あなたのお部屋のテーマカラーは何色ですか?
『色』にはそれぞれ個性があり、人間の心にも影響を与えています。
例えば、植物を連想させる緑は人をリラックスさせる効果があるといわれています。
色を上手に使えば、お部屋の雰囲気や印象もガラリと変えることができるのです。
「楽しく食事ができるようなダイニングにしたい」「リビングはみんなが寛げる空間が良い」など、理想のお部屋を目指すために『色』を有効的に活用してみませんか?
この記事では、『色彩心理を活用したインテリアコーディネート』について解説していきます。
色がもたらす心理的効果はもちろん、実際のコーディネート写真も交えながら解説していくので、インテリア初心者の方もぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
色彩心理とは?
色彩心理とは、色が人の心や行動に与える影響のことです。
心理学と聞くと難しいように感じますが、私たちの身近なところに活用されていることも多いんです。
例えば、「黄色」は『注意』『危険』などのイメージがあることから踏切や道路標識に使われていますね。
赤やオレンジなど暖かい色は『食欲をそそる』といわれています。
インテリアでも、どんな色を選ぶのかでお部屋の印象は大きく変わります。
色の特性や心理的効果について知っておくと便利ですよ。
色がもたらす心理的効果
色は視覚だけでなく、「温度」「重さ」「広さ」など人間の様々な感覚に影響を与えています。
ここでは、色がもたらす心理的効果の代表的なものをご紹介致します。
◇寒色と暖色
色によって、ものが冷たく見えたり、暖かく見えたりすることがあります。
赤やオレンジなどの色は暖かさを感じさせることから『暖色』と言います。
一方、青や青緑などの色は冷たさや寒さを感じさせるため『寒色』と言います。
夏場の暑い時期は積極的に寒色を取り入れていきたいですね。
また、『寒色』『暖色』に当てはまらない紫や緑などは『中性色』と言います。
◇軽い色と重い色
色は重さにも影響しているといわれています。
トーンの明るい色は軽く感じ、トーンの暗い色は重く感じます。
左右並べてみると、全然印象が違いますね。
ちなみに、最も軽く感じる色は白、最も重たく感じる色は黒です。
◇膨張色と収縮色
同じ大きさのものでも、色によって違うサイズに見えることがあります。
実際より大きく見える色を『膨張色』、小さく見える色を『収縮色』と言います。
膨張色は赤やオレンジなどの暖色系と白が当てはまります。
実際よりも大きく見え、前に飛び出したように見えることから『進出色』とも言われていています。
収縮色は、青や青緑などの寒色系と黒が当てはまります。
実際よりも小さく見え、遠くにあるように見えるため『後退色』と言われています。
北欧インテリアなどに見られる水色の壁は、部屋に奥行きがあるように見せ、部屋を広く感じさせる効果があります。
【色彩別】心理的効果とインテリアに取り入れるときのポイント
ここからは、色が持つ心理的効果とインテリアに取り入れるときのポイントをコーディネート写真付きで解説していきます。
今回解説するのは、インテリアにも取り入れられることが多い全11色です。
こんな風に過ごしたいな!と、をイメージを膨らませながらご覧ください。
赤の心理的効果
赤の心理的効果は以下の通りです。
- 情熱やエネルギーの象徴
- 自信とパワーを引き出す
- 興奮や高揚感をもたらす
赤は古くから「太陽」をイメージし、生命力を表す色とされてきました。
エネルギーを持つ色なので、日本でも神社の鳥居や祝い事に食べる赤飯など縁起物に使われていますね。
赤を好む人は情熱的で正義感が強い性格の持ち主。リーダーシップがあり、積極的に行動できるため、周囲がサポートしてくれることで力を発揮できます。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=144412945
★配色例★
ベースカラー:ダークブラウン
メインカラー:赤
アクセントカラー:グリーン
赤はブラウン系との相性◎。対照色のグリーンでメリハリのあるコーディネートに。
エネルギーとパワーをもたらす赤は、暮らしに元気や活力をもたらしてくれます。
