれいに使おう」という心がけは大切にしたいですね。
③DIYでトラブル発生!重ね敷きは厳禁
「いっそのことカーペットを貼り替えたい!」「フローリングマットを敷いてDIYしよう」と思っていませんか?
最近ではフローリング調のフロアマットやタイルカーペットなど、DIYで簡単に敷き込めるアイテムが充実しているのでトライしたくなってきますよね。
ですが・・・DIYで重ね敷きするのはやめておきましょう!!
なぜならクッション性のあるカーペットの上にカーペットやフロアマットを敷くと、足元が沈んだりカーペットがズレたりして歩きにくくなってしまうからです。
こちら(↓)をご覧ください。
カーペットとフローリングマットを小さくカットしたものです。
この2枚を重ねて・・・
カーペットの上にフローリングマットを敷いた状態を再現してみました。
この状態で負荷をかけると、下に敷いたカーペットの毛先がへたって足元が沈んでしまいます。↓
フラットな状態をキープできないので、つまづきや引っかかりなどのトラブルをまねく恐れがあります。
そのほかにも何かの拍子でズレることや通気性が悪くなることも心配なので、「カーペットONカーペット(フロアマット)」の重ね敷きは避けた方が賢明です。
もしどうしてもカーペットを張り替えたいなら、今敷きこんでいるカーペットをはがしてから新たに敷き直す方法を検討しましょう。
賃貸のカーペット問題を解決する2つの対策
難問が立ちはだかる賃貸カーペットですが「目をつむって生活するしかないの?」というと、そんなことはありません。
交渉によっては張り替えも可能ですし、清掃を業者に依頼したり、自分でお手入れして清潔な状態にすることもできますよ。
しつこい汚れには業務用クリーナーを活用してきれい取りのぞきましょう。
①大家さんに相談して、カーペットの張り替えを検討
カーペットを張り替えたいなら、大家さんや管理会社に相談してみてもいいでしょう。
入居契約前の段階なら、交渉次第では対応してもらえるかもしれません。
とはいえよっぽど汚れがひどい状態でない限り、カーペットの張り替えはしてもらえないケースがほとんどです。
もしどうしても新品にしたいなら、費用の負担を申し出たうえでお願いしてみるのも一つです。
とにもかくにも、カーペットの上にカーペットを重ねて使用したり、無理やり剥がしてしまわないよう注意しましょう。
張り替える場合には、きちんと許可をもらったうえで専門業者に依頼してください。
②敷き込みカーペットをお手入れしよう!清潔さを保つコツ
カーペットの張り替えとなると作業が大がかりなうえ費用が高額になってしまいますが、掃除ならもっと簡単に行えます。
全体的な黒ずみ、皮脂やほこりなどの汚れは中性洗剤を使った拭き掃除でもずいぶんきれいになります!
入居前の汚れ対策はもちろん、これから住み続けるならカーペットの定期的なメンテナンスも必要になので、あわせてチェックしておくといいでしょう。
◇カーペットの拭き掃除の方法
小さなサイズのラグならお風呂の浴槽や洗濯機で丸洗いすることもできますが、部屋全体に敷き詰めたカーペットはそういうわけにもいきませんよね。
表面に付着している汚れが気になる場合には、拭き掃除できれいにしましょう。
手順は次の通りです。
- 薄めた中性洗剤を浸した雑巾を硬くしぼり、カーペットの表面を水拭きする。
- お湯に浸した雑巾を硬くしぼり、仕上げ拭きする。
- 通気性をよくして乾燥させる。
※中性洗剤を使用したら、必ず仕上げ拭きをしましょう。
カーペットに洗剤の成分が残っていると、汚れやすくなってしまいます。
◇シミ予防は「汚れたらすぐに拭く!」が鉄則
賃貸マンションで床材がカーペットだと、気を使いますよね。
自分の持ち物じゃないだけに「やってしまった」というショックが大きいと思います。
退去時に原状復帰の費用を請求されないか?も心配ですし、なるべくきれいに使用できるように心がけましょう。
カーペットをきれいに保つポイントとして大切なのは、汚してしまったときに適切なお手入れをすること。
何かをこぼしてしまった場合には液体の汚れは乾いたタオルで吸いとり、油性の汚れはつまむようにして取り除きます。
ゴシゴシこすると汚れの範囲が広がってしまうので、気を付けましょう。
雑巾に少量の洗剤やシミ取り剤をつけ、トントンと軽く叩いて汚れを移しとります。
一度に取ろうとせずに、繰り返し丁寧に取るつもりで作業することがポイントです。
※洗剤の種類は中性洗剤を使用しましょう。
酸性やアルカリ性の洗剤はパイル繊維の変質や変色をまねく恐れがあるため、使用は避けましょう。
◇目立つシミは専用クリーナーで対応
おそらく数年物?と思われるような汚れは、なかなか頑固そうですよね。
中性洗剤のパワーでは取り除けないかもしれません。
そんなときには専用クリーナの活用も検討してみましょう。
汚れをスッキリ落とせる、カーペット専用のシャンプーです。
汚れて1週間たったあと、カーペットシャンプーを使って汚れを落としてみました!
