カーテンはお部屋の印象を大きく変える重要なアイテム。
「光を遮る」「外からの熱が入らないようにする」など、カーテンは機能面でも重要な役割を果たしています。
そんなカーテンですが、いざ選ぶとなるとデザインも機能も種類がたくさんありすぎで、どうやって選べばよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、窓装飾プランナーがカーテンの選び方について総合的に解説していきます。
目次
カーテン選びで失敗しないために
カーテン選びで失敗しないために大切なことは、優先順位をつけることです。
カーテンを選ぶときに、デザインも機能も価格も全部100点満点のカーテンに出会えることはほとんどありません。
なので、「こだわりの北欧インテリアに合うナチュラルなデザインが良い!」「西日の暑さを遮りたい!」「安ければ何でもいい…」というように、カーテンの要素の中で優先順位をつけていきましょう。
では、カーテンを購入するときにどの部分を気にする方が多いのでしょうか?
インテリア通販ショップである当店のスタッフ47名に『カーテンを購入するときに重視していること』についてアンケートを取ってみました。
その結果、デザイン・色・生地感などカーテンの見た目や風合いを重視している方が多いようです。
カーテンは毎日眺めるものだからこそ、お部屋にマッチしているおしゃれなものを選びたいですね。
このように、カーテンを選ぶときに大切にしたい事は何か、皆さんも最初に考えてみてください♪
カーテンの色の選び方
インテリアの配色は、センスがなくても大丈夫!
知識があれば、おしゃれにカラーコーディネートすることができます。
ここではカーテンの色を選ぶときのポイントについて解説しますね。
配色黄金比を意識する
インテリアの配色の黄金比はベースカラー(70%)・メインカラー(25%)・アクセントカラー(5%)です。
この比率でカラーコーディネートすると、インテリアがきれいにまとまると言われています。
ベースカラー (70%) |
壁・床・天井 |
メインカラー (25%) |
カーテン・ラグ・家具 |
アクセントカラー (5%) |
クッション・小物など |
配色黄金比の中で、カーテンはベースカラーかメインカラーに含まれることが多いです。
ラグやソファなど、メインカラーとなる他の家具との相性を見ながら色を選んでみてくださいね。
ラグの色が鮮やかなときは、カーテンは壁と同じ色(ベースカラー)にすると、ラグを際立たせることができます。
逆にインテリアが全体的にまとまりすぎていると感じるときは、思い切ってカーテンの色使いを楽しんでみてください。
配色パターンから選ぶ
色は、赤や青と言った色相、色の明るさを表す明度、色の鮮やかさを洗わず彩度の3つの要素が合わさってできています。
明度と彩度を組み合わせたものを、トーンや色調と呼ぶこともありますね。
インテリアの配色をするときは、この3つの要素を上手に組み合さなければなりません。
ここでは、インテリア初心者の方でも実践しやすい配色例を紹介します。
【同系色】


コーディネート初心者の方におすすめなのが、同系色のコーディネートです。
同系色とは、以下のような特長の色の組み合わせを言います。
- 色の明度と彩度のどちらかが異なる組み合わせ
- 色の明度と彩度の両方(色調)が異なる組み合わせ
- 色調が同じで、色相環で隣り合う色の組み合わせ
明度や彩度が異なっていても、ベースの色が同じなのでシンプルにまとめることができます。
「青を基調とした爽やかなマリンテイストにしたい!」「食欲増進効果のある赤をメインにダイニングを演出したい!」など、目指したいインテリアや色が決まっているときにおすすめです。
赤やオレンジなどの暖色を使えば温かみのあるインテリアに、ブルーや紫などの寒色を使えばすっきりとしたインテリアに仕上がります。
壁の色と同じアイボリーやベージュのカーテンにすると、お部屋を広く見せることができますよ。
色相環で隣り合う色は、雰囲気が似ているので統一感がありますね。
複数の色を使ってコーディネートしたいときは、トーンを揃えることを意識してみてください。
【反対色】
反対色は、文字通り色相環の反対側にある色のことです。
反対の色を加えることで、メインとなる色を際立たせることができます。
お部屋をダイナミックに演出したいときにおすすめです。
反対色をコーディネートするときに大切なのは、2つの色を同じ比率で使わないこと。
反対色を同じ比率で取り入れると、ごちゃごちゃとした印象になってしまいます。
どちらかメインの色を決めておくことで、コーディネートに緩急をつけることができますよ。
床の色との相性で決める
カーテンを選ぶときは、床の色との相性を意識することも大切です。
ここでは、床の色別のカーテンのおすすめカラーを紹介します。
【ナチュラルブラウンの床】
床の色で最も多いのが、ナチュラルブラウンだと思います。
ナチュラルブラウンはどんな色にも合わせやすく、コーディネートがしやすいです。
特に相性が良いのは、ベージュやグリーンなど自然の中にある色。
木の温もりを感じられるナチュラルなインテリアを演出できます。
【ダークブラウンの床】
落ち着いた雰囲気を持つダークブラウンのフローリング。
ダークブラウンの床には、ダークグレーや、ダークブラウンなど重厚感のある色がおすすめです。
隠れ家的な書斎など、プライベートな空間を演出するのにぴったりですよ。
また、あえてカーテンに明るい色を取り入れると、視線が床に集まるので天井を高く見せることができます。
【ライトブラウンの床】
北欧インテリアなど明るく爽やかなインテリアに合わせやすいのが、ライトブラウンのフローリングです。
カーテンも水色や淡いイエローなど明るいカラーを取り入れましょう。
空間を引き締めたいときはライトグレーのカーテンもおすすめです。
【ホワイト系の床】
女性からの人気が高いホワイト系のフローリング。
