ピアノの演奏を自宅でも楽しみたいけど・・・
「ご近所の迷惑にならないか心配!」という人も、多いのではないでしょうか?
自宅に防音室があれば一番いいけれど、現実的にはなかなか難しいですよね。
防音グッズを取り入れるなどして、音の影響を押さえる工夫をしましょう。
この記事では『防音マットを選ぶときのポイント』や『ピアノマットにおすすめのラグ&カーペット』について、くわしく解説していきます。
目次
ピアノの音で、ご近所トラブルに発展!?
集合住宅のご近所トラブルの原因、第1位は何でしょうか?
答えは・・・『騒音』です。
子どもが飛び跳ねる音や、椅子を引きずる音など、生活していると様々な音が発生しますよね。
音は暮らしの中で密接に関わっているので、不満やストレスの要因にもつながりやすいです。
お互いに心地よく過ごせるように、なるべく音を抑える工夫を心がけていきたいですよね。
ピアノなどの楽器演奏による音も、ご近所さんを悩ませる「騒音」になってしまう可能性があります。
床への対策を中心に、防音・防振対策を考えましょう。
ピアノの音がご近所トラブルにつながりかねない理由
騒音のレベルはどの程度がご近所に騒音と判断されるのか自分ではわかりにくいと思います。
この騒音レベルの基準は「環境基本法」で定められています。
この基準から、住宅(住宅街)での騒音レベルがどれくらいの音なのかわかります。
住居(住宅街) | 昼間:55dB以下 | 夜間:45dB以下 |
人間が「うるさい」と感じる音は60dB以上と言われています。
50dBは屋外に置いたエアコンの室外機の駆動音、40dBは人が普通に会話するぐらいの音の大きさです。
ただ、これはあくまで基準であって個人の音の感じ方はそれぞれ違います。
例えば、夜中に寝付きが悪いとき、キッチンの蛇口から落ちる水滴の音が気になって眠れないという人もいます。
そして、ピアノ場合は90dB~100dBぐらいの大きさで、電車が通る高架下とほぼ同レベルの音になります。
このレベルは基準の約2倍ほどもあるため、ピアノを演奏するときは周囲に音が漏れないように、しっかりと騒音対策・防音対策を行う必要があります。
電子ピアノなら防音マットは必要ない?
「電子ピアノなら消音機能にして使えば、大丈夫!」だと思っていませんか?
確かに音がしないなら、問題なさそうな気がするけれど・・・実はそうではありません!
ピアノから発生する音には
・ピアノの音
だけじゃないのです。
その他にも・・・
・鍵盤を弾くときの振動(=打鍵音)
・ペダルを踏むときの振動
・椅子を移動させるときの振動
など、演奏時に発生する振動が響いて、騒音につながります。
振動は主にピアノがある部屋の床から、下の階、上の階、隣の部屋、建物全体に響くこともあります。
つまり、電子ピアノでも床の防音対策(防音マットの配置)は必要です。
自分ではほとんど振動を感じていなくても、上下階にはドンドンズルズルという大きな音が響いているので、それを念頭に置いてしっかり対策をしましょう。
そのため、電子ピアノであっても防音対策は必要で、特に電子ピアノは防振性の高いマットの上に置く必要があります。
ピアノの防音・防振マットは代用できる!代用アイテムを選ぶときの7つのポイント
楽器店でピアノ用の防音マットが販売されていますが、商品数は少なめですよね。
あくまで防音対策のために使用する機能性重視のマットなので、色やデザインもベーシックなタイプが多いと思います。
一般的なラグやカーペットでも、床から伝わる音を遮る効果を備えているので、「ピアノ専用のマットじゃいと、防音できない!」というわけではありません。
代用できるアイテムはたくさんあるので、選択肢を広げて探してみましょう。
ポイント① 一般的なマット・ラグも候補に入れる
ピアノの防音対策のために敷くマットは、楽器店で販売されているような『ピアノ専用マット』である必要はありません。
厚めのカーペットやラグでも、防音・防振効果は期待できるので上手に活用しましょう。
もし手持ちの物で余っているラグがあるなら、2枚重ねて敷く方法もおすすめです。
ポイント② 遮音機能に注目する
階下への騒音を軽減する「遮音」は、ピアノの防音対策にぴったりな機能です。