ダニ除け成分配合で、シャンプー後もカーペットを清潔にお使いいただけます。
ソファーや椅子などカーペット以外の繊維製品にも使用できるので、一家に1セットあると重宝するでしょう。
身体に優しい成分だから、ペットのいるご家庭でも安心♪
◇業者にクリーニングを依頼する
汚れがひどい場合や自分で掃除する余裕がないときには、専門業者にクリーニングを依頼しましょう。
経験豊富なクリーニング店やカーペットクリーニング資格を持った専門家がいる業者への依頼がおすすめです。
業者クリーニングの掃除方法は次のようなやり方が一般的です。
- カーペット表面をシャンプー。
- ブラシ回転でポリッシャー。
- リンスを施しバキュームする。
自分でケアするだけではなかなか行き届かないお手入れも、本格的なプロの技でさっぱりきれいにしてもらいましょう。
カーペットのある暮らしは快適!メリットにも注目しよう
「入居前の汚れが気になる」
「自分が汚してしまいそうで心配」
「お手入れが大変そう」
など、何かとデメリットばかりが気になるカーペット物件ですが、悪いことばかりではありません。
カーペットにはこんなメリットもあるんです。
◇カーペット生活のメリット
- 転倒時の衝撃を吸収する。
- ストレスを和らげ、リラックスさせてくれる。
- 冷たさが伝わりにくく、素足でも気持ちいい。
- 階下への騒音トラブルを抑制する。
- ホコリの舞い上がりを抑制する。
床材がカーペットだと転倒時の衝撃が軽減されるので、子どもや高齢者の方がいるご家庭には特におすすめです。
階下への騒音対策にもなるので、生活音にヒヤヒヤして気を使う場面も少ないでしょう。(上階もカーペット敷きなら、騒音問題に悩まされることも少なくなります。)
足元があたたかく、冬でも足裏が冷えないというメリットもあります。
カーペットは歩行時に舞い上がるホコリを抑制する効果があるので、空気中に浮遊するホコリの量を減らせます。
カーペットで注目のメリットとしては「リラックス効果」もあげられます。
フローリングとカーペットを比較すると、カーペットの方がリラックス度が大きいという研究結果もあるので、
あたたかな雰囲気のカーペットでお部屋にくつろぎをプラスしてくれるでしょう。
このようにカーペットには、たくさんのメリットがあります。
はじめはイヤだな~と思っていたカーペットも、実際に住み始めてみるとその快適さに気がつくかもしれませんね。
住めば都とも言いますし「カーペットがネック・・・」と入居を迷っている方は、メリット・デメリットの両方を踏まえたうえで考えてみてください。
まとめ
最後にもう一度。
しつこいですが「カーペットonカーペット(フロアマット)」のスタイルはおすすめしません。
足元がふにゃっとなるので安定しませんし、通気性が悪くなるのでカビ・ダニの発生も心配です。
汚れが気になる場合には自分で拭き掃除をしたり、業者に依頼してクリーニングしてもいいでしょう。
へこみや家具の跡は、スチームアイロンの蒸気をあて手で撫でるようにして毛並みを整えてください。
どうしても新品に張り替えたい場合には、大家さんや管理会社に相談しましょう。
勝手にはがしてしまって元の状態に戻せず、退去の際に原状復帰の費用を請求されたという例もあるので慎重に検討してくださいね。