白はどんな色にも組み合わせやすいので、お好みの色を合わせていただけますよ。
特におすすめなのが、ホワイト系のカーテン。
同じホワイト系のカーテンを合わせると、明るく開放的な雰囲気に仕上がります。
空間を広く見せたいときは非遮光のカーテンを選びましょう。
床が明るいので、黒やダークグレーなどのカーテンを使用しても重くなり過ぎないですよ。
心理効果・風水効果を活用する
色は人の心にも影響を与えています。
カーテンの色がなかなか決められないときは、色の持つ心理的効果にも注目してみましょう。
●レッド | 興奮作用、食欲促進 |
●ピンク | 優しい気持ちにさせる、疲労緩和 |
●オレンジ | 温もりを与える、食欲促進 |
●イエロー | 元気・陽気にさせる、注意喚起 |
●グリーン | 安心感を与える、リラックス効果 |
●ブルー | 集中力を高める、鎮静作用 |
●パープル | インスピレーションを刺激する |
●アイボリー | 安心感・開放感を与える |
●ベージュ●ブラウン | 安心感、安定感を与える |
●ホワイト | 清潔感・開放感を与える |
●グレー | 心を落ち着かせる |
●ブラック | 高級感・重厚感を与える |
例えば、集中力を高めてくれる青色のカーテンは書斎や勉強部屋におすすめです。
食欲促進効果のあるオレンジのカーテンはダイニングに取り入れましょう。
色の持つ心理的効果についてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
また、「ピンクは恋愛運アップ」「緑は健康運アップ」というように、カーテンの色を選ぶことで風水効果を高めることもできます。
金運 | ●黄色 |
健康運 | ●緑 〇白 |
仕事運 | ●赤 ●青 |
恋愛運 | ●ピンク |
家庭運 | ●茶色 |
風水では、部屋の方角によってもおすすめの色が変わると言われています。
部屋の方角別のおすすめカラーについてはこちらの記事をご覧ください。
カーテン柄の選び方
カーテンは色だけでなく、デザインも重要ですよね。
カーテンの柄はお部屋の雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。
ここでは、カーテンのデザインを選ぶときの3つのポイントを紹介します。
インテリアテイストに合わせる
カーテンの柄を選ぶときに大切なのは、インテリアのテイストに合わせることです。
【北欧インテリア】
北欧インテリアは、カーテンやラグなどのファブリックを主役にコーディネートしていきます。
カーテンも思い切って、自分好みのデザインを探してみてください。
カーテンには、植物デザインや幾何学模様がおすすめです。
水色、イエローなど明るい色を使うと、爽やかなインテリアに仕上がります。
北欧モダンに仕上げたいときは、アクセントに取り入れると空間が引き締まって見えますよ。
【ナチュラルインテリア】
木の温もりを存分に感じられるナチュラルインテリア。
ナチュラルインテリアには、グリーン・ベージュ・アイボリーなどの自然を連想させる色(アースカラー)がおすすめです。
デザインのない無地のカーテンでも良いですが、柄が欲しいときは木製家具と相性の良い植物デザインや花柄を選びましょう。
カフェのような雰囲気にしたいときは、英字プリントのカーテンもおしゃれですよ。
【モダンインテリア】
シンプルながらも洗練された印象を与えてくれるモダンインテリア。
モダンインテリアには、グレーやブラックなどの無彩色がおすすめです。
鮮やかなアクセントカラーが使われていると、空間に遊び心が生まれます。
デザインはシンプルな無地か、幾何学模様を選びましょう。
余分な装飾を取り付けない分、無地のカーテンを選ぶときは素材感にこだわってくださいね。
柄の大きさを意識する
カーテンは柄のテイストだけでなく、柄の大きさによっても印象が大きく変わります。
大きな柄や鮮やかな色使いのデザインは、空間にインパクトを与えます。
カーテンをインテリアの主役にしたい方におすすめです。
一方で、狭い部屋に大きな柄のカーテンを取り付けると圧迫感を与えてしまうことがあります。
狭いお部屋を広く見せたいときは、淡い色使いの小さな柄のカーテンを選びましょう。
素材にもこだわる
カーテンに使われる素材の種類によって、カーテンは風合いが大きく変わります。
無地やシンプルなデザインのカーテンを選ぶときは、生地の素材にも注目しましょう。
カーテンの素材は大きく分けると『天然繊維』と『化学繊維』の2種類になります。
天然繊維 | ナチュラルな風合いが人気。吸水性・調湿性などに優れる。 【例】リネン・コットンなど |
化学繊維 | 特殊加工しやすく遮光・遮熱・UVカットなど機能が充実している。水洗いしやすい。 【例】ポリエステル・レーヨンなど |
天然繊維は素朴で豊かな風合いが魅力。
無地でもおしゃれに見せることができるので、シンプルが好きな方におすすめです。
化学繊維は発色が良いものも多いので、デザインカーテンが欲しい方は化学繊維のカーテンを選びましょう。
デザインと機能性を両立したものも多いですよ。
カーテンの機能の選び方
カーテンには「遮光」「遮熱断熱」「防音」など便利な機能がたくさんあります。
お部屋の方角、周辺の環境に合わせてカーテンの機能を選びましょう。
ここではカーテンの代表的な機能と特徴について紹介します。
遮光 | 光を遮って室内を暗くしたり、室内の明かりがもないようにしたりする。 |
遮熱断熱 | 外からの冷気や熱気を防いでくれる。冷暖房効率アップにも◎ |
防炎 | 燃えにくく、燃広がりにくい。高さ31m(およそ11階)以上の建物では防炎カーテンの使用が義務付けられている。 |
防音 | 室内からの音漏れを防ぎ、外からの音を遮断する。 |
形状記憶 | 洗濯などによる型崩れを防ぎ、ヒダの形状を長持ちさせる。 |
また、カーテンだけでなくレースカーテンにも様々な機能があるのを知っていますか?