特にキッチンを赤でまとめると気分も上がってテキパキと作業するのに効果的です。
体感温度を高く感じさせる効果もあるので、日当たりの悪い場所や寒い冬に取り入れたいカラーです。
神経を高ぶらせる作用があるので、落ち着いて過ごしたいリビングや書斎、勉強部屋には不向きかも。
クッションや小物などワンポイントにとどめるようにしましょう。
ピンクの心理的効果
ピンクの心理的効果は以下の通りです。
- 女性らしさ・かわいらしさを感じさせる
- 幸福感を与える色
- 疲労感緩和に老化防止効果があるといわれている
優しく甘いイメージを持つピンクは、ロマンティックな雰囲気を演出してくれます。
女性ホルモンの分泌を促す効用もあるとされていて、若返りにも一役買ってくれそうです。
ピンクを好む人は、平和主義で気配り上手です。発想力や想像力が豊かで、ロマンチストな方が多いようです。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=167122779
★配色例★
ベースカラー:ベージュ・白
メインカラー:ピンク
アクセントカラー:緑
柔らかなナチュラルガーリースタイル。甘くなりすぎない淡いピンクがポイント。
癒しを与え優しい気持ちにさせてくれるピンクはベビールームや女の子の部屋に最適です。
淡いピンクを使うと、安らぎをお部屋に与えてくれますよ。
緊張の緩和や疲労感の軽減にも効果があります。
リビングや寝室などリラックスしたい場所に取り入れていきましょう。
オレンジの心理的効果
オレンジの心理的効果は以下の通りです。
- 親しみやすさを演出する
- 楽しさや陽気さを感じさせる
- 暖かさを感じる色
オレンジの名前の由来は、果物のオレンジです。(そのまんまですね。)
焚火の色に近いことから、目にしたり、身に着けたりすることで暖かさを感じることができるといわれています。
オレンジを好む人は行動力があり、エネルギーにあふれています。社交的で、誰とでも分け隔てなく接するタイプです。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=171789906
★配色例★
ベースカラー:茶色・ベージュ
メインカラー:オレンジ
アクセントカラー:グリーン
明るいオレンジの民族調ラグで華やかなアウトドア風インテリアに!
オレンジは家具やインテリアに取り入れると、お部屋が明るく暖かくなります。
どんなテイストにも合わせやすく使い勝手が良いので、アクセントカラーとして大活躍してくれます。
特に、暖かさや楽しさが求められるリビングに最適です。
果物や野菜を連想させるカラーでもあるため、キッチンやダイニングに活用すれば食欲アップを狙う効果もありますよ。
黄色の心理的効果
黄色の心理的効果は以下の通りです。
- 気持ちを明るく前向きにしてくれる
- 元気さや軽快さを表現する色
- 人の目を引きつけて注意を促す色
黄色は光に最も近い色で、全ての色の中で一番明るい色だと言われています。
人目を引き付け、よく目立つことから交通標識や看板などにもよく使われていますね。
黄色を好む人は好奇心・探求心が旺盛。ユーモアに富んだ人が多く、グループの盛り上げ役になれるタイプです。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=164500733
★配色例★
ベースカラー:ベージュ
メインカラー:イエロー・グレー
アクセントカラー:グリーン
明るく爽やかな北欧テイスト。引き締め効果のあるグレーを取り入れるのがポイント。
黄色は心に刺激を与えてくれる色。
楽しく食事をしたいダイニング、頭をすっきりさせたい勉強部屋などに取り入れてみましょう。
日当たりの悪い部屋やトイレなど、明るさがほしい場所に取り入れるのも良いですね。
黄色は目を疲れさせてしまう効果もあるので、あくまでもワンポイントで使うのがコツです。
多用したいときは鮮やかな黄色よりも、落ち着いたトーンの色や、パステルカラーを使うようにしましょう。
茶色の心理的効果
茶色の心理的効果は以下の通りです。
- 心を落ち着かせ安らぎを与えてくれる
- 信頼を与えてくれる
- 親しみやすく身近な色
大地や樹木など自然界にも多く存在する色で、アースカラーとも呼ばれています。
