食べこぼしをしたり、汗が付いたり。
毎日触れて使うカーペットは、何かと汚れているものです。
「でも、うちは洗えるラグだから洗濯機で丸洗いできるし大丈夫!」と思っていませんか?
『洗えるラグ』には
- 洗濯機で洗えるラグ
- 手洗いできるラグ
の2種類があります。
つまり、なんでも洗濯機に入れてOKってわけじゃありません。
洗えるけど「手洗いで優しく洗ってね」ってパターンもあるんです。
洗い方をまちがえて「ラグの風合いがかわっちゃった。」「毛が抜け落ちちゃった。」ってことにならないように、正しいお手入れ方法を確認しておきましょう。
この記事では『失敗しないラグの洗い方』をくわしくレクチャーします。
お気に入りのラグを、きれいにフワフワに洗い上げましょう。
目次
「洗えるラグ」と「洗えないラグ」を確認する方法
ラグのお手入れを始める前に、まずはご自宅のラグが洗うことができるのかを確かめましょう。
カーペットの裏や端についている洗濯表示を確認します。
また、輸入カーペットや手織りラグ、リバーシブルタイプには洗濯タグがついていないこともあります。
その場合は、購入店に直接お問い合わせください。
▼洗濯表示の例▼
洗濯機OK | 手洗いOK | 洗濯不可 |
![]() 桶のマーク |
![]() 桶と手のマーク |
![]() 桶と×のマーク |
出典:消費者庁HP.「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html
洗濯桶と数字が書かれていれば、洗濯機で洗うことができます。(桶のマークのみでも洗濯機洗い可能です。)
洗濯桶と手のマークが書かれているときは、手洗いが可能です。
ご自宅で洗う場合は、お風呂の浴槽に水をはって、踏み洗いしましょう。(※くわしいやり方は、のちほどご説明します。)
洗濯桶に×印がついているマークは、残念ながらお家で洗うことはできません。
無理やり洗ってしまうと、変形や退色、ウレタンの劣化などのトラブルになります。
その時は、水拭きや掃除機掛けでお手入れしてくださいね。
洗えないカーペットのクリーニング方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
洗う前にやることリスト
ラグのお手入れは『お洗濯の前段階』がとっても重要です。
ここをとばしていきなり洗うと、ラグにゴミがこびりついたり、洗濯機が故障するなどのトラブルにつながります。
洗う前に、次のことをやっておきましょう。
- 掃除機をていねいにかける
- 目立つ汚れの下処理をする
掃除機をていねいにかける
まず、掃除機をていねいにかけましょう。目には見えなくてもホコリや食べかすが毛足のあいだにはさまっています。
これらのゴミは、乾燥している状態で先に取り除いておきたいもの。(ぬれてこびりつくとやっかいなので。)
掃除機は同じ方向ではなく、「縦・横・斜め」と向きをかえてゆっくりかけるのがコツです。
目立つ汚れの下処理をする。
ジュースやコーヒーなどでできたシミは、お洗濯前に下処理しておきましょう。
おしゃれ着用の中性洗剤を10倍にうすめてスプレーして、水にぬらしたタオルでふき取ります。
薄手のラグなら、お風呂場でつまみ洗いしても◎。
洗濯機でのラグの洗い方
洗濯機洗いができるラグは、比較的お手入れが簡単です。
洗濯機が自動で洗ってくれるので家事の合間に住ませることができますよ。
ラグを洗濯機で洗う方法は以下の通りです。
- 洗濯機の容量を確認する
- ラグを洗濯ネットに入れる
- 洗濯機で洗う
- ラグを干して乾かす
①洗濯機の容量を確認する
洗濯機でラグを洗うなら、ご自宅の洗濯機の容量を確認しましょう。
思っている以上に余裕が必要なので注意してくださいね。(※ドラム式洗濯機での洗濯はお控えください。)
「ラグ的には洗濯機洗いOK!」でも「洗濯機的には容量オーバーNG!」ってパターンもあります。
洗濯機の容量と洗えるラグサイズの目安を表にまとめましたので参考にしてください。
