羊の皮と毛を贅沢に使用したムートンラグ。
ですが、使っているうちに段々と汚れが目立ってきたり、毛先が絡まってきたりして、新品の頃のようなふんわり感は失われていきます。
「洗濯してきれいにしたーい!」と思っている方も多いのではないでしょうか?
実は、ムートンラグは自宅で洗濯できないことが多いんです。
だけど、あきらめることはありません!
正しくお手入れすれば、水洗いをしなくても、ムートンラグのふんわり感を蘇らせることができますよ。
この記事では『ムートンラグのお手入れ方法や注意点』『ふわふわの肌ざわりを蘇らせる方法』について詳しく解説していきます。
洗濯方法やシミを落とす方法についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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目次
ムートンラグとは?
ムートンラグは羊の皮をそのままなめし、毛を伸ばしてラグにした敷物のことです。
素材はもちろんウール100%!
基布には羊の皮を使用したムートンラグは、化学繊維を使用したラグとは全くの別物です。
調湿性、保温性、弾力性、断熱性など自然ならではの様々な特徴を備えています。
天然の羊毛をそのまま使用したムートンは、毛足のボリュームと抜群の触り心地もメリットです。
湿気をほど良く吸収・拡散してくれるので、蒸し暑い夏にもべたつかずお使いいただけます。
ただしお手入れ方法もちょっと特殊なので、よくやり方を確認して、間違った方法でムートンラグの寿命を縮めないようにしましょう。
ムートンラグは洗濯できないって本当?
お気に入りのムートンラグ。
使っているうちにだんだんと、汚れやゴミが気になってきますよね。
「じゃぶじゃぶ洗濯して、きれいにしたい~~!」という気持ちが、むくむくと湧いてくるかもしれません。
ですが、ムートンラグを勢いにまかせて洗濯すると悲しい結末を迎えることになります。
「洗濯可能」と書かれているラグを購入した場合は別ですが、基本的にムートンラグは自宅で洗濯するのは難しいと覚えておきましょう。
ウールは水に弱いため、洗濯すると繊維が固くなったり、収縮してしまうことがあるからです。(これをフェルト化と言います。)
それだけでなく、ムートンラグの裏面に使用している革が、水に濡れて傷んでしまうかもしれません。
また、ウールから繊維が大量に抜け落ちてしまうと、洗濯機や浴槽の排水溝が詰まってしまう可能性もあります。
特殊な加工を施すことで、洗濯が可能なムートンラグも一部あるようです。(詳しくは後ほど紹介します。)
どうしても洗濯したい方は、購入店舗に問い合わせてみてください。
もし洗濯不可のムートンラグの洗濯をチャレンジするのなら「ダメになったら、そのときはあきらめる!」くらいの覚悟で臨んでくださいね。
フェイクファーラグなら洗えるかも
ウール100%のムートンラグは洗濯できませんが、化学繊維などを使った『フェイクファー(フェイクムートン)』であれば話は違います。
「我が家のラグは見た目がムートンっぽいから、てっきりそうだと思い込んでたけど、実はフェイクだった!」みたいなパターンもありそうですよね。
ムートン風のラグは素材に化学繊維を使用していることが多く、洗濯OKのタイプもあります。↓
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『メリー 4匹』
洗濯機で洗える!モフモフのボリューム感が心地いい!おしゃれで暖かいデザインラグ
素材がウール100%でなければ、フェイクのムートンラグです。
洗濯できるかどうかを見極めるためにも、はじめにラグの洗濯表示をチェックしておきましょう。
ラグが洗っても大丈夫なときは、こちらの記事を参考に洗濯してみてくださいね。
※本物のムートンラグには、洗濯表示のタグがついていないことがあります。気になる方は、購入店舗にお問い合わせください。
ムートンラグは汚れにくく、落としやすい
お洗濯が難しいムートンラグですが、同時に汚れにくく、汚れても落としやすいとも言われています。
なぜかというと繊維の表面がキューティクルで覆われていて、水分をはじいてくれるからです。
ですから、もしコーヒーなどをこぼしてシミをつくってしまった!というときも挽回できるんですよ。
また、ウールには遊び毛による自浄作用があるので、時間と共にだんだんとシミが目立たなくなっていきます。
さらに化学繊維と比較して、静電気が発生しにくいので、そもそもゴミがくっつきにくいという特徴があります。
汚れにくく、汚れも落ちやすい。
このようにウールは、洗濯しなくてもきれいをキープする力を自然に備えているのです。
ですが、せっかくのこの機能も洗濯で傷んでしまうと、うまく発揮できなくなってしまいます。
ウールの特性をうまく活かしながら、ブラッシングやほこり叩きなどウールに合った方法でお手入れしましょう。
洗濯できないときのムートンラグのお手入れ方法!
ムートンラグはお洗濯ができません。
ですが、お洗濯しなくても繊維の隙間に溜まったほこりを出したり、毛並みをふわふわにする方法はありますよ!
