ご自宅の軒先に日よけとして布製のサンシェードを設置している方で、サンシェードの布にところどころ小さな穴が開いていたりしませんか?
サンシェードに穴が開いていると、大量の雨が降ったり強風が吹くと穴が大きくなってサンシェードが破れてしまうことがあります。
サンシェードに破れ箇所や穴が目立つようになったら、サンシェードの交換時期です。
古くなったサンシェードは、日差しの強くなる夏までに新しいサンシェードに張り替える必要がありますが、ここで困るのが「サンシェードの処分」です。
大型の物も多いサンシェードは、粗大ごみとして処分するべきか?それとも不燃ごみとして処分するのか?迷いますよね。
今回は古くなったサンシェードの処分方法について、ゴミ分別のルールに則った処分方法を解説したいと思います。
目次
いろんな種類があるサンシェード
サンシェード(日よけ)にはいろんな種類があります。
日よけとしての役割に違いはありませんが、種類によって使われている素材や見た目、設置の仕方などに違いがあります。
サンシェードを処分するとき、サンシェードが何の素材で作られているかによってゴミ分別が必要になります。
まずは、どんなサンシェード(日よけ)があるのか、サンシェードの種類と使われている素材について解説しますね!
すだれ・よしず
日本の夏に古くから使われてきた日よけに「すだれ(簾)」と「よしず(葦簀)」があります。
すだれやよしずは、ネット通販やホームセンターなどで手軽に購入でき、日本らしいサンシェードとして年代を問わず幅広い人に人気があります。
また、和テイストのインテリアを好む方が、ご自宅や自室のインテリアアイテムとしてすだれやよしずを使用する例も増えています。
このすだれやよしずに使われる素材は、主に竹や葦(よし)といった自然素材で作られています。
最近は、自然素材以外の合成樹脂で作られたすだれが販売されていたり、合成樹脂のすだれは自然素材を使ったすだれとは違って色の種類が豊富で、日よけ以外の色んな場所で使用することができます。
すだれやよしずに使われる素材
- 竹
- 葦(よし)
- 麻
- ヨモギ
- プラスチック(合成樹脂)
すだれとよしずは、しばしば混同されることがありますが、この2つは種類の違う日よけです。
すだれは、よしずより小型の日よけで、家の窓枠の外側に吊るして日差しが室内に入らないように使用します。
一方でよしずは、すだれよりも大型で、家の窓の外に立てかけて日差しが直接室内に入らないように使用します。
すだれに似た物として、「御簾(みす)」がありますが、御簾はすだれの縁に装飾を施してひさしの内側に取付けて視界を遮る豪華なすだれです。
神社仏閣、宮殿や古く日本家屋の和室に御簾が使用されているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
サンシェード
「サンシェード」と聞くと車に装着する日よけアイテムという認識の人が多いかもしれませんが、現在は家屋に取付ける日よけでもサンシェードと呼ばれる商品が多数あります。
家屋に取付けるサンシェードの特徴として、日差しを遮って風は通すが雨除けには使えないという特徴があります。
布製でシート状のサンシェードを窓の冊子、または軒の天井下に固定して、ペグを打ち込んだ地面に紐で固定したり、ベランダやテラスの手すりに紐を結んで使用されます。
また、アウトドア等のキャンプで使用するポールを立ててシートを張ったサンシェードを「タープ」と呼ぶこともあります。
サンシェードの布に使われる素材の種類
- 麻
- ナイロン
- ポリエステル
- ポリエチレン
- アルミ蒸着フィルム
- 合成樹脂(プラスチックなど)
サンシェードは雨よけに使用することができないため、雨の日には取り外すことができる布製の商品が多くあります。
ただ、まったく雨よけにならないというわけではなく、サンシェードのなかには撥水加工がされた物もあって、撥水加工された物なら多少の水濡れにも耐性があります。
オーニング
ご家庭の軒先に設置する日よけを「オーニング」と呼びます。
サンシェードとオーニングの違いは明確にあるわけではありませんが、オーニングの特徴としてサンシェードよりも水に耐性があって大型の物、という特徴を挙げることができます。
オーニングにはサンシェードのように布製のシートを紐などで固定する物から、軒先に固定したアームを稼働させてテラスやベランダに日陰を作る大型の物があります。
そのため、オーニングは軒先の無い家で軒先の代わりとして窓枠の上部の外壁に設置したり、庭に繋がる軒先の範囲が狭い家で軒先の日陰を延長するために設置されることがあります。
大型のオーニングの取付けには、個人で取付けが出来る場合と工務店に設置工事を依頼して取付けを行ってもらう場合があります。