インテリアではベースカラーの定番!信頼を与えてくれることからオフィスの応接室などにも使われています。
茶色を好む人は周囲に安心感を与え、包容力のある人。温厚で気取らず、いつも自然体でいられる人です。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=146624376
★配色例★
ベースカラー:ダークブラウン・グレー
メインカラー:黒
アクセントカラー:ベージュ
全体のトーンを落とすことで男前風インテリアに。無彩色をベースに取り入れるのがポイント。
アースカラーである茶色は、安心感と安定感を与えてくれる色。
家の中でもフローリングやドアなど様々な場所に使われ、インテリアの基盤の色だといえるでしょう。
温もりや居心地の良さを演出してくれるので、どんなお部屋にも適しています。
どんな部屋にも合わせやすいため、コーディネートをしていると茶色を選びがちになってしまいます。
元気が欲しい場所にはオレンジ、リラックスしたい場所には緑など他の色も取り入れるように意識していきましょう。
緑の心理的効果
緑の心理的効果は以下の通りです。
- リラックス効果が高く、気持ちを穏やかにする
- 自然を連想させる
- 生き生きとした生命力を感じさせる
緑は、山や草原など自然を連想させ、地球環境に優しい印象を与えることから、エコロジーカラーの一つとされています。
リラックス効果があるだけでなく、目の疲労などにも良いと言われている色です。
緑を好む人はまじめで協調性を持ち合わせているタイプ。礼儀正しく、誰にでも合わせられる柔軟性も持ち合わせています。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=179819769
★配色例★
ベースカラー:ベージュ・白
メインカラー:緑
アクセントカラー:深緑
日の差す森のようなナチュラルテイスト。植物を取り入れることで癒し効果アップ。
緑は癒しの色。ストレス緩和やリラックス効果のある色です。
ゆったりと過ごしたいリビングや寝室にぴったりです。
観葉植物を取り入れれば、癒し効果がアップしますよ。
また疲れた目を癒す効果もあると言われているので、パソコン作業をする部屋や勉強部屋にも適しているでしょう。
青の心理的効果
青の心理的効果は以下の通りです。
- 集中力を高め、作業効率をアップさせる
- 清潔感・清涼感を与える
- 心身を落ち着かせる
青は体感温度を下げる効果がある色だとも言われています。
空や海など地球上の広い範囲に存在する色のため、多くの人から好まれやすい色です。
青を好む人は謙虚で計画的に動くタイプ。慎重派でまじめな性格の持ち主です。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=167151520
★配色例★
ベースカラー:ブラウン・ホワイト
メインカラー:ブルー
アクセントカラー:グリーン
ナチュラルなインテリアに青を差し色で使うと、爽やかな印象になります。
寒色の代表ともいえる青。
暑い夏にはリビングに取り入れて、涼やかさをアップさせてくれます。
また、気分をクールダウンさせてくれる青は、集中力が必要な場所に最適です。
勉強部屋や書斎に取り入れれば、作業効率を高めてくれるでしょう。
緊張を和らげ気分を落ち着かせてくれるので、寝室にも適しているでしょう。
紫の心理的効果
紫の心理的効果は以下の通りです。
- 神秘的な印象を抱かせる色
- 芸術性を感じさせる
- 高級感を醸し出す
情熱的な赤と冷静さの青が混ざってできた紫は、神秘的な色として扱われてきました。
紫は眼に見える光の中で最も波長が短いため、癒しの効果があるとも言われています。
紫を好む人は常に人の役に立ちたいと考えているタイプ。芸術的センスが高い人が多いのも特徴です。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=151950573
★配色例★
ベースカラー:茶色・グレー
メインカラー:紫
アクセントカラー:黒
グレーと紫の組み合わせはエレガントでスタイリッシュな印象を与えてくれます。
紫は癒しの色としても人気の高い色。
