素朴でナチュラルな風合いのリネンカーテン。
化学繊維では出すことのできない優しい雰囲気とシャリっと感が素敵ですよね。
ナチュラルスタイルやカントリースタイルなど、落ち着いた雰囲気のインテリアと良く合います。
一方、
天然素材だからお手入れが大変なのでは?
リネン100%とリネン(麻)混とどう違うの?と、色々疑問に思うこともたくさんあると思います。
この記事では、リネンを使ったカーテンの特徴と取り扱いの注意点について詳しく説明していきます。。
目次
天然素材リネン(麻)とは?
リネンと聞くとどんな物をイメージしますか?
夏物の服?麻紐や麻袋?それとも、テーブルリネンなどでしょうか。
リネンと一口に言っても様々なものに使われていて、
「これだ!!」というイメージが湧きにくいかもしれませんね。
リネンとはいったいどのような素材なのでしょうか?
リネン(麻)の歴史
“人類最古の繊維”とも称されるリネンの歴史は非常に古く、発祥は紀元前8000年頃といわれています。
古代エジプトでは、リネンは “月光で織られた生地”と呼ばれていたそうです。
しなやかな光沢があることからそう呼ばれたそうですが、なんだかロマンチックな呼び方ですね。
上質な麻の織物は神事などに使われていたそうです。
また、リネンはヨーロッパでも広く親しまれてきました。
麻(linen)は下着(lingerie)や、線(line)の語源とも言われています。
テーブルクロスやナプキンなど食卓で使われる布製品の総称をテーブルリネンと呼んでいることからも、
リネンがいかに人々の暮らしに根付いているかがよくわかりますね。
麻とリネンの違い
麻は植物の幹や茎、葉などから取れる繊維全般のことを指します。
私たちがよく耳にするリネンは麻の一種です。
リネンは亜麻科のフラックスという植物の茎から採取されます。
リネンのほかにはラミー(ちょ麻)、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)なども麻に含まれています。
リネンの特徴
大昔から人々の暮らしと密接に関わりのあるリネン。なぜこんなにも使われるようになったのでしょうか?
その秘密は、リネンの特徴にあります。
①とにかく丈夫
リネンは繊維がしっかりしており、天然素材の中でもトップクラスの丈夫さを誇ります。
また、水に濡れるとさらに強度が増すという珍しい特徴を持っています。
麻の一種であるジュートは、丈夫で通気性も良いことからコーヒー豆を入れる麻袋としても使われています。
麻は持久性にも優れており、100年以上に渡って使われていた麻製品もあるほどです。
②吸湿性・発散性に優れている
リネンをはじめとした麻は、吸湿性が非常に高いです。
吸湿性が良いとされているコットンの4倍も吸湿するといわれています。
吸湿性だけでなく通気性や発散性にも優れているため、濡れてもすぐに乾くという特徴を持っています。
清涼感のあることから、汗をかきやすい春・夏用の衣類にも使われていますね。
④さらりとした手触り
“麻”と聞くと、麻袋のようなゴワゴワした生地イメージも浮かべる人もいるかもしれませんが、実は違います。
リネンは柔らかく手触りがよく、さらりとしています。柔らかな質感から、下着などにも使われています。
また、繰り返し洗うごとに柔らかさはいっそう増してきます。
そのため世界の一流ホテルではベッド回りやテーブル回り、バス回り等にリネン素材のものが使われています。
リネンカーテンの3つの魅力
リネンは丈夫さや通気性など、機能性の高さから様々なものに使われています。
リネンカーテンもその一つです。
優しい色合いや素材感はもちろんですが、リネンカーテンの魅力は他にもあります。
①ナチュラルで素朴な風合い
リネンカーテンの魅力で外せないのは、その素材感。
シャリっとした感触と、素朴な色合い。
カーテンとしてかけるだけで、風情がありますよね。
自然素材ならではの透け感があり、日が差し込むと優しい雰囲気に包まれます。
②夏は涼しく冬は暖かい
麻素材の春夏物の衣類が多いことから、リネンは夏向きのイメージが強い方もいると思います。
リネン繊維は内側が空洞になっている「中空構造」になっているため、断熱・保温効果があるといわれています。
速乾性、通気性に優れたリネンは梅雨場も調湿機能を果たしてくれるため、年中快適に過ごすことができますよ。
③汚れにくく長く使える
丈夫なリネンを使ったカーテンは、生地の傷みが少ないため長く使用することができます。
リネンの繊維は「ペクチン」と呼ばれる糊のような成分にコーティングされているため、汚れにくくなっています。
また天然素材なのでほこりや花粉が付着しにくいことも特徴です。
丈夫で汚れにくいリネンであれば、一生もののカーテンとして使うことも可能です。
年月が経つと生地が馴染んで味わいがでてくるので、あなただけの愛着のあるカーテンになりますよ。