オーニングに使用される素材の種類
- ナイロン
- ポリエステル
- ポリ塩化ビニル
- アルミ蒸着フィルム
- プラスチック(オーニング取付け部分)
- ステンレス(アーム・オーニング取付け部分)
- アルミ(アーム・オーニング取付け部分)
オーニングは日差しの強い夏だけでなく、季節に関係なくオールシーズンで日よけとして使用できます。
ただ、壁や窓の冊子に設置すると取り外しが難しく、処分するにも大型のオーニングはゴミ分別で困ってしまうことがあるようです。
スクリーン
「スクリーン」も日よけとしてポピュラーなアイテムですが、スクリーンの多くは屋内で使用されます。
屋外で使われるスクリーンには「日よけスクリーン」や「スタイルシェード」といった名前の商品で販売されていることがあります。
室内で使われるスクリーンにはロールスクリーンがあります。
ロールスクリーンは、ロール状になったスクリーンをメカで昇降させてカーテンの代わりに日よけとして使用されます。
屋外で使われるスクリーンは雨風に晒されてもいいように丈夫な素材が使用され防汚加工等の加工もされています。
一方で、屋内に使われるスクリーンは、丈夫な素材が使われている物もあれば、デザイン性の高い繊細な素材が使われているなど、商品ごとに使用される素材にバラつきがあります。
スクリーンに使用される素材の種類
- 麻
- コットン
- ナイロン
- ポリエステル
- ポリ塩化ビニル
- アルミ蒸着フィルム
- プラスチック
- アルミ(スクリーン巻き取り用のメカ部分)
スクリーンに使われる布には、コットンや麻といった天然繊維が使われています。
一方で、スクリーンの巻き上げに使う昇降メカ部分には、プラスチックやアルミが使用されており、ゴミ分別ではスクリーンとメカ部分を別々に処分する必要があります。
サンシェードの処分の仕方
不要となったサンシェードは、ゴミ分別のルールに則って指定の方法で処分を行います。
サンシェードに使われる素材ごとに、ゴミ分別する必要があるので、それぞれの処分方法について解説したいと思います。
また、処分の注意として、暮らしている市区町村によってゴミ分別が品目によって細かく指定されている場合があります。
必ずお住まいの地域のゴミ分別のルールを守って処分を行ってください。
可燃ごみで処分する
焼却処分できる可燃ごみは、各市区町村の決められたゴミ回収日に集積所に出して処分することができます。
処分するサンシェードの中で可燃ごみにゴミ分別される物は、自然素材などの焼却可能な物です。
可燃ごみにゴミ分別される物
- すだれ・よしず等の自然素材(竹、麻、葦など)
- サンシェードの天然繊維を使ったシート(麻、コットン)
- 木製のサンシェード
- サンシェードの化学繊維を使ったシート(ナイロン、ポリエステル)
- 一定サイズ以下のプラスチック
- その他(ポリ塩化ビニル、ポリエチレン)
すだれやよしずなどで使われる竹や葦といった自然素材は解体して可燃ごみとして処分することができます。
一定サイズ以下のプラスチックとは、サンシェードを地面に固定するときに使うプラスチック製のペグ等が該当します。
また、プラスチック製のすだれも一定サイズ以下に折るなどの解体をすれば、可燃ごみとして処分することができる市区町村もあります。
ただ、プラスチックやポリエチレン製の部品は可燃ごみとして処分ができない地域もあります。
不燃ごみで処分する
不燃ごみとは、割れた食器やガラス、電球や小型家電(電気シェーバー、アイロン等)などが不燃ごみとしてゴミ分別されます。
サンシェードの部品で不燃ごみに該当する物は、プラスチック製の部品全般が不燃ごみとして処分されます。
不燃ごみにゴミ分別される物
- サンシェードのプラスチック部品
- プラスチック製のポール
- スクリーンのプラスチック製メカ部品
など
地域によっては「不燃ごみ」というゴミ分別が存在せず、可燃ごみや資源ごみとして扱われるケースがあります。
例えば、東京都新宿区では「不燃ごみ」というゴミ分別がなく、割れた食器は「金属・陶器・ガラスごみ」というゴミ分別になります。
資源ごみで処分する
資源ごみとは、古雑誌・古新聞や衣類、缶・瓶などが資源ごみとしてゴミ分別されます。
また、資源ごみの多くに「環境ラベル(リサイクルマーク等)」がプリントされています。
環境ラベルはごみを資源にもどして作ったリサイクル製品です。
サンシェードでは合成樹脂製や布製のシートに環境ラベルがプリントされていることがあります。
資源ごみにゴミ分別される物
- サンシェードの樹脂製・布製シート(ナイロン、ポリエステル)
- ポール(アルミ、スチール、ステンレス、プラスチック)
