リネンカーテンを洗濯したいけど、「失敗しそうで心配…」と思っていませんか?
リネン(麻)やコットン(綿)などの天然繊維は、洗濯するとサイズに狂いが生じやすいので、洗濯の際には注意が必要です。
洗濯を始める前に、
「本当に水洗いが必要か?」
「もし洗濯で縮んでしまったとしても、後悔はないか?」
ということを、もう一度よく考えてみましょう。
リネンは汚れがつきにくい素材なのでわざわざ洗濯しなくても、カーテンの開け閉めのときにパッパッとほこりを払う程度で、十分お手入れできますよ。
この記事では『リネンカーテンの洗わないお手入れ方法』や『リネンカーテンの洗濯方法』について、詳しくご紹介していきます。
目次
リネンカーテンを洗濯すると縮む!デメリットを知っておこう
まずはじめに、お伝えしておきたいこと。
それは・・・「リネンカーテンは、洗濯すると縮みますよ~!!」ということです。
(反対に、吊るしているとだんだん伸びることもあります!)
たとえば防縮加工していないリネンカーテンの場合だと、200㎝丈ならだいたい7~8㎝くらい縮んでしまうのです。
もしカーテンが今の丈から8㎝も縮んでしまったら・・・だいぶ寸足らずな印象になってしまいますよね。
そうとは知らずに、普通のカーテンと同じように洗濯すると「こんなはずじゃなかった・・・!ショック」と後悔するかもしれません。
ですから、リネンカーテンを洗濯するときには必ず「縮むリスク(デメリット)」も理解したうえで、挑むようにしましょう。
また、リネンカーテンの中には防縮加工が施されているものや、化学繊維の割合が高いリネン混カーテンがあり、これらはお洗濯による収縮率が少ないことが特徴です。(つまり、お洗濯にトライしやすいのです。)
防縮加工されたリネンカーテン
リネンカーテンが縮む割合(収縮率)は、生地に「防縮加工」が施されているかどうかによっても異なります。
防縮加工とは、生地を縫製する前の段階で水にさらし、カーテンの収縮率を安定させるための加工のことです。
防縮加工をしているカーテンは、未加工のカーテンよりも洗濯による収縮率が小さいので、お洗濯にトライしやすいでしょう。
・防縮加工をしていないカーテン:5~7%
お手持ちのカーテンが防縮加工されているかどうかは、購入時の情報(取り扱い説明書や、ホームページなど)を見たり、販売店に問い合わせるなどして確認してくださいね。
「リネンライクカーテン(リネン混)」はウォッシャブルが多い
リネン100%の『リネンカーテン』と、リネンが生地の一部に使用されている『リネンライクカーテン』とでは、お手入れ方法が大きく異なります。
リネンライクカーテンとは、リネンっぽい風合いを楽しめるカーテンのことで、メインで使用されている素材はリネンではなく、ポリエステル繊維やコットン(綿)などです。
(リネン混カーテンとも呼ばれています。)
ほかの繊維の割合が多いとリネン特有の風合いからは遠ざかりますが、そのぶん扱いやすくなります。
気軽にお洗濯できる、ウォッシャブルタイプのリネンライクカーテンも多いです。
もしかすると「わが家のリネンカーテンだから、洗濯できない!」とあきらめていたけれど、「リネンライク(リネン混)カーテンだから、洗濯機で洗えるのね~。」なんてパターンもあるかもしれません。
『リネンカーテン』と『リネンライク(リネン混)カーテン』は別物です。お手入れ方法が全然違うので、まずは洗濯表示をチェックしましょう。
洗濯表示は、カーテンに縫い付けられているタグに記載されています。
洗濯できる場合は、リネン混カーテンである可能性が高いです。
リネンカーテンの『洗わないお手入れ』
リネン100%を使用しているカーテンのお手入れは、洗わずにできる範囲にとどめておくことをおすすめします。
そもそも天然素材であるリネンは、汚れにくいことが特徴です。
