食事のときに、うっかり飲み物をこぼしてしまったことはありませんか?
飲み物の中で、とくに染みになりやすいのが『赤ワイン』の染みです。
(白いシャツの日に限って、赤ワインをこぼしてしまうのはどうしてなんでしょう…。)
赤い染みは放っておくと落とすのが難しくなってしまいます。
この記事では、『赤ワインの染みの落とし方』について解説していきます。
時間がたった頑固な染みや、カーペットにこぼした時の対処法についても解説していきますね!
目次
赤ワインの染みの種類
染みを落とすときには、汚れの種類について知っておくことが大切です。
赤ワインは油分を含まない『水溶性の汚れ』に分類されます。
水に溶けやすいため、汚れの種類だけで言えば、赤ワインの染みは落としやすいと言われているんです。
では、なぜ赤ワインの染みは落としにくくなってしまうのでしょうか?
その理由は、赤ワインに含まれているアントシアニンという成分にあります。
アントシアニンが赤色色素として機能しているため、赤い染みが残ってしまうんです。
アントシアニンはポリフェノールの一種で、チェリーやブルーベリーにも含まれています。
またアントシアニンは、時間がたつと酸化して汚れが落ちにくくなる性質があります。
そのため、赤ワインをこぼしてしまったときは、できるだけ早く染みを落とすことが大切です。
白ワインは染みになる?
同じブドウを原料としている、白ワインをこぼしてしまったときは染みが残るのでしょうか?
一般的に、白ワインは染みが残りにくいと言われています。
なぜなら、白ワインはアントシアニンが含まれている皮や種子を取り除いてから醸造されているからです。
染みも目立ちにくく、一般的な洗濯で充分落とすことができますよ。
赤ワインをこぼしたときの応急処置
先ほど説明した通り、赤ワインの染みは早く落とすことが大切です。
出先でワインをこぼしてしまったときに「家で洗えばいいや!」と放っておくと、染みはどんどん沈着していきます。
ワインが衣類についてしまったときは、できるだけ早く染み抜きをおこないましょう。
すぐに染みを落としておくことで、家に帰ってからの処理が楽になりますよ。
染み抜き方法
染み抜きの応急処置は、身の回りにあるもので行うことができます。
★準備するもの
- ティッシュまたはハンカチ
- 水
乾いたティッシュやタオルを、汚れた部分の裏側に当てます。
少量の水で湿らせたティッシュで、汚れた部分を湿らせましょう。
湿らせたティッシュやタオルで汚れた部分をおさえます。
こすらず、汚れをティッシュやタオルに移すようなイメージで押し当てましょう。
染みが薄くなるまで繰り返しおさえます。
最後に水分を乾いたティッシュで拭き取れば、応急処置は完了です。
自宅でできる!赤ワインの染み抜き方法
家に帰ったら、できるだけ早く染み抜き作業に取り掛かりましょう。
ここからは、自宅でできる赤ワインの染み抜き方法を解説します。
赤ワインの染みは『台所洗剤』や『重曹』を使って落としていきましょう。
台所洗剤を使う方法
赤ワインの染みには、食器用の洗剤が効果的です。
家にあるものでササッと染み抜きできるので、万が一の時も安心ですよ。
★準備するもの
- 食器用洗剤
- 洗濯用洗剤
- 水
- キレイなタオル
- 歯ブラシ
まず赤ワインがついた部分を水で濡らし、食器用洗剤を塗り込みます。
染みの部分の上から、タオルを当ててましょう。
タオルに汚れを移すことになるので、汚れても良いものを使ってください。
衣類を裏返し、染みの部分を裏から歯ブラシでたたいて汚れをタオルに移します。
タオルに色がついてきたら、新しいきれいなタオルに取り換えて作業を繰り返しましょう。
色が薄くなってきたらぬるま湯ですすぎ、普段通りに洗濯すればOKです。
染み抜き後は、できるだけ早く洗濯をおこないましょう。
重曹を使った方法
赤ワインは酸性の汚れなので、酸性の汚れに強い重曹も染み抜きとして使えます。
自宅に重曹がある場合は、重曹を使って染み抜きをしていきましょう。
重曹以外準備するものがほとんどないので、思い立ったらすぐに染み抜き作業に取り掛かれそうですね。
★準備するもの
- 重曹
- お湯
重曹は化学反応を使って汚れを落とします。
反応が起きやすいように、熱めのお湯(40~50度)を準備しましょう!
赤ワインの染みにたっぷりの重曹を振りかけます。
染みの部分に熱湯を注ぎ、もみ洗いすれば染み抜き完了です。
とっても簡単ですね。
酸性のワインの染みに重曹をかけることで化学反応を起こし、染みを落としてくれます。
染みがついてすぐの場合は、汚れをほとんど落とすことができますよ。
時間がたった染み・頑固な染みは『漂白剤』で撃退!