※容量は洗濯機のふたや正面、取扱い説明書などに記載があります。
▼洗濯機の容量と洗えるラグサイズの目安▼
容量8kg以上の洗濯機 | 130×190cm(約1.5畳)以下 |
容量10kg以上の洗濯機 | 190×190cm(約2畳)以下 |
容量14kg以上の洗濯機 | 190×240cm(約3畳)以下 |
目安以上のサイズのラグを洗うと、カーペットに負荷が掛かって傷んでしまうことがあります。
ご自宅の洗濯機の容量が小さいときや、ドラム式洗濯機の場合は、コインランドリーを活用しましょう。
コインランドリーの大型洗濯機なら、大きいサイズのラグも安心して丸洗いできますよ。
ラグ・カーペットをコインランドリーで洗う方法は、こちらの記事をご確認ください。
②ラグを洗濯ネットに入れる
ラグを洗うなら必ず『洗濯ネット』にいれましょう。
これ、とっても大事です。
洗濯ネットに入れないでお洗濯すると、
- 洗濯物が洗濯・脱水槽から飛び出す。
- 脱水中の異常振動をまねく。
- 洗濯機の破損につながるおそれがある。
- ラグが洗濯時の摩擦で、傷んだり破けたりする。
- すべり止めがひっついて、洗濯槽がうまく回転できない。
などのトラブルをまねきます。
ネットに入れるときには、できるだけ高さが低くなるようにおりたたみます。
「ラグが入るような大きなサイズのネットがないわ。」ってときは、これを機会に購入しましょう。(こちらです。↓)
大型ネットは、ラグだけでなく寝具やカーテンを洗うときにも活躍します。
③洗濯機で洗う
下準備ができれば、いよいよラグを洗濯機で洗っていきます。
洗濯機で洗うときのポイントは、洗濯コースと洗剤選びです。
洗濯コースは、水量【最大】・水流【弱】・水温【30℃以下】に設定します。
大物洗いコースや、毛布コースがあるときはそちらを選択しましょう。
洗剤は中性洗剤をお選びください。
中性洗剤は、生地への負担が少ないため、ラグへのダメージを少なくすることができます。
おしゃれ着用中性洗剤があるときは、そちらを使ってくださいね。
脱水は30秒程度にとどめてください。
④ラグを干して乾かす
脱水が終われば、風通しの良い場所にカーペットを干して乾かします。
日光に当たると変色する可能性があるので、直射日光の当たらない場所に裏返した状態で干しましょう。
2本の竿があるときは、M字に干すとカーペットが早く乾きますよ。
ラグを洗濯機で洗う方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
手洗いでのラグの洗い方
ラグを手洗いするときには、お風呂の浴槽を使って”踏み洗い”します。
いっちに、いっちにって踏んで汚れをおしだす洗濯方法なので、なかなかいい運動になります。笑
ラグ・カーペットを浴槽で手洗いする手順は以下の通りです。
- 浴槽に湯を張りラグをつけ置きする
- 浴槽でラグを踏み洗いする
- 水を入れ替えすすぎ洗いする
- 脱水してラグを干す
①浴槽に湯を張りラグをつけ置きする
浴槽にたっぷりとお湯を張り、中性洗剤、またはおしゃれ着用中性洗剤を入れましょう。
お湯の温度は30~40度くらいが目安です。
お湯を張った浴槽に、折りたたんだラグを入れてつけ置き洗いしましょう。
ラグは浴槽の幅に合わせて畳んでおくと、その後の踏み洗い作業が楽になります。
汚れている面を表にして畳むと、汚れが良く落ちますよ。
洗剤とお湯がラグ全体に行き渡るよう、そのまま1~2時間ほど放置しましょう。
②浴槽でラグを踏み洗いする
つけ置き洗いできたら、ラグを足で踏んで踏み洗いしていきます。
ラグが滑って転倒すると危ないので、バスタブや壁に手をついて踏み洗いしてくださいね。
ラグを裏返してさらに踏み洗いしていきましょう。
ラグは水を含むとかなり重たくなるので、1人で裏返すのが難しいときは家族に手伝ってもらうと良いでしょう。
③水を入れ替えてすすぎ洗いする
踏み洗いをすると、浴槽の水はかなり濁ります。(泥水みたいになることも…!)