化学繊維は静電気を帯びてほこりを吸着してしまうのですが、天然素材であるリネンは吸着しにくいのです。
ですから、わざわざ洗わなくても、普段のちょっとしたお手入れできれいをキープできるのです。
リネンは何もお手入れをしなくても、『きれい』をキープしやすい素材!清潔さが魅力です。
リネンカーテンのほこりを落とす方法
リネンカーテンは静電気が発生しにくい素材ですし、吊るした状態で使用しているので、ほこりが溜まるということはありません。
もし気になるようであれば、カーテンをパタパタさせてほこりを払いましょう。
いつもより少し勢いをつけて、カーテンを開閉する方法もおすすめです。
また、衣類用の毛先の柔らかいブラシなどで、サッサッとなでるようにお手入れしてもいいですね。
リネンカーテンのシワをのばす方法
リネンカーテンはシワがつきやすいのが特徴です。
くしゅっとした感じもリネンの魅力ではあるのですが、「さすがにこれは・・・」ってこともありますよね。
そんなときには、スチームアイロンをあてるのがおすすめです。
気になる部分に蒸気をあてると、繊維がほぐれてほどよくシワがのびますよ。
スチームは温度が高いので、手にあててやけどしないようにご注意ください。
リネンカーテンの洗濯方法
リネン100%のカーテンは、洗濯すると縮みます。
ですからお手入れはほこりを払う程度に留めて、なるべく『洗濯しなくてもいい状態』をキープするように心がけましょう。
だけど、それでも「洗ってきれいにしたい~~」と思うこともありますよね。
そんなときには、クリーニング店に持ち込んで相談してみることをおすすめします。
水洗いはできなくても、ドライクリーニングならOKというカーテンが多いので、対応してもらえるかもしれません。
「クリーニングに出すと、値段が高くてもったいない!」と思うなら、自宅で洗濯するというのも一つの選択肢です。
ただしその際には、「カーテンが縮んだり、シワが目立つようになっても構わない」という覚悟が必要です。
天然素材であるリネンは、ネップ(小さな毛玉のようなもの)があったり、シワができたり、サイズが安定しなかったりするのが特徴です。
リネンは杓子定規にはいかないことも多いけれど、だからこそナチュラルな優しい雰囲気をまとっているのだと思います。
自然体でゆらぎやすいところもリネンの魅力だととらえ、その特性に合わせたお手入れをしていきましょう。
リネンカーテンの洗濯の手順
リネンカーテンは、基本的には『洗わないお手入れ』をおすすめします。
ですが、汚れが気になるときや、さっぱりさせたいときなど、どうしても洗いたい場面もありますよね。
そんなときには、以下の手順でお手入れしましょう。
自宅で洗濯するときの手順については、一般的なカーテンと同様です。
ここからは、洗濯方法について詳しく解説していきます。
①取り扱い絵表示を確認する
洗濯の前に、取り扱い絵表示の内容を確認しましょう。
- 洗濯機で洗濯できるのか。
- 手洗いで洗濯できるのか。
- ドライクリーニングできるのか。
などをチェックしてくださいね。
②フックをはずす
洗濯する前には必ず、カーテンのフックを取り外しましょう。
フックは無くさないように、一か所にかため保管しておきましょう。
つけたまま洗濯すると、生地が破れたり穴があいたりしてしまいます。
③カーテンを蛇腹(じゃばら)織りにする
カーテンを蛇腹(じゃばら)織りにします。
ひだをそろえて屏風のように折りたたみ、縦に2つ折り(または4つ折り)にします。
④ネットに入れる
カーテンを蛇腹(じゃばら)織りにして畳み、専用ネットに入れましょう。
リネンは丈夫な素材ですが、洗濯によって発生する摩擦は最小限に抑えられるようにしたいですよね。
生地同士がこすり合わないように、リネンカーテンは必ずネットにいれてから洗いましょう。