床衝撃音低減性能は△L等級で示されており、遮音効果の高いラグを選ぶときの基準になります。
ピアノの防音対策の指標にするのであれば、『△LL(I)-6』か『△LL(I)-7』がおすすめです。
△LL(I)-7:生活音(足音や走り回る音)が、ほとんど聞こえないレベル
ポイント③ 低反発ラグやシャギーラグは避ける
もっちり感触の低反発ラグや毛足の長いシャギーラグは、椅子を移動させるときに引っかかる可能性があるので、なるべく避けた方がいいでしょう。
特にボリューミーなウレタン(クッション)が入っている低反発ラグは、ピアノの下が重みでラグが圧迫されて凸凹ができるので、ペダルを踏むときの支障になることがあります。
ポイント④ 防ぎたい音や振動に合わせた「厚さ」を選ぶ
楽器を演奏するとき、「空気伝播音」と「衝撃音」の2種類の振動があります。
どの音を遮断したいかによって、防音・防振マットの厚さを選びます。
電子ピアノの場合は、防音・防振マットで防ぎたいのは鍵盤を打ったときに出る打鍵音やペダルを踏んだときに出る衝撃や振動を抑制する必要があります。
そこで振動に強い素材を使った防音・防振マットを電子ピアノの下に敷きます。
厚さ1cm以上のゴム製またはゲル製(シリコンでも可)なら、電子ピアノの打鍵音やペダルを踏んだときの振動を吸収してくれます。
ウレタンでも振動を吸収してくれますが、ウレタンの場合はゴムやシリコンよりも柔らかいので、厚さ2cm以上のマットが必要です。
ポイント⑤ 大きいサイズを選ぶ
ピアノの防音マットはぴったりサイズではなく、ゆとりを持たせることを心がけてください。
できるだけ広く床を覆っておく方が、しっかり音を遮ることができます。
もしマットを敷くスペースに余裕があるなら、ひと回りでもふた回りでも(ベストなのは、部屋全体に敷き込むスタイルです。)大きめサイズを選びましょう。
また、椅子を出し入れすることを考えても、サイズにゆとりがある方がいいですよね。
脚を置く位置とマットの端っこが重なると、段差ができて椅子がガタついてしまうので注意してください。
購入するときには、実際に使用しているときの椅子の位置も含めて、必要なサイズを検討しましょう。
さらに高い防音性を求めるなら、部分的に敷くのではなく、ピアノがあるお部屋全体にカーペットを敷き込むスタイルがおすすめです。
隙間なくぴったり敷き詰めて、床全体を覆うと防音・防振効果が高まります。
部屋の形に隙間なく敷けるのが理想なので、『ハサミやカッターで切れるカーペット(フリーカット)』や『特殊な形の加工ができるオーダーカーペット』を検討しましょう。
ポイント⑥ 防ダニ機能や抗菌・防臭機能に注目する
部屋全体にラグやカーペットを敷いて、電子ピアノの騒音対策をする場合は、衛生面にも注意しましょう。
部屋の床全体にラグ・カーペットを敷き込む場合、「防ダニ機能」と「抗菌・防臭機能」のあるラグ・カーペットを選ぶのがおすすめです。
ラグ・カーペットを敷き込むと、簡単に洗濯することができません。
そのため、汚れや湿気がそのままカーペットに残ってしまって、ダニやカビが繁殖してしまって、カーペットから嫌な臭いも発生してしまいます。
これを防ぐために、防ダニ機能と抗菌・防臭機能があるラグ・カーペットを敷きます。
また、ペットを飼っている場合は、ペットの粗相による汚れが付着することも考えられるので、ラグ・カーペットに付着した汚れが落としやすいPP素材(ポリプロピレン)を使ったカーペットもおすすめです。
ポイント⑦ 『ピアノ×マット』のコーディネートを楽しむ
お部屋にピアノがあると、優雅な雰囲気になりますよね。
楽器としてだけでなく、インテリアとしてもおしゃれなアイテムです。
最近ではダークブラウン、ナチュラル、ホワイトなど、ピアノのカラーバリエーションも豊富ですよね♪
マットを組み合わせるとしたら、どんな色や質感がいいかなど、コーディネートも楽しみながら選びましょう。
もしお子さまがピアノの練習をしているなら、マットには淡いオレンジやピンクなどのパステルカラーがおすすめです。
色がもたらす心理的効果を活用して、ピアノを明るい気分で弾けるように工夫してみましょう。
お子さまが好きな色を取り入れると、喜ばれそうですね。
防音カーテンとのW使いで対策を!
