カーテンをカーテンレールに吊るすためのカーテンフックにはいくつか種類がある事をご存知ですか?
カーテンフックの種類が違うと、カーテンを吊るしたときの仕上がりなどが違ってきます。
普段は気にせず使っているカーテンフックですが、カーテンの丈を調節したり、吊るすカーテンの種類によって適したカーテンフックがあります。
ここでは、あまり知られていなかったカーテンフックについて解説したいと思います。
カーテンフックにどんな種類があって、どのカーテンフックを使えばいいのか解説しますね!
目次
カーテンフックとは
カーテンフックは、カーテンをカーテンレールに取り付ける(吊るす)ためのパーツです。
使い方は、カーテン上部のヒダ山の裏側にカーテンフックを差し込み、カーテンレールのランナーにカーテンフックを引っ掛けてカーテンを吊るして使います。
カーテンフックはカーテンやカーテンレールの種類や形状によって使うカーテンフックが違います。
また、カーテンフックの種類によって、カーテンを吊るしたときの仕上がりも違ってきます。
6種類のカーテンフックとその特徴
カーテンフックにはいくつか種類があります。
カーテンフックは種類ごとで形状や特徴に違いがあります。
どんなカーテンフックがあるのか、それぞれのカーテンフックの特徴を解説します!
Aフック
カーテンフックの中で最も多く使われているのが「Aフック」です。
Aフックの特徴として、Aフックを使ってカーテンを吊るすとカーテンレールが見えます。
Aフックを使えばカーテンを天井付けのカーテンレールの下に吊るせて、カーテンレールにカーテンが接触しないので開閉をスムーズに行えます。
また、おしゃれな装飾性レールを使っていてカーテンで装飾性レールを隠したくない場合にもAフックを使います。
他にも、窓枠内に天井付けされたカーテンレールやカーテンボックス、レールカバーの付いたカーテンレールにはAフックでカーテンを吊るします。
カーテンに取り付けるフックで迷ったらAフックを使うのがおすすめです。
Bフック
「Bフック」は、カーテンレールやカーテンランナー部分を隠すことができます。
カーテンを正面付けのカーテンレールに吊るすことができるので、カーテンとカーテンレールの間にあった隙間を隠せます。
ただ、Bフックはカーテンの上部がカーテンレールの上に出てしまいます。
そのため、天井付けされたカーテンレールやカーテンレールにボックスやカバーが付いているとBフックではカーテンの取り付けが難しいです。
カーテンの種類にもよりますが、カーテン上部からの光漏れを防いでくれるので窓周りの遮光性がアップします。
BフックはAフックと比べて4cm~5cmほどカーテンレールに吊るす位置が高くなります。
吊るす位置が高くなると、カーテントップのプリーツでカーテンレールを隠すことができて、ギャザープリーツなどオシャレなスタイルを楽しむことができます。
アジャスターフック
アジャスターフックは、カーテンレールに引っ掛けるフック部分がスライドして、カーテンを吊るす高さを調節できます。
最近はAフックからアジャスターフックへ転換されてきて、新しく購入したカーテンにはアジャスターフックが付属してくる機会が増えています。
アジャスターフックはフックの高さを調節できて、AフックとBフックそれぞれの高さで使用できます。
調節できるフックの高さは、アジャスターフック本体のサイズによって異なります。
このアジャスターフック本体のサイズは7.5cmタイプと9cmタイプの2種類があり、フック位置の調節幅はおよそ1cm~6cmほどです。
ここでご紹介している画像は7.5cmタイプのアジャスターフックを参考にしています。
フックの位置を調節できて、AフックとBフックの両方のタイプでカーテンを吊るせるのでとっても便利です。
ギャザーフック
ギャザーフックは、出窓などに吊るすギャザーカーテンやギャザーテープの入ったカーテンに使用されるカーテンフックです。
通常のアジャスターフックと比べてギャザーフック本体のサイズは小さく、クルンとしたかわいらしい見た目をしています。
使い方は、ギャザーカーテンの上部(ギャザーテープ部分)の裏側にギャザーフックを差し込んでから、カーテンレールに吊るします。
ギャザーカーテンの場合、ギャザーテープ部分のフックを差し込む場所を変えることで、AフックやBフックの高さに調節してカーテンを吊るせます。
ギャザーフックを差し込む場所は、上段と下段があります。
ギャザーカーテンを上向きで見たとき、上段はAフック仕様、下段はBフック仕様としてギャザーカーテンを吊るすことができます。
それから、ギャザーフック本体のサイズは小さくて失くしてしまいやすく、洗濯時にギャザーフックを取り外したら失くさないように注意してくださいね。
