カーペットはフローリングと比べるとホコリや髪の毛がたまりやすくなっています。そして、その影響でダニやその他の虫も繁殖しやすいのです。
カーペットに茶色い虫が動いているのを見かけることがありますが、カーペットに虫がいるのは気持ちがいいものではありません。
そこで、掃除機で吸い取っても再度発生することもある厄介な虫の正体と、適切な駆除方法について理解しておきましょう。
目次
カーペットにいる茶色い虫の正体とは?
カーペットに発生する茶色い虫にもいくつかの種類があり、シバンムシもそのひとつです。
体長は2~3mmで、ちょうどカブトムシのメスを小さくしたような形であり、カーペットだけでなく畳にも発生することがあるのです。
またシバンムシは、毒針を持っていて危険性の高いシバンムシアリガタバチの宿主になってしまう危険性がありますので、見つけたら早急に駆除が必要となります。
カーペットだけでなく、クローゼットやタンスにも発生するのが、カツオブシムシです。
体長は2.5~3mmであり、日本でよくみるカツオブシムシは、黄色が混じったカラフルなヒメマルカツオブシムシと、黒一色のヒメカツオブシムシに分けられます。
カツオブシムシは人間にかみつくことはないのですが、その幼虫は布をエサとして食べます。そのためカーペットの繊維やクローゼットの衣類を食べてしまうので、早めに駆除が必要です。
虫のなかには、人間に直接危害を与えないものもあります。しかし、それが他の害虫を増やす原因となる場合があり、見た目にも気持ち悪く衛生面も不安ですので、見つけたら駆除するようにしましょう。
カーペットの虫の駆除方法とは?
シバンムシ
カーペットについてしまった虫を駆除するためには、それぞれの種類に応じて適した対策を取ることです。
シバンムシは、乾燥した物や布を好んでエサにして繁殖してしまいますので、それらの物にシバンムシが侵入できないようにすることです。
シバンムシは紙袋やチャック付きの袋に入っている食品などでも、袋を破って中に入ってきます。ですので、シバンムシが侵入できないように瓶や缶などでしっかりと蓋をした容器に入れるほか、冷蔵庫に保存するようにします。
他にも、駆除剤を使用するという方法もあります。ドラッグストアやインターネットで販売されている駆除剤がいくつかありますので、効果のある虫としてシバンムシが含まれているものを選ぶようにしましょう。
また、トラップを仕掛けてシバンムシを誘引する方法もあります。トラップは主にドーム型であり、高い粘着性でシバンムシを捕まえるタイプと、シバンムシを引きつけるオイルが染みこませてあるタイプがあります。
しかし、どれも成虫にしか効果が期待できないため、シバンムシの発生源が特定できないときは専門業者に駆除を依頼するのも手段のひとつです。
カツオブシムシ
シバンムシだけでなく、カツオブシムシの駆除にも有効といわれているのが燻煙剤やエアゾールです。
しかし、これも成虫にしか効果がないようで幼虫にはあまり期待できません。それに、その有効成分が届きづらい、奥深い場所にいる虫まで駆除するのは難しいでしょう。
また、カツオブシムシは熱に弱いと言う特性を持っており、65度以上で即死するため、熱で駆除すると言う方法もあります。
たとえば、カーペットにスチームアイロンやスチームクリーナーをあてることで、カツオブシムシをある程度退治することができます。
他にも、コインランドリーにある高熱乾燥機を使用する方法がおすすめです。カツオブシムシ以外にも、高温に弱い害虫がいますので、それらも一気に駆除できるようになります。
高熱乾燥機を使用すると、スチームアイロンやクリーナーを用いるよりも費用がかかりますが、少ない労力でカーペット全体に付着した虫を駆除する高い効果が期待できます。
カーペットに虫が湧かない対策とは?
カーペットに虫が湧かないようにするためには、清潔に保つことが重要なポイントになってきます。
シバンムシは乾燥した食品などをエサにしますし、カツオブシムシはホコリや髪の毛をエサにして繁殖しますので、それらをできるだけ取り除くことです。
カーペットはホコリやダニが付きやすく汚れやすいため、毎日、もしくは2~3日に1度の割合で定期的に掃除をするようにしましょう。
また、カーペットは毛足が長く、その奥にまでホコリやゴミがたまっていたり、髪の毛が繊維に絡みついていたりすることがありますので、掃除機をかけるだけでは不十分です。
その場合はゴム手袋などを使うと、毛足の奥にあるゴミやホコリがかき出せるようになります。ぜひ、掃除機と併用して掃除の効果を高められるようにしましょう。
虫が湧きにくい!合成繊維おすすめカーペット5選
虫が湧きにくい素材があるのをご存じでしょうか?
ナイロンやポリプロピレンをはじめとした合成繊維は虫が湧きにくい素材として知られています。
ウールやコットンなど天然素材は、繊維にたんぱく質などが含まれておりカツオブシムシなどのエサとなってしまいます。
一方、合成繊維は原料が石油などの化学製品のため虫に侵されにくいです。
虫が気になる…という方は、合成繊維のカーペットを探してみたください。
こまめに掃除するのが難しい場合は、虫が湧きにくい合成繊維のカーペットを選ぶようにしましょう!
デザインだけでなく素材や機能に着目して選んでくださいね。
まとめ
人間がカーペットの上で過ごす時間が長くなると、人間から出る垢や汗なども、シバンムシなどが好むエサになってしまいます。
また、それらは害虫だけでなく菌やダニのエサにもなりますので、ゴミやホコリを取り除くだけでなく、汚れを落とすことも大切です。
近ごろは自宅で洗濯できるカーペットもありますので、定期的に洗うようにするとカーペットを清潔に保てるようになります。コインランドリーも増えていますので、自宅で洗えないカーペットはコインランドリーに持ち込んで洗いましょう。
また、小まめに掃除するのが難しいときは、虫に侵されにくい合成繊維のカーペットや、汚れ防止機能を持つカーペットに買い替えるのも手段のひとつです。