しっかり対策をしたいときには『遮音マット(カーペット)×防音カーテン』のw使いがおすすめです。
ピアノの音(空気音)は窓から伝わる割合が高いので、カーテンでの対策は有効です。
本格的に防音壁や防音パネルを設置するのは大変ですが、カーテンなら付け替えるだけなので簡単にできますよ。
★防音カーテン特集はこちら!
ピアノの防音・防振対策におすすめ!ラグ&カーペット9選
ここからは、ピアノの防音対策におすすめのマット・ラグ・カーペットをご紹介していきます!
『タイルカーペット』『ラグ』『オーダーカーペット&フリーカットカーペット』など、防音機能つき商品をピックアップしました。
おすすめ(1)防音タイルカーペット
ピアノの下に部分的にマットを敷きたいときには、タイルカーペットがおすすめです。
1枚40cm角の小さめサイズなので、欲しいスペースに合わせて敷き詰められます。
置くだけでピタッと吸着するので、横ずれの心配もありません。
防音機能もついているので、ピアノを弾くときにも安心です。
アタック270
鮮やかなカラーバリエーションが魅力!
防音、防汚、防ダニなど、暮らしに便利な機能が揃っています。
14色から選べるカットパイルのタイルカーペット
『アタック270 キャンバスファイン 40x40cm』
ペットの爪が引っかかりにくいカットパイル、気になるニオイを消臭するエアファイン加工などペットとの暮らしも快適に。
アタック550
おしゃれなタイルカーペットで、組み合わせやデザインを楽しみましょう。
ニットのような柔らかな風合いは、ピアノを弾くプレミアムな空間にもぴったりです。
おすすめ(2)防音ラグ
スペースにゆとりがあるなら、防音ラグがおすすめです。
音を吸収する特殊素材を使用するなど、防音に特化しているアイテムが豊富です。
敷き込みタイプのカーペットよりも、ラグの方が防音性能が充実している商品が多いです。
カーペットを部屋全体に敷き込み、その上にもう1枚ラグを敷く「重ね敷き」なら、防音効果がさらにUPします。
レヴィ
色味やデザインもおしゃれな防音ラグ。
優しい北欧モダンのデザインは、ピアノを弾く女の子のお部屋にもぴったりな1枚です。
フォルテ
より防音性を重視して選ぶなら、こちらの商品がおすすめです。
裏面の特殊ウレタン樹脂が、床から伝わる音や振動をしっかり吸収!してくれます。
裏面はポリウレタン樹脂を発砲させた、特殊なフォーム層を使用しています。
防音性に優れているのはもちろん、クッション性、断熱性、耐久性も兼ね備えた高機能ラグです。
【L-35】クッション性に優れた高機能 遮音・防炎カーペット
『フォルテ グレー』
元気なお子さんがいるご家庭やマンション住まいに最適なクッション性・防音性に優れたカンガバック素材を使用したカーペット。
おすすめ(3)防音オーダーカーペット&フリーカットカーペット
カーペットは部分的に敷くのではなく、ピアノがある部屋全体に敷き込む方が効果的です。
隙間があるとそこから音や振動が伝わってしまうので、柱の凸凹や入口の形に合わせて敷ける「フリーカットカーペット(はさみで切れるカーペット)」や「オーダーカーペット」がおすすめです。
オーダーカーペットには、サイズの指定だけでなく、下記のような(↓)特殊な形に加工ができる商品もあります。
こちらは当店のオーダーカーペットを購入されたお客様の写真です。
お客様のご要望により、グランドピアノの形に沿ってカット加工させていただきました!