金属製フック
金属製フックは主流となっているプラスチック製のアジャスターフックと比べて耐久性が高く重量のあるカーテンを吊るすことができます。
例えば、学校の講堂などにある大きな窓に吊るした暗幕カーテンに使われたり、ホテルのロビーなどで見かける高さのある窓に取り付けるカーテンを吊るすために使われます。
他にも、おしゃれなステンレス製の装飾レールに合わせるために敢えて金属製フックを使うケースもあります。
クリップ式フック(カーテンクリップ)
クリップ式フックとは、カーテンレールに吊るすためのフックの下にクリップが付いたカーテンフックです。
クリップ式フックは、カーテンフックを差し込む場所が無いカーテンをカーテンレールに吊るすために使われます。
また、クリップで留める場所を好きに変えることができるので、カーテンの丈を自由に変更することができます。
カーテンだけでなく、フラットシーツやマルチカバーをクリップ式フックでカーテンの代用品として使うこともできます。
【カーテンやレール別】フックの選び方5選
カーテンの種類やカーテンレールの取り付け方によってカーテンフックを選びます。
どんなカーテンやカーテンレールの時に、どのカーテンフックを使うのかを解説します。
カーテンの種類で選ぶ場合
カーテンの種類によって使用するカーテンフックが違います。
例を挙げると、ギャザーカーテンでは通常のアジャスターフックではなくギャザーフックを使います。
ギャザーカーテンはギャザーフックの差し込む位置を変えることで、Aフック仕様とBフック仕様でギャザーカーテンを吊るすことができます。
他にも、フラットシーツをカーテンとして使った場合、シーツにはフックを差し込む場所が無いので、クリップ式フックを使ってカーテンレールに吊るすことがあります。
カーテンの種類 | カーテンフックの種類 |
ギャザーカーテン |
ギャザーフック |
フラットシーツ |
クリップ式フック |
また、カーテントップの種類でもカーテンフックを変えることがあります。
カーテントップとは、カーテン上部のプリーツ(ヒダ)部分のことです。
例えば、カーテンレールを隠してヒダを美しく見せたい場合にはBフックを使います。
逆に装飾レールとカーテンのヒダを一緒に見せたい場合はAフックを使います。
カーテンレールに吊るすカーテンの種類やカーテンの見せ方によってカーテンフックを選びましょう。
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ボックスタイプレール・天井付けレールの場合
天井付けは窓枠の天井部分、または部屋の天井にカーテンレールを取り付ける方法です。
自宅の天井に埋め込まれているインナーカーテンレールも天井付けに分類できます。
これら天井付けされたカーテンレールには、基本的にAフックでカーテンを吊るします。
また、カーテンレールにボックスやカバーが付いた物でもAフックを使います。
天井付けされたカーテンレールにAフックを使うのは、レールやボックスにカーテンが接触するのを防ぐためです。
カーテンとレールが接触すると見た目も悪いですが、カーテンの開閉がスムーズに行えません。
カーテンを開閉しようとして途中で停まるとイライラしますよね。
それに、カーテンとレールが接触してカーテンの生地が痛む心配もあるので、天井付けのカーテンレールにはAフックを使いましょう。
正面付けレールの場合
カーテンレールを壁や窓枠のフチに垂直に取り付ける方法を「正面付け」と呼びます。
正面付けのカーテンレールでは、カーテンとレールの間から光漏れが気になるという方にはBフックがおすすめです。
また、シングルタイプ(レールが1本)の装飾レールを使っていた場合は、カーテンでレールが隠れないAフックがおすすめです。
正面付けのカーテンレールでは、状況によってAフックとBフックを使い分けることができます。
装飾レールの場合
装飾レールにカーテンを吊るす場合、装飾レールが見えるようにAフックでカーテンを吊るしましょう。
Bフックを使ってカーテンを吊るすこともできますが、その場合は装飾レールがカーテントップで隠れてしまいます。
装飾レールとカーテンを部屋のインテリアに取り込んでおしゃれにコーディネートしたい人は、Aフックを使ってカーテンを吊るすのがおすすめです。
ダブルタイプの場合
カーテンレールのダブルタイプでは、カーテンを重ねて吊るすことができます。
前(室内側)と後(窓側)でドレープカーテンとレースカーテンを取り付けられます。
ダブルタイプのカーテンレールでは、機能レールと装飾レールでカーテンの取り付け方や使うカーテンフックが前後で違うので、どのようにカーテンを取り付けるのか解説しますね!