汚れが出てきたら、浴槽の水を入れ替えましょう。
浴槽の水を抜いて、ラグを踏んで水気を切った後、きれいなお水を注ぎます。
お水がたまったら、再びラグを踏んで洗剤や汚れをすすぎ洗いしていきましょう。
ラグの中に洗剤や汚れが残っていると、臭いやカビの原因になります。
お水が濁らなくなるまで、この作業を3回ほど繰り返してください。
④脱水してラグを干す
すすいだときに水が濁らなくなったら、水洗いは完了です。
浴槽の水を抜き、ラグを踏んで中の水分を絞りましょう。
洗濯直後の水分を含んだラグは重たいのですし、水がぽたぽた垂れてしまいます。
ラグを踏んである程度の水分を取り除いたら、お風呂のふちにかけてしばらく水切りをしてください。
水が垂れてこなくなったら、ラグを直射日光の当たらない場所に干して乾かしましょう。
お風呂でラグを洗濯する方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
ラグをフカフカに洗う3つのポイント
ふわふわの肌触りがお気に入りのラグだったのに、お洗濯したら『風合いが変わっちゃってショック・・・!』って経験、ありませんか?
とくに毛足の長いシャギーラグは、洗い方にはこだわりたいものです。
ラグをフカフカに洗うポイントは、次の2つです。
- 中性洗剤&柔軟剤をつかう。
- 脱水したらすぐに干す。
中性洗剤&柔軟剤をつかう。
やわらかくふんわり洗い上げたいなら、『中性洗剤』&『柔軟剤』を使用しましょう。
『中性洗剤』は通常の洗剤(弱アルカリ性)とくらべて洗浄力は弱いですが、そのぶん繊維が傷みにくいという特徴があります。
ですから、”おしゃれ着”などのデリケートな衣類にも中性洗剤を使いますよね。
洗濯による色落ちや風合いの変化などをおさえることができるので、ラグのお洗濯にもおすすめです。
そして『柔軟剤』も投入しましょう。
柔軟剤はトリートメントのような役割があるので、繊維をやさしくコーティングしてくれます。
タオルや衣類も、柔軟剤のあるなしで洗いあがりが全然違いますよね。
ラグをふわふわに洗いたいなら、使わない手はありません。
脱水したらすぐに干す。
ラグを洗濯機で脱水したら、すぐに取りだして屋外に干しましょう。
『洗濯機の中でしばらく放置』はNGです。
洗濯機の中に入れたままにしておくと、ぎゅっと圧縮されたまま生乾き状態になってしまいます。
毛並みにヘンな癖がついたり、生乾き臭が発生する原因にもなるので『洗濯が完了したら、すぐに干す!」を心がけましょう。
できるだけ乾燥機は使わない
洗濯物を早く乾かすときに便利なのが『乾燥機』。
「洗濯→乾燥機で乾燥」って流れが手軽でスムーズだけど・・・。
できれば自然乾燥がおすすめです。
なぜかというと、乾燥機の中が高温になるから!です。
乾燥機は生地の奥まで熱を伝えるため、温度が55℃を上回るものがほとんど。
ラグを乾燥機にかけると
- ゴム製や樹脂製の滑りどめ、表面と裏面の糊付けがとける。
- 繊維がいたむ。
などのトラブルにつながることもあります。
乾燥機の方が便利だけど、長く愛用したいなら自然乾燥の方がおすすめです。
クリーニング店に持ち込む場合の費用感
サイズの大きいラグを手洗いするのは、なかなか大変です。
水分をふくむとずっしり重たくなるので、干すのもひと苦労。
ですから、無理せずクリーニング店にお願いするのも選択肢です。
クリーニング店でラグを洗濯するとなると、どれくらいの費用が必要なのでしょうか?
