家の中で過ごしているときに、咳やくしゃみが止まらなくなってしまったことはありませんか?
もしかすると、ハウスダストのせいかもしれません。
ハウスダストは放っておくと、アレルギー疾患などを引き起こす可能性もあります。
ご家族の健康のためにも、ハウスダスト対策はしっかりとおこなっていきましょう。
この記事では、『ハウスダストの原因と発生場所』そして『自宅でできるハウスダスト対策』について解説します。
目次
ハウスダストの原因とは?
ハウスダスト対策についてお話する前に、まずはハウスダストの正体と発生する原因について解説します。
英語で「ハウス(house)」は家のこと、「ダスト(dust)」はチリやほこり、舞い上がった小さなゴミのこと。
ハウスダストは『家の中にある1mm以下のチリやホコリ』のことです。
ハウスダストは非常に小さく軽いため、人の動きなどで舞い上がってしまいます。
舞い上がったハウスダストは空気中を漂っているため、人が吸い込んでしまいやすいので注意が必要です。
ハウスダストの原因物質
ハウスダストは家の中のチリやホコリの中でも1mm以下の小さなものを指すようです。
では、そのハウスダストにはどのようなものが含まれるのでしょうか。
★ハウスダストの原因物質
- ダニのフンや死骸
- ホコリ
- カビ
- 花粉
- 繊維のクズ
- 土や砂
- 人の髪やフケ
- ペットの毛
- 食べこぼし
- たばこの煙
- 排気ガスなど
ハウスダストは、小さなチリやホコリ全般をさすため、ダニの死骸やカビ、花粉など様々な物質が含まれます。
とくに「ダニ」「ホコリ」はアレルギー性の体調不良を引き起こす可能性があるため、お子さんはもちろん大人も注意が必要です。
ハウスダストを放置するとどうなる?
ホコリや人の髪の毛など身近なものからも発生するハウスダストですが、そのまま放置しておくと一体どのようなことが起こるのでしょうか?
ここからは、ハウスダストを放置した時のデメリットについて解説します。
ぜんそくなどの疾患を引き起こす可能性がある
空気中を漂うハウスダストを吸い込んでしまうと、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。
★アレルギー症状の例
- 鼻炎
- 結膜炎
- 皮膚炎
- 喘息など
体の免疫機能が、体内に入り込んだハウスダストを異物と判断し、ハウスダストを追い出そうとするためです。
また小児喘息の大部分はハウスダストが原因で発症し、そのほとんどがダニのフンや死骸がアレルゲン(アレルギーを引き起こす物)と言われているそうです。
小さいお子さんがいるご家庭は特にハウスダスト対策を徹底していきましょう。
部屋にシミ汚れができやすくなる
ハウスダストは時間経過によって、水分や油分を吸収することがあります。
壁などに付着したハウスダストを放置していると、吸収された水分や油分によって汚れがこびりつき、「シミ」になってしまうことがあるんです。
シミになってしまうと、掃除で落とすことは難しくなるので、日ごろからハウスダスト対策をおこなっていきましょう。
ハウスダストが発生しやすい場所
では、ハウスダストはどこから発生するのでしょう?
小さくて目に見えない分、どこに潜んでいるのかわからないですよね。
ここでは、ハウスダストが発生しやすい場所について解説します。
寝室
繊維製品から出る繊維くずは、ハウスダストになりやすいです。
そのため、布団や毛布など繊維製品の多い寝室は、ハウスダストが発生しやすい場所だと言えます。
また、寝具には人間の皮脂やフケ、髪の毛なども残りやすいですよね。
人間の皮脂やフケを餌として、ダニが発生することもあります。
寝具はこまめに掃除や洗濯をするように心がけましょう。
カーテン
布製品であるカーテンも、繊維くずが発生しやすいです。
窓の結露によってカーテンが濡れてしまうとカビが発生することもあります。
カーテンは外からのチリやごみをキャッチしてくれる役割もあるため、汚れやすいという特徴があります。
洗濯できるカーテンなら、汚れを溜め込まないよう定期的にお手入れすることができますよ。
押し入れやクローゼット
洋服や布団など布製品が多く収納されている押し入れやクローゼットも、ハウスダストが多くなります。
押し入れやクローゼットは、換気が難しいため湿気がこもり、カビやダニが発生しやすいのです。
また、常に物を収納しているため、掃除が難しいのもハウスダストが発生しやすい要因になります。
本棚
ハウスダストは紙に集まる性質があるため、本棚もハウスダストが発生しやすいです。
本棚に限らず、新聞や段ボールもハウスダストが集まりやすい場所と言えます。
紙製品を収納しておく場所は、ハウスダスト対策をおこなっておきましょう。
照明のカバー
ホコリなどのハウスダストは「静電気」に吸い寄せられる性質があります。
そのため静電気が発生しやすい照明器具は、ハウスダストが発生しやすいです。
布製や紙製のランプカバーは、プラスチック製のカバーに比べて汚れが落としにくく、ハウスダストもたまりやすくなります。
浴室や洗面所
湿度が高くカビが発生しやすい浴室や洗面所も要注意です。
浴室は髪の毛や皮脂、フケなどさまざまな種類のハウスダストがたまる傾向があります。
洗面所や洗濯機の付近も、タオルや衣類の繊維くずが発生しやすいので注意しましょう。
ハウスダスト対策に効果的な掃除方法
あらためて見てみると、家のあちこちにハウスダストが発生していることがわかりますね。
では、そんなハウスダストを撃退するにはどうすればよいのでしょうか?