ダブルタイプの機能レール
■機能レールを正面付けした場合
ダブルタイプの機能カーテンレールを正面付けした場合、前(室内側)のレールにはBフックを使い、後(窓側)のレールにはAフックを使ってカーテンを吊るします。
前のレールにBフックを使ってカーテンとレールの間から光が漏れないようにします。
後のレールにはAフックを使ってカーテンがレールに当って開閉の邪魔にならないようにします。
正面付けの機能カーテンレールには前後をAフックでカーテンを吊るすことも可能です。
ただ、前後をAフックにした場合はカーテンとカーテンレールの間に隙間ができるので光漏れの心配があります。
■機能レールを天井付けした場合
次に、ダブルタイプの機能カーテンレールを天井付けした場合、前と後のカーテンフックにはAフックを使いましょう。
Bフックを使うとレールと天井(またはボックス)にカーテンが当ってしまいます。
ダブルタイプのカーテンレールにカーテンを吊るす時は、正面付けと天井付けで前後のカーテンフックが違う点を覚えておいてください。
ダブルタイプの装飾レール
■装飾レールの水平タイプの場合
装飾レールの水平タイプでは、前後をAフックでカーテンを吊るします。
Aフックを使えばおしゃれな装飾レールがカーテンに隠れません。
カーテンレールとカーテンの間に隙間ができて光漏れの心配がありますが、窓周りをおしゃれに見せたい人にはおすすめです。
■装飾レールの段差タイプの場合
装飾レールの段差タイプでは、前後のレールに段差があってレールの高さが違います。
レール位置が高くなっている前(室内側)のレールにはAフックでカーテンを吊るします。
前のレールよりレール位置が低くなっている後(窓側)のレールにはBフックでカーテンを吊るします。
段差タイプの後(窓側)のレールが機能レールになっている場合はBフックでカーテンを吊るすと機能レール部分を隠せます。
ただ、後(窓側)のレールにBフックを使うと、レールとカーテンが接触してカーテンの開閉に若干の支障が出る場合があるので注意してください。
【3ステップ】カーテンフックの取り付け方
それでは、カーテンフックの取り付け方を解説します。
カーテンフックの取り付け方を間違うと、カーテンの生地を痛めたり、生地を破って穴を開けてしまうこともあるので注意が必要です。
ステップ1.フックをカーテンの生地に差し込む
まずは、カーテンフックをカーテンの生地に差し込みます。
フックを差し込む場所は、カーテン裏側のヒダ山部分にある筒状の穴です。
レースカーテンなど、生地の薄いカーテンは間違って別の場所にフックを差し込むと、カーテンの生地が破れてしまう危険があるので注意してください。
ステップ2.カーテンを差し込んだフックをカーテンレールに取り付ける
カーテンにカーテンフックを差し込んだら、カーテンレールに吊るします。
カーテンレールのランナーにフックをひとつずつ引っ掛けていきます。
フックを引っ掛けるとき、あまり強く引っ張るとランナーが壊れたり、フックが折れる危険があるので注意してください。
ステップ3.端にある固定ランナーに最後のフックを通して完成
ランナーにカーテンフックを引っ掛けていき、最後にカーテンレールの端にある固定ランナーにフックを引っ掛ければ、カーテンの取り付けは完了します。
補足になりますが、余ったランナーはカーテンレールのキャップストップを外して取り除いておくこともできます。
キャップストップはカーテンレールの両端にあるランナーの止め具です。
ドライバーを使ってキャップストップを固定するネジを緩めれば簡単に外れるので、余ったランナーを抜き取って保管しておくのがおすすめです。