びっくりカーペットでも、専用の洗濯ネットを販売しております♪
大型ネットはカーテンだけでなく、カーペットや寝具などを洗濯するときにも活躍するので、一家庭に2~3枚あると重宝します。
⑤洗濯機で洗う(or 手洗いする)
洗剤は「中性洗剤」(おしゃれ着用洗剤など)を使用します。
リネンカーテンにカビが発生してしまったときは、洗剤の原液を塗布して、しばらくつけておきましょう。
洗濯機で洗う場合には、水量を「最大」、水流は「弱」(もしくは「手洗いコース」)に設定してください。
手洗いする場合には、お風呂の浴槽などに水をはってから洗濯します。
もみ洗いはシワの原因になるので、優しく押し洗いするようにしましょう。
カーテンを洗うときは、思いのほかたくさんの量の洗剤を使用することになります。途中でなくならないように、洗剤は多めに準備しておきましょう。
脱水時間は短めにするのがポイントです。
脱水は通常7~8分に設定されていることが多いですが、リネンカーテンの場合はそれだと長すぎます。
まだ水滴がしたたるくらいの状態で干した方がシワになりにくく、きれいに仕上がるので、脱水時間は1分弱くらいがおすすめです。
⑥カーテンレールに吊るして乾燥させる
フックを取り付け、カーテンレールに吊り下げて自然乾燥させましょう。
軽くひっぱり、全体を手でたたくとシワがきれいに伸びます。
窓を全開にしておくと、乾きが早くなりますよ。
カーテンレールではなく屋外に干す場合には、直射日光による変色を防ぐために日陰を選んで干しましょう。
洗えるリネンカーテンが欲しい人へ
「リネンカーテンがほしいけど、洗濯できるやつ(ウォッシャブル)がいい!」という人に向けて、カーテンを選ぶときのポイントを3つご紹介します。
- 大きめサイズを注文する
- 防縮加工がされているカーテンを選ぶ
- リネンライクのカーテンを選ぶ
①大きめサイズを注文する
天然素材であるリネンは、サイズに狂いが生じやすいことが特徴です。
空間の湿度の影響を受けやすいので、普通に吊るしているだけでも丈が伸びたり縮んだりするのです。
(まるで、生きているみたいですね。)
ですから「カーテンはジャストサイズをキープしたい」と思っている方には、あまりおすすめできません。
洗濯をする前提なら縮むことを見越して、通常よりも少し大きめのサイズで注文するといいでしょう。
幅については、縮んだときにカーテンが閉まらなくなると困るので、ゆとりを持たせておきましょう。
丈はこんな感じに(↓)、あえて長めにして裾を床にひろげる『パドリングスタイル』(海外で人気!)がおすすめです。
ナチュラル素材のリネン(麻)なら、やわらかくおしゃれな雰囲気に仕上がります♪
②防縮加工がされているカーテンを選ぶ
リネンカーテンを洗濯したいなら、防縮加工が施されたカーテンを選びましょう。
防縮加工とは、カーテンを縫製する前の段階で、生地を水通しすることで、サイズを安定させる加工のことです。
防縮加工されたカーテンでもわずかに縮むことはありますが、洗濯による収縮率は、未加工のものよりもだいぶ小さくなります。
③リネンライクのカーテンを選ぶ
「リネンのカーテンに憧れるけど、もっと手軽にじゃぶじゃぶ洗いたいよ!」という方には、『リネンライク(リネン混)カーテン』がおすすめです。
ナチュラルで優しい雰囲気を持ちつつも、お洗濯がOKなタイプが多く実用的です。
まとめ
この記事では、リネンカーテンの洗い方について詳しく解説してきました。
リネンカーテンは静電気が発生しにくく、ほこりがつきにくいという特徴があります。
お手入れは洗濯までしなくても、パタパタはたく程度で『きれい』をキープすることができますよ。
もし、どうしても洗いたい場合には「縮むかもしれない」ということを覚悟してから、チャレンジしましょう。