ここからは、ハウスダスト対策に効果的な掃除方法を解説します。
掃除は午前中におこなう
掃除は午前中におこなう方が、効率よく室内をきれいにすることができます。
人が動き出す日中以降は、ハウスダストが空中に舞い上がってしまうため、空気中にあるハウスダストを掃除するのが難しいからです。
朝は、夜のうちにハウスダストが下に落ちて床に溜まっているのでモップ掛けをするだけでもハウスダスト対策になりますよ。
掃除の順番は「上から下」を意識
掃除は上にあるものから順番におこなうようにすると、ハウスダストを効率よく取り除くことができます。
例えば、写真のようなお部屋の場合は、以下の順番で掃除をしていきましょう。
- カーテンや照明カバー
- 高さのある戸棚
- テレビ台・ソファ・ローテーブルなど
- 床やカーペット
照明カバーなどホコリがたまっている場所を掃除するときは、ハンディモップで吸着させるとハウスダストが舞い上がらずに掃除できますよ。
掃除機は最後にする
掃除した時にでるホコリやハウスダストは、下へ下へと落ちていき、やがて床やカーペットの付着します。
掃除機を掛けてから棚やテーブルを掃除すると、せっかくきれいにした床にまたハウスダストがついてしまいますよね。
なので、掃除機を掛けるタイミングは他の場所の掃除を終えてからにしましょう。
また、ハウスダストが夜の間に床に落ちてきてたまっていきます。
朝一番に、床クリーナーやモップを掛けることで、床に落ちたハウスダストをまとめてきれいにすることができますよ。
エアコンも掃除する
エアコン内のフィルターもホコリがたまりやすい場所です。
掃除をするときには、エアコンのフィルターも掃除するようにしましょう。
また、フィルターだけでなくエアコン内部の掃除もおすすめです。
もしエアコン内部にカビが発生してしまっている場合は、プロの清掃を依頼するようにしましょう。
日ごろからできるハウスダスト対策!
「仕事に家事に忙しくても、毎日こまめに掃除をする。」正直、これができたら苦労しないですよね…。笑
ハウスダストが発生しづらい環境を作ることで、少しでも掃除の手間を減らすようにしていきましょう!
ここからは掃除以外でもできるハウスダスト対策について解説します。
ハウスダストの主な対策方法は以下のとおりです。
- こまめな換気をする
- 空気清浄機を活用する
- 「ダニ対策」もしておく
こまめな換気をする
窓を閉めっぱなしにしていると、室内の空気がこもり湿度や温度が上がってしまいます。
高温多湿な環境はダニやカビが発生しやすくなるので、換気で温度や湿度を下げるようにしましょう。
換気をするときは、2か所以上窓を開いて風の通り道をつくるのがポイントです。
雨の日に窓を開くとかえって湿度が上がってしまいます。
エアコンの除湿機能や、除湿器を活用して湿度を下げるようにしてくださいね。
空気清浄機を活用する
空気中を漂うハウスダスト対策には、空気清浄機が有効です。
空気清浄機ならホコリやハウスダストを取り除き、室内の空気をきれいにしてくれます。
最近では、加湿器脳や除湿機能が備わったものや、消臭機能つきのものなど、便利で使いやすい機能がついた空気清浄機も増えてきているんですよ。
費用面が気になる場合は、レンタルサービスなどを活用してみましょう。
「ダニ対策」もしておく
ダニの発生を抑えることで、ハウスダストを減らすことができます。
ダニのフンや死骸を除去するためにも、布団などの繊維製品はこまめに洗濯するようにしましょう。
また、ダニ退治には、天日干しや掃除機掛けも有効です。
防ダニ機能付きの布団やラグを活用するのも、ハウスダスト対策には大切ですよ。
ハウスダスト対策には『カーペット』がおすすめ
手軽にハウスダスト対策をするなら、カーペットやラグを敷きこむのがおすすめです。
カーペットのハウスダストの舞い上がり量を抑制してくれる
フローリングの床を歩くと、床に落ちていたハウスダストは舞い上がってしまいますよね。
一方、ラグやカーペットは、チリやホコリが生地の表面にとどまり、舞い上がるのを防いでくれます。
ラグやカーペットを敷くことでハウスダストを空気中に舞い上がりにくくなり、お部屋の空気をきれいに保つことができるんです。
日本カーペット工業組合が2013年に「歩行したときのハウスダストの舞い上がり量をカーペットとフローリングで比較する実験」を行いました。
その結果がこちらです↓
日本カーペット工業組合.「カーペットでハウスダスト対策!」.