カーテンフックやレールのランナーが壊れてしまったら
カーテンフックやカーテンレールのランナーはプラスチック製の物が多く、これらのプラスチック製品は太陽からの熱や紫外線によって劣化します。
そのため、カーテンをカーテンレールから取り外そうとして、カーテンフックやランナーがボロっと壊れてしまうことがあります。
壊れてしまったカーテンフックやカーテンレールのランナーは、新しい物と交換してください。
カーテンフックやランナーが欠けたままカーテンを使うと、不格好で見た目も良くありません。
カーテンフックやカーテンレールのランナーは、ホームセンターや100円ショップ等で購入できます。
また、カーテンやカーテンランナーを購入した店舗でも新しいカーテンフックやランナーを購入できる場合があるので、カーテン等を購入した店舗にも問い合わせてみてください。
カーテンを洗濯する時フックは付けたままでもOK!カーテンを手軽に洗濯する方法
カーテンフックで困ることに「カーテンを洗濯するとき邪魔になる」があります。
カーテンフックは、カーテンのヒダ山の数だけフックを取り付けるのが一般的です。
そのため、大きなカーテンになるほど取り付けるカーテンフックの数も増えてしまって、カーテンからフックを取り外すのも大変な作業になります。
カーテンを洗濯する度にカーテンフックを取り外すのは面倒ですよね?
そこで、カーテンにカーテンフックを取付けたまま洗濯する方法をご紹介します。
カーテンを洗濯する前に準備する物
- 太めの輪ゴム
※太めの輪ゴムの代わりに髪留めに使うゴムでもOK! - 洗濯ネット
※カーテンを折りたたんで入るサイズの洗濯ネットを準備。
洗濯をする前に準備する物はこの2つです。
どのような手順でカーテンフックが付いたままカーテンを洗濯するのか手順を解説します。
まず、洗濯するカーテンのカーテンフックが付いた芯地部分を裏向きに2回折ります。
上の画像のようにカーテンフックが付いた芯地部分を折ったら、次はカーテンを蛇腹折りにたたんでからカーテン上部を輪ゴムで留めます。
上の画像のようにカーテンフックが付いた箇所を輪ゴムで留めたら、カーテンを縦に3つ~4つ折りにして洗濯ネットに入れます。
カーテンの生地が洗濯中に傷まないように洗濯ネットに入れたら洗濯機でカーテンを洗います。
洗濯は普段の洋服を洗濯するときに使っている衣類用洗剤でOKです!
ただ、漂白剤入りの洗濯洗剤を使うとカーテンが色落ちする危険があるので、漂白剤入りの洗剤は使わないようにしましょう。
洗濯が終わったら、輪ゴムを外したカーテンをカーテンレールに吊るして干します。
たったこれだけの手順で、カーテンフックを付けたままカーテンを洗濯することができます。
この方法のメリットは、いちいちカーテンフックを取り外す手間がなくて、洗濯したカーテンをそのままカーテンレールに干すことができることです。
より詳しく洗濯方法を知りたい方は「カーテンフックを付けたままカーテンを洗濯する方法」で解説しているのでこちらも参考にしてくださいね。
まとめ
カーテンフックはカーテンを購入したら付いてくるので、カーテンフックを選ぶという機会は少ないと思います。
でも、一部のカーテンにはカーテンフックが付いてこない場合もあります。
そんな時はホームセンターや100円ショップ、カーテンを購入した販売店でカーテンフックを購入します。
この時、カーテンフックの違いを知っておけば、ご自宅のカーテンレールにどのカーテンフックでカーテンを吊るせばいいのかわかります。
ここで解説した内容を参考にして、カーテンを吊るす場所に適したカーテンフックを選んでくださいね!