台所用洗剤や重曹を使った染み抜きは、汚れてすぐの場合は効果がありますが、時間がたった染みは落とすのが難しいです。
時間がたって酸化した染みや、普通の染み抜きで落とせない頑固な染みには、酸素系の漂白剤を使いましょう。
塩素系漂白剤の方が洗浄力が強いですが、色落ちしたり生地を傷めたりするので酸素系漂白剤を使ってください。
※洗濯前に洗濯表示を確認
漂白剤を使うときは、漂白剤を使えるかどうか、最初に洗濯表示を確認しておきましょう。
漂白OK | 酸素系漂白剤のみOK | 漂白不可 |
![]() 桶のマーク |
![]() 桶と手のマーク |
![]() 桶と×のマーク |
出典:消費者庁HP.「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html
三角マークや、三角に線が入ったマークが書かれていれば、酸素系の漂白剤が使えます。
三角に×が書いてある場合は漂白することができません。
漂白剤が使えないときは、クリーニング店などに相談してみてください。
染みを落とす方法
赤ワインの染み抜きに使うものは以下の通りです。
★準備するもの
- 中性洗剤
- 酸素系漂白剤
- ぬるま湯
- 桶などの容器
染み抜きを行なう前に、洗っても問題のない服なのか、また洗剤や漂白剤を使用しても良い生地なのかを確認することが大切です。
酸素系漂白剤は温度が高いほど効果が高まるので、熱めのお湯(40~50度)を使用してください。
酸素系漂白剤を使った染み抜きは、漂白剤に衣類をつけこむだけなのでとっても簡単です。
まず、服が入る大きさの桶に、たっぷりのお湯を張ります。
染みの部分に酸素系漂白剤を掛け、ぬるま湯の入った容器に10分ほどつけこみましょう。
染みがついてから時間がたっている場合は、酸素系漂白剤を使う前に中性洗剤で予洗いしておきましょう。
洗濯しておくことで、酸化した染みが落ちやすくなります。予洗いをした後、酸素系漂白剤を掛け、ぬるま湯につけこんでください。
漂白し終えたら、普段通りに洗濯をおこないましょう。
カーペットについた赤ワインの染みの落とし方
最近は、自宅でお酒を楽しむ『家飲み』も人気ですよね。
自宅で飲んでいると、カーペットなどの敷物にワインをこぼしてしまうこともあるのではないでしょうか?
カーペットは気軽に洗濯できるものではないので、お手入れが難しそうですよね。
ここからは、カーペットについた赤ワインの染みを落とす方法を解説します。
カーペットの染み抜き方法
カーペットの染み抜きは、自宅にあるもので行うことができます。
★準備するもの
- キレイなタオル
- 衣類用中性洗剤
- ぬるま湯
カーペットに漂白剤や食器用の洗剤を使用すると、生地を傷めてしまうことがあります。
必ず衣類用の中性洗剤をお使いください。
①水分を吸い取る
まずは、こぼした赤ワインを乾いたタオルで吸い取ります。
軽く抑えるようにしてしっかり水分を吸い取りましょう。
この作業をしっかり行うことで、あとの染み抜き作業が楽になります。
②水拭きする
次に、タオルをぬるま湯に浸して固く絞ります。
絞ったタオルで染みの部分をトントンと叩き、染みを吸い取っていきましょう。
③汚れを流し出す
汚れの部分に直接お湯(40度以上がおすすめ)をかけていきます。
大量にかけてしまうと汚れがにじんだり、カーペットがゆがんだりする可能性があるので、少量ずつかけていきましょう。
お湯を掛けたら、きれいなタオルで叩いて汚れを拭き取ります。
この作業を3~4回繰り返し、タオルに汚れを移していきましょう。
染みが落ちていないときは、手順④の中性洗剤を使った方法を試してみてください。
④中性洗剤で拭く
中性洗剤を薄めたぬるま湯にタオルを浸し、絞りぼります。
中性洗剤は、洗面器いっぱいに対してキャップ1/2(約10ml)を目安に薄めてください。
中性洗剤がついたタオルで、染みの部分をトントンとたたいていきましょう。
タオルをぬるま湯に浸して固く絞り、カーペットの毛の流れに沿って水拭きしていきます。
洗剤が残ると染みになるので、泡が出なくなるまで、繰り返し洗剤を落としていきましょう。
⑤乾かす
汚れを落とせたら、乾いたタオルでしっかり水気を拭き取っていきます。
手順②に戻って、水拭きしていきましょう。
最後に、風通しの良い場所で陰干ししたらお手入れ完了です。
水分が残っているとカビや臭いの原因になるので、しっかり乾かしてください。
汚れに強い!PTT繊維のカーペットがおすすめ
カーペットに赤ワインの染みがついてしまって、どうしても取れないこともありますよね。
そんなときは、思い切ってカーペットの買い替えも視野に入れて検討してしましょう。
食事をする場所に敷くカーペットは、汚れに強いタイプがおすすめです。
PTT繊維は「びっくりするほど汚れが落ちる!」と評判の繊維。
水溶性の汚れに強く、サッと拭き取るだけで簡単に汚れを落とすことができますよ。
水分をはじいてくれる、はっ水性のカーペットもダイニングのラグとして人気です。
使う場所に応じてラグの機能を選ぶようにすると、日々の暮らしがより豊かになりますよ。
まとめ
この記事では、『赤ワインの染みがついた時の落とし方』について解説してきました。
赤ワインに含まれているアントシアニンは、時間がたつと酸化してしまい染みが落としにくくなってしまいます。
赤ワインの染みは時間との勝負なので、汚してしまったときはできるだけ早く染みを落としましょう。
赤ワインの染みには台所用洗剤や重曹が効果的です。
頑固な染みは酸素系漂白剤を使って落としていきましょう。