http://carpet.or.jp/publics/index/13/&anchor_link=page13#page13
なんと、カーペットのハウスダストの舞い上がり量は、フローリングの10分の1以下という結果が出たそうです。(すごい!)
ラグやカーペットを敷きこんで、お部屋の空気をクリーンに保ちましょう。
ハウスダスト対策におすすめのカーペット
ハウスダスト対策をおこなうなら、手軽にお手入れできる洗えるラグがおすすめです。
他にも、ダニを寄せ付けない防ダニラグや、抗菌・抗ウイルスラグなど、室内の環境をクリーンに整えてくれる高機能なラグが多数販売されています。
ここでは、当店自慢のハウスダスト対策にぴったりのカーペットを紹介します。
▼花粉やウイルスも吸着!防ダニ・消臭・抗菌機能付きのハウスダスト対策におすすめの一枚
▼優しいニット風デザイン!抗菌機能付きでアレルギー対策におすすめの防ダニラグ
▼ウール素材で年中快適!抗菌・消臭・防ダニ機能付きでクリーンにお使いいただけます
ハウスダストによる症状が出ているときの対処法
最後に、ハウスダストによって、すでに体調に異変が起こっている場合の対処法を紹介します。
掃除をして原因を除去する
ハウスダストが原因の体調不良だとわかっている場合は、こまめな掃除やダニ対策をおこないハウスダストを除去していきましょう。
しっかりと掃除をすれば、チリやホコリや除去することができますが、それで終わりではありません。
時間がたてば、ハウスダストはどこからともなく増えてきます。
定期的に掃除をして、ハウスダストを増やさないように気を付けましょう。
市販薬を使用する
アレルギー症状が重い場合だと「掃除をしたくても、ホコリが舞うと鼻水が出て掃除どころじゃない!」ということもありますよね。
鼻水や目のかゆみなど、困った症状をどうにかしたいときには、アレルギー症状に対応する市販薬を使用してみましょう。
処方箋がなくても購入できる、内服薬や点鼻薬、目薬などが販売されていますよ。
アレルギー症状を緩和する薬には、眠気などの副作用がある薬や、体質によって使用できない薬もあります。
購入・使用の際は薬剤師や登録販売者に相談して自身の症状や体質に合った市販薬を選ぶようにしてください。
専門の病院を受診する
- ハウスダストの除去を行っても症状が和らがない
- 体質のため市販薬の使用が不安
- 体調不良で日常に支障が出ている
など、一般的なハウスダスト対策では症状を和らげるのが難しい場合は、専門の医療機関に相談しましょう。
耳鼻咽喉科や皮膚科、眼科、呼吸器内科、アレルギー科など、自身の症状に合う医療機関を選んで受診するようにしてくださいね。
まとめ
この記事では、『ハウスダストの原因と発生場所』と『自宅でできるハウスダスト対策』について解説してきました。
ハウスダストは、家の中にある1mm以下の小さなホコリやゴミのことです。
ダニの死骸やフン、繊維くず、人の髪の毛などさまざまな物質が含まれています。
ハウスダストを放置しておくと、ぜんそくや鼻炎などのアレルギー症状を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
ハウスダストは正しく掃除をし、ホコリやゴミを溜め込まないことで減らすことができます。
ご家族の健康のためにも、室内の環境をクリーンに整えていきましょう!