ここからは『ムートンラグのお手入れ方法』について詳しく解説していきます。
2週間に1回ほどの頻度で、次のお手入れ方法を参考にして行ってくださいね。
【普段のお手入れ】ブラッシングをする
羊毛は時間の経過とともに、繊維が絡み合った本来の状態に戻ろうとすることがあります。
ムートンの美しい毛並みやふわふわの手触りを保つには、こまめなブラッシングが大切です。
ブラッシングをすることで毛足に入り込んだゴミやホコリも落とすことができます。
~ブラッシングの方法~
- 霧吹きや湿らせたタオルで毛足に軽く水分を与える
- ブラシが繊維の根元にも届くように、周りを手で押さえる
- 毛の根元から毛先に向かって、細かく少しずつブラッシングする
- 陰干しをして乾燥させる
ブラッシングには、ムートンラグ専用のブラシを使いましょう。
強い力で無理やり引っ張ると繊維がちぎれてしまいます。
細かく少しずつブラッシングをしましょう。
ブラシが引っかかる部分は、霧吹きで軽く濡らしてからゆっくりとほぐしてください。
絡まってぺたんこになっていた毛がほぐれて、ふんわり弾力のある肌触りが蘇ります。
【2週間に1回】お天気のいい日に陰干しする
ムートンラグは湿気を嫌います。
ムートンラグは羊毛を使用しているので、湿度が高くなると臭いが発生する場合があるのです。
臭いの予防のためにも、陰干しでラグに溜まった湿気を逃して、新鮮な空気を取り込みましょう。
~陰干しの方法~
- お天気の良い日中にムートンラグを裏返して陰干しする
- 2~3時間ほど干したらラグを裏面から叩き、ゴミを落とす
- ゴミが気になるときはラグを取り込んだ後掃除機で吸う
ムートンラグは裏面(バックスキン)に湿気がこもりやすいため、裏返した状態で干してくださいね。
羊毛は直射日光を当てると傷んでしまうため、お天気のいい日に、直射日光のあたらない風通しのよい場所に干しましょう。
朝早くや夕方など、湿度が高くなる時間帯は避けてください。
ムートンは毛足が長く、ボリュームがたっぷりあるので、ゴミが奥の方に入り込んでしまってることが多いです。
陰干しをしたら、合わせてホコリ出しも一緒におこないましょう。
ラグを物干しなどに干した状態で裏面からポンポンと叩き、繊維の隙間に溜まっているほこりやゴミを落とします。
ベランダでほこり出しをするとゴミがパラパラ~たくさん出てきてびっくり!する方も、きっと多いと思います。
陰干しとセットで、必ずほこり出しをしてゴミが溜まらないようにしましょう。
ムートンラグのサイズが大きくて、屋外に運ぶのが難しいときにはラグを半分ずつめくって風を通す方法もおすすめです。
扇風機やサーキュレーターで風を送ると、効率よく湿気を逃すことができますよ。
【汚れが気になるとき】掃除機掛け
カーペットの繊維に埃やゴミが付着したままだと、毛に絡まってラグが汚れてしまいます。
ブラッシングをするだけで汚れが落とせないときは、掃除機を使ってラグの奥に入り込んだゴミを吸い取りましょう。
回転ブラシを使うと、毛が絡まり、ラグが傷んでしまいます。
強く擦り付けるように掃除機をあてたり、長時間かけ過ぎると毛足を傷めたり、毛羽立ったりする可能性も…。
掃除機掛けはとにかく丁寧に。
必ず回転ブラシはオフにしてから、ムートンラグに優しく掃除機を掛けてください。
毛足の奥に入り込んだゴミを取り除きたいときは、先の細いノズルを使って、奥の方のゴミを吸い取る方法がおすすめです。
ムートンの羊毛を手でかき分けながら、繊維の根元に掃除機を当てましょう。
【汚れが気になるとき】拭き掃除
ムートンラグに汚れがついてしまったときは、中性洗剤をピンポイントで使用します。
ウールには遊び毛による自浄作用があるので、今の時点で汚れを完璧に落とそうとせずに、ひとまずは8割くらいの仕上がりでOKとしましょう。
時間の経過と共に汚れが薄まり、だんだんと目立たなくなっていきます。
~拭き掃除の方法~
- 湿らせたタオルで、シミを水拭きする
- ぬるま湯で汚れを流し出す
- 汚れが落ちなければ衣類用の中性洗剤を使用する
- 洗剤が残らないように、しっかり水拭きをする
- 陰干しでしっかり乾燥させる
ゴシゴシこするのではなく、ポンポンと上からたたき落とすイメージでお手入れしましょう。
お湯を大量にかけるとラグが歪んでしまうので、少量ずつ濡らすようにします。
きれいなタオルで軽く叩いて、タオルに汚れを移すしてください。
薄めた中性洗剤をタオルにつけて軽く叩いて、タオルに汚れを移すようにする。
(洗剤は洗面器1杯程度の水に、キャップ1/2杯を目安に薄める。)
洗剤の成分が残ってしまうと、色落ちやカビなどトラブルの原因になります。
水で湿らせたタオルでしっかり水拭きをしましょう。
ムートンラグを自宅で洗濯するなら・・・
先ほどは、ムートンを自宅で洗濯できないと申しましたが…。