クリーニング店での相場
ラグのクリーニング費用は、ラグのタイプ・素材や利用するお店によっても全然ちがいます。
なのでほんの一例ですが、参考にお伝えしておきますね。
- ウィルトン系のラグ:1畳あたり1300円~
- ペルシャじゅうたん:1畳あたり5000円~
つまり、3畳サイズのラグなら少なくとも5000円くらいはかかるなと心づもりしておいた方がよさそうですね。
店舗によっては宅配サービスもあるようです。(便利!!)
ラグのクリーニング料金について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
お手入れ簡単!おすすめ洗えるラグ
ラグの汚れがひどい場合や、古くなってきている場合は、洗濯やクリーニングに出しても汚れが落ち切らないことがあります。
また、汚れ具合やラグの種類によっては、クリーニング費用が新品のラグよりも高くなってしまうことも…(ひえぇ~!)
そんな時は、思い切ってラグを買い替えるのも一つの方法です。
ラグ買い替えを検討している方は、「洗える」機能がついたラグにするとお手入れがグンとしやすくなりますよ。
▼洗濯機で洗えるラグ
洗濯機で洗えるラグの最大のメリットは、お手入れの手軽さ。
ボタン一つでお洗濯できるので、小さいお子様がいて頻繁に床が汚れてしまう場合も安心です。
薄手で持ち運びしやすいのもメリット。
ダイニングやリビングなど、飲食をする場所にもぴったりですよ。
洗濯機で洗える!可愛いニットパターンが大人気!優しい風合いが心地よい国産高機能ラグ
『レオル ブラウン』
【滑り止めプレゼント付き】汚れた時は洗濯機で丸洗いができるオシャレだけじゃない優秀ラグ
▼手洗いできるラグ
手洗いできるラグは、ウレタンラグやシャギーラグなど、風合い豊かなラグが多いのが特徴です。
踏み心地の良いものや、敷くだけでパッとお部屋が明るくなるようなものが多いですね。
リビングにさらっと敷けば、清潔におしゃれにお使いいただけますよ。
【手洗いOK】超極細マイクロファイバーでふわふわオールシーズン使えるシャギーラグ
『ファーム ベージュ』
毛足18mm!しっとりなめらかな手触りが心地よい8mmウレタン入り洗えるシャギーラグ
タイルカーペットの洗い方
小さなタイル状のカーペット。
1枚1枚のサイズが小さいので(40㎝ほど)、汚れたときにも手軽に洗える便利なアイテムです。
タイルカーペットの洗い方は、汚れたと中性洗剤をうすめてスポンジでこするだけ。
- 汚れたところを取りはずす。
- 中性洗剤をうすめてスポンジで洗う。
- 風通しのよい場所で、陰干し。
・・・・・簡単だ。
小さなお子さんや室内飼いのペットがいるお宅ではとくに、ぱぱっと洗える手軽さがうれしいですね。
汚れた部分だけ水洗いできる!消臭・防汚加工付きカットパイルのタイルカーペット
『アタック270 キャンバスファイン 40x40cm』
ペットの爪が引っかかりにくいカットパイル、気になるニオイを消臭するエアファイン加工などペットとの暮らしも快適に。
まとめ
世の中で「洗えるラグ」として売られているものの中には、「洗濯機で洗える」と「手洗いできる」の概ね2種類があります。(ドライクリーニングのみのものを通常洗えるとは表記しませんが、このあたりの基準は販売店次第です。)
洗えるラグだからと言って、何も考えずに洗濯機に放り込むとラグを傷めてしまうおそれがあります。
「洗濯機で洗える」のか?「手洗できる」のか?
お洗濯をする前に、必ず洗濯表示を見て確認しましょう。
ラグをきれいに洗うポイントとして大切なのは、『洗濯前の作業』です。
「掃除機でゴミで吸い取る」「目立つ汚れの下処理をする」「ネットに入れる」をしっかりおこなうことで、きれいに洗うことができます。
また、洗濯機で洗う際には”容量の確認”をお忘れなく。
思っている以上に余裕を持たせる必要があるので、ご注意くださいね。