- アーム・骨組み(アルミ、スチール、ステンレス、プラスチック)
など
資源ごみはリサイクル可能資源なので、ごみとして処分するのではなくリサイクル業者や最寄りのリサイクルステーションに持ち込んで処分してもらうこともできます。
ただ、リサイクルステーションなどに持ち込める物はあらかじめ決まっているため、持ち込む際は取り扱い回収品目を確認してから持ち込むようにしましょう。
粗大ごみで処分する
粗大ごみに分別される物として、一定のサイズ以上の大きなごみが粗大ごみに分けられます。
例えば東京都新宿区の場合、「一辺の大きさがおおむね30㎝を超える家具、寝具、家電(リサイクル対象外)、自転車など」が粗大ごみに該当します。
サンシェードやオーニングだと、窓の冊子や壁に固定していた器具(一定のサイズ以上の物)を粗大ごみとして処分します。
また、サンシェード本体を粗大ゴミとして処分する場合もあります。
粗大ごみにゴミ分別される物
- サンシェード本体
- オーニングの固定器具
- スクリーンの巻き上げメカ部品
- ポール(ステンレス、アルミ、プラスチック)
など
粗大ごみとして処分するには、ほとんどの自治体で「回収申請」と「粗大ごみ処理手数料」が必要になります。
回収申請と粗大ごみの処理手数料はお住まいの市区町村ごとで問合せを行って、サンシェードを処分する前に回収方法を確認しておきましょう。
処分が難しいごみ
サンシェードを固定するために使っていたコンクリートブロックやレンガが処分の難しいごみに分類されます。
コンクリートブロックやレンガは粗大ごみや不燃ごみとして処分ができません。
この2つはゴミ分別上は一般廃棄物(家庭からでるゴミ)に分別されますが、産業廃棄物として処分する必要があり、産業廃棄物処理業者に処分を依頼します。
また、もしかすると産業廃棄物処理業者以外でコンクリートブロックやレンガ等の産業廃棄物の回収・処分を行っている業者を見たことのある人もいるかもしれません。
これらの業者の中には許可なく産業廃棄物の処理を行っている業者が混じっている危険があるので、産業廃棄物処理の許可をもらっていない業者には絶対に処分を依頼しないでください。
安全に回収・処分を依頼するなら市区町村が指定する産業廃棄物処理業者(産業廃棄物処分許可を受けた業者)に処分を依頼するようにしましょう。
コンクリートブロックやレンガの処分に困ったからといって不法投棄は絶対にしないようにしてください。
リサイクル
ごみの中にはリサイクル可能な物があります。
サンシェードに使われている部品も、リサイクルが可能な部品が多数あります。
サンシェードでリサイクルできる部品には、プラスチック部品や天然繊維・化学繊維のシート、アルミやスチールの骨組みなどがあります。
また、将来的にはリサイクル可能な品目は増えていく可能性があります。
おすすめの日よけアイテム
サンシェードのように夏の日差しを遮ってくれるアイテムをご紹介します。
ご自宅の窓回りの日よけにピッタリのアイテムを見つけてくださいね!
オーニング
オーニングを自宅の軒先やベランダに取付けてお部屋に入る日差しを遮り
取付けも簡単でご自宅の窓の冊子部分に固定器具を取付けてからオーニングを引っ掛けて、地面側はレンガやコンクリートブロック、または地面に打ち込んだペグに紐で縛るだけです。
プリントデザインも豊富でご自宅のインテリアに合わせた模様を選ぶことができます。
人気の北欧柄から、レンガ柄などの気に入ったデザインを選んでくださいね!
ロールスクリーン
ボタニカルデザインが夏にピッタリのロールスクリーンです。
窓にデザイン性の高いロールスクリーンを取付ければ部屋の雰囲気も変わって気分転換にもなります。
ナチュラル&さわやかデザインで窓を飾ってみてはいかがでしょうか。
レースカーテン
外からの紫外線を和らげてくれるUVカットのレースカーテンが夏に人気です。
完全に日差しを遮断するのではなく、夏のさわやかな日差しを部屋に取り入れつつ、紫外線を約90%遮断してくれます。
こちらのレースカーテンは、日差しによる熱を遮断する断熱効果と夜でも外から室内が見えにくい加工が施されているので、日差しの強い夏にピッタリです。
まとめ
サンシェードの捨て方は各市区町村のゴミ分別ルールを順守して処分してください。
サンシェードにはいろんな種類があります。
自然素材を使ったすだれやよしず等は可燃ごみとして処分できますが、洋風すだれのようにプラスチック製の不燃ごみとして出さなければならない物もあります。
また、サンシェードを固定するコンクリートブロックやレンガ、家の軒に固定する固定器具等の処分は産業廃棄物として処分する必要があります。
不法投棄にならないよう、ゴミ分別のルールをしっかり守ってサンシェードの処分をしてくださいね!