ナストロ
防音機能つきのオーダーカーペット。
ぎゅっとパイルの密度が詰まっているので、繊維の隙間にゴミが溜まりにくく、掃除機がけもしやすいです。
40色の豊富なカラーバリエーションの中から、好きなカラーを選べます♪
心がわくわく弾む色を選んでみたり、ピアノの色に合わせてコーディネートしてみても、楽しそうですね。
ヤーゴ
防音機能つきのオーダーカーペット。
国産の高機能カーペットで、抗菌防ダニから防汚や防炎機能も併せ持ちます。
高級感のある素材なので、ピアノのあるお部屋にもぴったり!
お部屋のおしゃれ度をUPさせてくれる、ミックスカラーのパイル(毛足)です♪
国内で製造しました!防ダニ抗菌防音防汚加工の高機能国産カーペット
『ヤーゴ ブルー』 江戸間2-10畳
激安★国産ループカーペット!抗菌・防ダニ・防臭・防音・防炎と生活に必要な機能がそろっています
シード
防音機能つきのフリーカットカーペット。
はさみでカットOKなので、柱の出っ張りや入り口の形に合わせて、ジャストサイズにできます。
より防音性を高めたいときには、床全体を覆えるように、隙間なく敷き詰めると効果的です。
おすすめ(4)防ダニ+抗菌防臭機能付き防音ラグ
ラグ・カーペットを部屋全体に敷き込むことを考えている場合は、防ダニ機能や抗菌・防臭機能付きの物を選びましょう。
ペットを飼っているご家庭や小さなお子さんがいるご家庭では、ラグ・カーペットの汚れが気になりますよね。
そこで、汚れにも強く防ダニ機能と抗菌・防臭機能があるラグ・カーペットをご紹介しますね!
コローラ
抗ウィルス・抗菌機能と防ダニ効果のある防音ラグです。
高性能ラグでボタニカルモチーフのデザインがおしゃれで、インテリアとしても魅力のあるラグです。
生地の厚みが24mmとしっかりした厚みがあって防音こうかもあり、植物由来の成分を使った防ダニ機能も付いているので、安心して使うことができます。
リリネ
ヴィンテージ感のあるおしゃれな防ダニ・抗菌ラグです。
高い抗菌・抗ウィルス機能があり、オールシーズンで使用することができます。
生地の厚みが18mmあってパイルも長く十分な防音性を持っているので、騒音対策としても効果を発揮してくれます。
まとめ
ピアノの音トラブルを防ぐために、次のことに気を付けましょう。
- 演奏時間に配慮する。
- 電子ピアノの場合は、消音機能を活用する。
- ピアノの脚の下にインシュレーターを置く。
- カーペットやカーテンなどの防音アイテムで、しっかり対策をする。
マナーやルールを守ったり、自宅でできる工夫をするなどして、周囲へ配慮しましょう。
電子ピアノで消音にしている場合も、鍵盤を叩く音やペダルを踏む音が響くので、振動音への対策も忘れずにしてくださいね。
さらに、もう一つ大切なのが・・・
- ご近所さんとのコミュニケーションを心がける
ことです。
ご家庭に受験生や病気で横になっている人がいるなど、周囲の状況に気を配ることも大切です。
顔を合わせたときに挨拶をする、「ピアノの音でご迷惑おかけしていませんか?」と声をかけるなど、日頃から良好な関係を築くようにしましょう。