特に淡い紫は癒しの効果が高いため、リラックスしたい書斎や寝室などに用いられることが多いです。
濃い紫には想像力や感性を刺激する効果があるので、趣味の部屋などに取り入れると良いでしょう。
高級感や神秘的な印象を与えてくれるので、お洒落にこだわりたい方は是非使ってみてくださいね。
白の心理的効果
白の心理的効果は以下の通りです。
- 純真無垢、清潔なイメージ
- 気分を一新させてくれる
- 神聖さを感じさせる色
白は光をほぼ100%反射する色。重量を軽くみせる効果があるといわれています。
花嫁のウェディングドレスや、雪など真新しさや清潔さを感じさせる色です。
白を好む人は、完全主義で理想が高いタイプです。その分、目標に向かって真っすぐ努力ができる強さも持ち合わせています。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=148276906
★配色例★
ベースカラー:白
メインカラー:グレー
アクセントカラー:緑
白を基調としたシャービーシックインテリア。上品な甘さが魅力。
膨張色である白はお部屋を広く見せる効果があります。
リビングに取り入れれば、お部屋を広く明るい印象にすることができますよ。
また、白は清潔感を与えてくれる色でもあります。
トイレや浴室に取り入れれば、閉塞感を軽減でき、きれいに見せる効果がありますよ。
白は汚れが目立つ色でもあるので、こまめな掃除を心掛けるようにしてくださいね。
グレーの心理的効果
グレーの心理的効果は以下の通りです。
- 上品さ・洗練されたイメージ
- ストレスの緩和
- 落ち着きを与えてくれる
グレーは白と黒の配分によって心理効果が変わります。多く使われている色の方に印象が近づいていくのです。
洗練された印象を与えるため、スーツやオフィスビルなどビジネスシーン連想させる色でもありますね。
グレーを好む人はストイックでまじめな性格です。控えめに見えますが、内側には不屈の精神を持っています。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=144410997
★配色★
ベースカラー:白・茶色
メインカラー:グレー
アクセントカラー:ダークブラウン
ナチュラルな雰囲気を醸しつつも、グレーの引き締め効果で洗練された印象に。
どんな色にも合わせやすい協調性のある色なので、どんなお部屋にも合わせやすいです。
グレーは落ち着いた大人の印象を与えてくれます。
暖色の比率が多く「部屋が子供っぽいな」と感じるときに、中和剤として取り入れると良いでしょう。
黒の心理的効果
黒の心理的効果は以下の通りです。
- フォーマル感・高級感を演出
- 重厚感を与えてくれる
- 引き締まった印象になる
どんな色にも染まらない黒。裁判官の服が黒いのも「どんな意見にも左右されない」という意思を表しているそうです。
気持ちを引き締める効果があることから、礼服などにも使われています。
黒を好む人は強い信念を持っている人。人を引き付ける魅力があり、優れたバランス感覚の持ち主です。
インテリアへの取り入れ方
https://bicklycarpet.co.jp/?pid=144413889
★配色例★
ベースカラー:白
メインカラー:黒
アクセントカラー:緑
モノトーンを基調としたモダンスタイル。黒いラグも模様があれば重くなりすぎません。
黒は他の色への影響力が高く、周囲の色を引き締めて強調させる効果があります。
棚やラグ等、黒いアイテムを一点加えるだけでお部屋の印象が一気に引き締まります。
ただし、黒は威圧感や閉塞感を与えやすい色のため、狭い部屋に取り入れるときは注意が必要です。
明るい色や植物などを積極的に取り入れて、バランスをとるようにしましょう。
まとめ
この記事では色の心理的効果とインテリアへの取り入れ方について解説してきました。
色は「温度」「重さ」「広さ」など、様々な感覚に影響を与えています。
暑い夏には寒色のラグを敷くなど、色の特性をインテリアにも活用していきましょう。
色選びに迷ったときは、そのお部屋で「どんな風に過ごしたいか」イメージすると選びやすいです。
過ごしやすく快適なお部屋になるよう、色の心理的効果にも注目しながらインテリアコーディネートしていってくださいね。