最近では、特殊な皮の鞣し(なめし)を行うことで耐水性を高め、水洗いできるように加工されたムートンラグも販売されています。
『洗濯できる』と表記されているものであれば、水洗いをしても良いでしょう。
ただ、洗うと風合いを損ねてしまうこともありますので、実施される際には、自己責任のもと行っていただきますようお願いいたします。
ムートンラグを自宅で洗濯する方法
洗濯できるのは、あくまで『水洗いOK』とされているムートンラグのみです。
万が一洗えないムートンラグを洗濯してしまうと、再起不能になってしまうかもしれません。
洗濯をする前に、必ずムートンラグを洗濯しても問題ないか購入店舗にお問い合わせてください。
また、ムートンラグは種類によって洗濯方法が変わることがあるので、お店側が指示した通りの洗濯やお手入れをおこないましょう。
水洗いOKのラグは以下のような手順で洗濯します。
※こちらで紹介するのは洗濯方法の一例です。
購入店舗の指定した通りに洗濯されることをおすすめします。
~ムートンラグの洗濯方法~
- 掃除機掛けやブラッシングで汚れを落とす
- 洗濯ネットにラグを入れる
- ウール洗剤で洗濯する(洗濯機or浴槽で踏み洗い)
- ラグをしっかり脱水する
- 濡れている間にブラッシングをしておく
- 革部分にオイルやハンドクリームを塗る
- 風通しの良い場所で裏返して陰干しする
- 完全に乾くまで干しておく
ムートンラグはデリケートなので、洗濯ネットに入れて洗うのがおすすめです。
手洗いコースや、弱流水モードなど、繊維に優しい洗濯方法をお選びください。
革のパサつきを抑えたいときは、オイルやハンドクリームを裏面に塗ってください。
問題がないか目立たないところで試してから、全体に塗るようにしましょう。
また、乾燥機は使用NGです。
高熱や圧力でラグが傷んでしまうことがあるため、必ず自然乾燥させてください。
中に湿気が残っていると、匂いの原因になるため完全に乾かしてくださいね。
どうしても洗濯したいときは、専門クリーニング店へ
ご自宅でお洗濯をすると、ラグが傷む、抜けた毛が排水溝に詰まるなどのトラブルが発生する可能性もあります。
汚れが気になるときは無理して自宅でお洗濯するのではなく、クリーニング店に依頼するのが安心です。
可能であれば普通のクリーニング店ではなく、『ムートンラグ専門のクリーニング店』に依頼しましょう。
ムートンは一般的なラグとは違って、羊の皮と毛を活用して敷物にしたのなのでクリーニングの方法も特殊です。
専門的な知識・技術のないクリーニング業者にお願いすると、残念な仕上がりになるかもしれないので、どの店舗なら安心して任せられるかをよく検討する必要があります。
ただし、ムートン専門のクリーニング店でのクリーニング費用は、安くても5,000円以上かかるのが相場のようです。
決して安いお値段ではないので、クリーニングしてもらうのが良いか、買い替えるのが良いか、一度天秤にかけても良いかもしれません。
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ムートンラグのお手入れでNGな2つのこと
羊毛でできているムートンラグは、普通のラグでは問題ないこともNGになっている場合があります。
知らずにお手入れしてしまうと、繊維を傷めてしまうので注意しましょう。
ここでは、ムートンラグのお手入れでNGな2つのことを紹介します。
ムートンラグにコロコロはNG
掃除機掛けが面倒なときは、ついコロコロですませたくなってしまいますよね。
ですが、お掃除に便利なコロコロ(粘着シート)ですが、ムートンラグでの使用は不向きです。
粘着性のあるものをつけると、毛足が引っ張られて抜けてしまうので注意してくださいね。
ムートンラグのコインランドリーの使用はNG
ムートンラグのコインランドリーでの使用は厳禁です。
特に乾燥機は絶対に避けるようにしてください。
乾燥機の中は高熱になるので、ムートンラグの皮の部分にダメージを与えてしまいます。
皮の強度が低下すると、ムートンラグの寿命は著しく短くなります。
ひどい場合にはクリーニングにも出せない状態になってしまうので、コインランドリーでは洗濯しないようにしましょう。
まとめ
この記事ではムートンラグの洗濯方法について、詳しく解説してきました。
ムートンラグは羊毛を伸ばしたものを使用しているので、時間の経過と共に自然の状態に戻ろうとする作用が加わり、縮れたり絡まったりしてしまいがちです。
このようなときには、ブラッシングをして羊毛をほぐしてあげると、ふんわりとした肌触りや弾力が蘇るので、ぜひ試してみてくださいね。
ムートンラグの自宅での洗濯は、失敗する可能性が高いので避けた方がよさそうです。
ウールは他の繊維よりも汚れにくいという特徴があるので、お手入れをするときには水洗いにこだわらずにブラッシング、陰干し、ほこり出しなどで対応することをおすすめします。