形状記憶加工のあるカーテンはドレープがきれいなのが一番のメリットです。
この美しいウェーブが長く続いてほしいと思うのは当然ですよね。
では、形状記憶カーテンは洗濯しないほうが良いのでしょうか?
自宅の洗濯機で洗濯するとせっかくのきれいなドレープが損なわれてしまうでしょうか?
今回はそんな形状記憶加工と洗濯方法についてまとめます。
目次
そもそも形状記憶加工とは?
形状記憶加工とは、水に濡れても簡単に元に戻ることのないひだ(プリーツ)を付ける加工のことです。
カーテンの型崩れを防いでドレープをきれいに出すために熱加工を施します。
シワも付きにくくなり裾も広がりにくいので、窓周りの「きちんと感」 が増します。
あくまで個人的な意見ですが…リネンなどのあえてくしゅくしゅっとした感じを楽しむものを除いて、カーテンの形状記憶加工はマストかなと感じます。
形状記憶の有無ではなく洗濯表示で判断
では本題です。
形状記憶加工のあるカーテンが洗濯できるかどうか。
まずは洗濯表示を確認しましょう!
カーテンの裏目のどこかに洗濯表示タグがあるので、探してみましょう。
洗濯できるかどうか確認
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html
こんな風に洗濯桶を表す図の中に数字が入っていれば洗濯機での洗濯がOKという意味です。
洗濯桶の図の中に手のマークがある記号は手洗いならOKという意味です。
洗濯が出来ない場合は、この記号が付いています。
もしこの洗濯不可記号があった場合でも、クリーニング屋でのドライクリーニングであれば可能な場合などもあります。
カーテンの洗濯表示については過去の記事で詳しく説明しています。
形状記憶があれば全くシワにならない?
形状記憶加工のあるカーテンでも、シワになることがあります。
あくまでシワが付きにくいという加工なので、わざと折り目をつけたりぐちゃぐちゃに丸めて長時間放置するとシワになります。
また、生地自体が傷んでいたりすると形状記憶は弱まってしまうでしょう。
形状記憶を施していたとしても、あくまで繊維製品であることを忘れてはいけません。
カーテンの洗濯方法
カーテンの洗濯方法は以下の通りです。
- カーテンレールからカーテンを取り外し、フックをすべて外します。
- 形状記憶されているウェーブにあわせて、蛇腹織りに畳みます。
- 縦長に畳まれたカーテンを、今度は上から下へ半分にたたみます。
丈の長いカーテンならさらに1~2回半分に織り、洗濯機に入る大きさまで畳みます。 - できるだけ洗濯ネットを使用し、ダメージを防ぐのがおすすめです。
- 特に洗濯表示タグに記載がない場合は、普段の洗濯に使っている洗濯洗剤を使って大丈夫です。
洗濯表示タグで特に使用を禁止されていない限り、柔軟剤の使用はおすすめです。 - 洗濯表示に合わせて、弱流水コースなどでやさしく洗濯します
- 脱水は30秒くらいを目安に短時間で済ませます
- カーテンレールに戻すか、物干し竿にかけて自然に乾かします
ざっくりと書いても8ステップありました。
各ステップのもう少し詳しい内容は過去の記事で説明しています。
アイロンやスチームをあてても良い?
これも洗濯表示によります。
形状記憶加工は通常ですと熱によってウェーブを固定しています。
洗濯表示にある温度以上で熱を加えてしまうと、この固定が崩れる可能性があります。
乾かす際に自然乾燥を薦めているのはこのためなんですね。
タンブラー乾燥機や暖房機器の温風に当ててしまうと思わぬ高温になる恐れがありますので、注意が必要です。
ではアイロンに関する洗濯表示を見てみましょう。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html
記号によって温度の制限があります。
また、あて布をするように書き添えられている場合など、形状記憶カーテンによって表示は様々です。
アイロンやスチームを使う際は洗濯表示にある温度より低い温度設定にし、同じ場所に長時間当てないようにしてください。
洗濯により形状記憶加工は弱まるのか
形状記憶加工はその名の通り半永久的に効果を発揮します。
洗濯においても、洗濯表示を守ってする分には形状記憶加工を損ねる心配はさほどありません。
経年劣化や特殊な環境での使用などにより、カーテン生地そのものが傷んだりすると型崩れはするでしょう。
あまりに高頻度で洗濯を繰り返せば、繊維が摩耗し形状記憶が損なわれる可能性はあります。
ただしこれは非常に特殊な例と言えますので、一般的な使用方法・洗濯方法であれば、形状記憶がみるみる弱まるという心配はないと考えられます。
形状記憶のないカーテンは洗濯しないほうがいい?
形状記憶のあるカーテンとないカーテンでは、ウェーブのキープ力やシワの付きにくさには大きな違いがあります。
かといって、形状記憶のないカーテンが洗濯できないかと言うとそんなことはありません。
形状記憶がない分、ウェーブが再現しにくかったり、シワが寄りやすかったりはします。
それを良しとするか、気になる場合に自力で整えさえすれば、洗濯自体は行ってかまいません。
正直に告白すると…私は形状記憶のないカーテンの洗濯は気が進まないなぁと思っちゃいます。
でも、リネンカーテンのようにあえてシワを伸ばさないのがおしゃれなものもあります。
こういった風合いを大事にするスタイルであれば、洗いざらしも良いですよね。
柔らかいナチュラルな雰囲気が魅力的ですね。
まとめ
形状記憶加工のカーテンが洗濯できるかどうかは洗濯表示での確認が必要です。
形状記憶だからといって全くシワにならないわけではないので、洗濯の際は手順を守りましょう。
また、形状記憶加工は熱で取れてしまう可能性がありますので、乾燥機やアイロンには注意が必要です。
半永久的に効果を発揮する形状記憶加工ですが、取り扱いを間違えると寿命を縮めるかもしれないので気を付けたいところです。