お昼間レースカーテンだけで過ごしている方は、ぜひレースカーテンの機能にも注目してみてくださいね。
レースカーテンに多い機能は以下の通りです。
UVカット | 外からの紫外線をカットしてくれる。 |
ミラー効果 | 太陽光を反射することで日中に外から室内を見えにくくする。 |
遮像効果 | 昼も夜も外から室内を見えにくくする。 |
採光 | 外からの視線は遮りつつ、外からの明るさは取り込んでくれる。 |
遮熱断熱 | 外からの冷気や熱気を防いでくれる。冷暖房効率アップにも◎ |
防炎 | 燃えにくく、燃広がりにくい。高さ31m(およそ11階)以上の建物では防炎カーテンの使用が義務付けられている。 |
「西日の眩しさと暑さが気になる!」「人通りの多い道路に面しているからプライバシーをしっかり守りたい!」など、周囲の環境に合わせてカーテンの機能を選んでみてくださいね。
カーテンサイズの選び方
欲しいカーテンを見つけたら、カーテンのサイズを決めていきます。
実は、カーテンで選びで一番失しやすいのがこのカーテンのサイズ選びなんです。
カーテンは長すぎると床に引きずってしまいますし、短すぎると下から光が漏れてしまいます。
カーテンは正しく採寸して、窓に合ったものを選びましょう。
ここでは、カーテンサイズの選び方について解説します。
幅の選び方
カーテンの幅は、カーテンレールを基準に決めていきます。
なぜなら、カーテンはカーテンレールに取り付けるものだからです。
カーテンレールの両端についている動かない輪っか(固定ランナー)の距離を採寸します。
【機能性レール】![]() |
【装飾レール】![]() |
カーテンにはヒダがあるため、採寸サイズよりも5~10%ゆとりを持たせて注文します。
■カーテンの注文幅の決め方■
注文幅=採寸幅×1.05
丈の選び方
カーテンの丈も、やはりカーテンレールが基準です。
カーテンの丈は取り付ける窓の種類によってサイズの決め方が変わるので注意しましょう。
※レースカーテンは、ドレープカーテンよりも1cm短い丈で注文してください。
【掃き出し窓】
掃き出し窓とは、人が出入りできる大きな窓のことです。
掃き出し窓は、固定ランナーの下側から床までの距離を採寸します。
床に引きずらないよう、採寸したサイズよりも少し短く注文するのが一般的です。
■カーテンの注文丈の決め方■
注文丈=採寸丈-2cm
(※レースカーテンの場合は-3cm)
【腰高窓】
腰くらいの高さにある窓のことを、腰高窓と言います。
腰高窓は固定ランナーの下側から窓枠下側までの距離を採寸しましょう。
腰高窓のカーテンが短いと、カーテンの下から光が漏れてしまいます。
なので、採寸した丈よりも長めに注文しなればなりません。
■カーテンの注文丈の決め方■
注文丈=採寸丈+15cm
(※レースカーテンの場合は-14cm)
腰高窓の場合、カーテンが長い分には特に問題ありません。
遮光性や断熱性を高めたいときは、15cmよりも長めの丈で注文していただいて大丈夫です。
詳しいカーテンのサイズの決め方や注意点についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
まとめ
この記事では、カーテンの選び方について解説してきました。
カーテンは部屋に入ったときに一番最初に目に入るインテリアアイテム。
お部屋の印象を大きく左右するのでしっかり吟味して選んでいきましょう。
カーテン選びに迷ったときは、デザインや機能に優先順位をつけて決めていきます。
迷ったときは、「お部屋でどんな風に過ごしたいのか」イメージすると決めやすくなりますよ。