カーテン地の種類と特徴
カーテンは生地の厚さによって名前が変わります。
大きくわけると、レースカーテン、ドレープカーテン、ケースメントカーテンの3種類にわかれます。
リネンカーテンも、カーテン地によって風合いや楽しみ方も変わってきます。
レース
天然繊維独特の透け感を楽しみたいのであれば、レースカーテンがおすすめです。
また、シャリっとした手触りを一番楽しむことができるのもレースカーテンの魅力。
ほどよく日差しを取り込み、自然で柔らかな明るさにしてくれます。
ドレープ
ドレープカーテンとは、厚手のカーテンのこと。
リネンの風合いを存分に楽しむのであれば、ドレープカーテンがおすすめです。
厚手でもさらりとした感触で、いつまでも触っていたくなります。
使い込むほどに良い味わいが出てきますよ。
ケースメント
ほどよい透け感のあるリネンカーテンは、ケースメントカーテンとしてもお使いいただけます。
ケースメントカーテンとは、ドレープカーテンとレースカーテンの中間のカーテンのこと。
ドレープカーテンとレースカーテンはセットで使用することが多いですが、ケースメントカーテンとは単体で使うことができるのが特徴です。
昼間はレースカーテンのように光を透し、夜はしっかりした素材感がドレープカーテンのような存在感を魅せてくれます。
リネンカーテンの3つの注意点
魅力たっぷりのリネンカーテンですが、天然素材を使っているため扱いには注意が必要です。
伸び縮みする!サイズ選びは慎重に
リネンをはじめとした麻は、水を含んで乾くと伸びたり縮んだり、シワができてしまうことがあります。
吸湿性に優れているため、湿度の高い梅雨場は特に注意しましょう。
伸びたり縮んだりしてしまうリネンは、カーテンのサイズを決めるのがとても難しいです。
長く育てるリネンカーテンだからこそ、「これだ!」と思うサイズを自分で決めてオーダーした方が後悔が少なく済みます。
ここではリネンカーテンをオーダーするときに気を付けるべきポイントについてご紹介します。
納得のいくリネンカーテン選ぶためには「ひだ」と「カーテンのサイズ」を意識するようにしましょう!
ポイント①ひだについて
当店では、カーテンのひだについても質問をよくいただきます。
ひだの幅によって、カーテンの印象は大きく変わるのでどんな種類があるのか知っておきましょう。
『ひだ』とは、カーテンの上部にあるつまみの部分のこと。
例えば、
2倍ひだは「仕上がり幅サイズの2倍幅の生地を使用してカーテンを仕立てる」、1.5倍ひだは「仕上がり幅サイズの1.5倍幅の生地を使用してカーテンを仕立てる」という意味です。
数字が大きいほど多くの布を使っているためひだの数が増え、カーテンの山と谷(折り目)がはっきりと見えるようになります。
1.5倍ひだは一般的なスタイルのカーテンです。
ゆるかなウェーブがかかっており、ほどよくカーテンに陰影が付きます。
ひだとウェーブが品のある空間を演出してくれます。
シックなお部屋や、来客の多いリビングなどにもおすすめです。
リネンカーテンの場合は、フラットスタイルという方法もあります
フラットスタイルはひだを取らないフラットなカーテンのことです。
ひだがないため、さらっと布をかけたような軽やかさがありますね。折り目がないため、全体がすっきりとした印象に。
ナチュラルスタイルやカジュアルな雰囲気のお部屋によく合います。
採寸幅よりも1.3倍ほどの大きさでオーダーすると、大きなウェーブ感を楽しむことができます。
フラットカーテンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
ポイント②サイズについて
カーテンにはひだがあるので、幅寸法が長くてもそこまで「やらかした感」は出ません。
むしろ、幅が短く「カーテンが閉まらない、、、」となってしまう方が致命的です。
カーテンのサイズは長めに注文すると覚えておきましょう。
フラットカーテンの場合は10%~30%上乗せしましょう。採寸するときには、カーテンレールの左右の一番端にある、固定されたフックの穴(固定ランナー)の距離を測りましょう。
飾りレールの時はリングをレールキャップの付け根まで寄せ、両端のリングの端から端まで測ります。左右の飾りやキャップは含めず測ってください。

レースカーテンは、ドレープカーテンの下からレースカーテンが見えないように採寸サイズから-3㎝したサイズを注文しましょう。

場合によっては、パドリングスタイルを取り入れても良いかもしれません。
パドリングスタイルとは、カーテンの裾を床までたっぷり伸ばしたスタイルのこと。
ヨーロッパなどで特に人気のスタイルです。
リネンカーテンであれば、床までカーテンがあってもだらしない印象にならないですし、
サイズの伸び縮みをシビアに気にする必要がなくなるのでオススメです!
リネンのカーテンは、シワができたりサイズが変わったりして風合いが変化していくことも魅力の一つです。
「リネンは使い始めて10年経った頃が一番美しい」とも言われています。長い年月をかけてあなただけの愛着ある一枚を作りあげてくださいね。
洗濯不可の場合もある!洗濯表示を確認しよう
先ほど述べたようにリネンは濡れるとサイズが変わってしまいます。
また、シワにもなりやすいので、洗濯の際には注意しましょう。
特にリネン100%のものは、洗濯不可の場合が多いです。
リネン素材は汚れにくいという特性もあるため、頻繁に洗濯をする必要はないと思います。
どうしても洗濯をしたいという方は、ウォッシャブル対応のカーテンを選ぶとよいでしょう。
カーテンレールに干したり、一枚の状態で干してしまうと自重で伸びてしまうことが多いです。
可能であれば、洗濯竿2本を使ってM字干しするようにしてください。
日差しが入りやすい!どうしても気になるときは裏地を活用
リネン素材はほどよく光が差し込み部屋に温かみをもたらしてくれますが、遮光性という面では化学繊維に性能は劣ります。
寝室などにリネン素材のカーテンを使うと、日光が気になるかもしれません。
「裏地を付ける」という手段もありますが、リネン特有の透け感などが損なわれてしまうこともあります。
リネン素材を使いたいけれど、どうしても日差しは入ってほしくない!!!
という方は、裏地を付けることを検討しても良いかもしれません。
手軽に楽しむなら麻混のものを選ぼう
リネンは使えば使うほどに味が出てくる素材です。
他の素材では味わえないシャリッとした質感やナチュラルな風合いがありますが、
コストが高く、素材の持つ特性やクセも強いため扱いが難しくなってしまいます。
高嶺の花ならぬ、高嶺の麻は一筋縄ではいかないってことですね(?)
手軽にリネンの素材感を楽しみたい!という方は、麻混カーテンがおすすめです。
麻混VSリネン100%
混紡素材とは二種類以上の質の違う繊維を混ぜて紡績された素材のことです。
リネンは他の繊維と混紡することで、リネンの風合いを残しつつ扱いやすい生地に仕上がります。
例えば、綿とリネンを合わせた「コットンリネン(綿麻混)」は、リネンよりもさらに優しい手触りになります。
また化学繊維と混紡することで、濡れても寸法が変わりにくくなります。
値段もリネン100%に比べてリーズナブルなので、
リネンを手軽に楽しみたい!でもお手入れも楽したい!という方にぴったりです。
当店おすすめ!安いくておしゃれなオーダーリネンカーテン6選
当店でおすすめのリネンカーテンを6つご紹介します。
当店では、ほとんどのカーテンの丈・幅直しが無料となっております。(※一部除外品もあります。)
「リネンが縮んでしまっても大丈夫なようにゆとりを持たせたサイズにしたい」「パドリングスタイルを楽しみたい」など、お好みに合わせて自由にサイズをお選びいただけますよ。
やっぱり本物がいい!リネン100%カーテン
当店では、リネン100%でもお求めやすい価格の商品を揃えております。
本物の質感、風合いをぜひ堪能してみてください。
【1.5倍ひだ】天然素材リネン100%!18色から選べるレースカーテン
『ピュアリーネ レース ビスケット』
豊富なカラーバリエーション!空間に自然光を優しく取り込む 麻100%レースカーテン
手軽に楽しむ!麻混カーテン
麻混カーテンは、リネンの良さを生かしつつ、扱いやすくなったり、手触りや質感を柔らかくすることができます。
化学繊維の入った麻混カーテンなら、洗濯機洗い可能なものもありますよ。
【100サイズから選べる】天然素材の洗いざらし風合いがナチュラルなストライプ柄カーテン
『シュシュナ ベージュ』
太めのスラブ糸とウォッシュの風合いが、温かみのある西海岸テイストにピッタリ
まとめ
リネンのカーテンはシャリっとした風合いと、丈夫さが大きな魅力。
天然素材のため、扱いには注意しましょう。
手軽に楽しみたい場合は、扱いやすく価格もリーズナブルな麻混カーテンもおすすめです。
リネン100%のカーテンは長く使い続けることで趣が増し、あなただけの一枚になっていきます。
シワやサイズの変化も、自然素材ならではの風合いとして楽しみましょう。
当店ではリネンの素材感を存分に楽しめて、リーズナブルな価格のリネンカーテンを豊富に取り揃えています。
↓カーテンのサンプルも無料でお届けしておりますので、ぜひお気軽にご注文ください。