「最近中国産のい草をよく見かけるけれど、国産のい草とどう違うんだろう?」
「国産のい草がいいけれど、有名な産地ってどこだろう?」
と、疑問に思ったことはありませんか?
畳やござなどで身近に目にする『い草』ですが、どこで生産されたのか知らないという方も多いと思います。
そこで、この記事ではい草の産地について解説していきます。
目次
い草の生産(栽培)地はどこ?
い草の産地は大きく分けると、日本国内と海外に分けることができます。
それぞれの有名な産地について解説していきますね。
日本国内
国内のい草の有名な産地は、熊本県と福岡県です。
国産のい草はほとんどが熊本県産です。
なんと、国産い草の90%以上が熊本県で生産されています。
熊本県の次に生産が多いのは、福岡県です。
かつては、熊本(肥後表)・福岡(筑後表)・広島(備後表)・岡山(備前表)・高知(土佐表)・石川(小松表)など日本各地でい草・畳が生産されていました。
しかし、輸入のい草が増えたこと、畳の需要が低下していることにより、年々生産量が下がってきています。
残念ながらすでに生産が途絶えてしまった地域や、数軒しか農家さんがいない地域もあるそうです。
海外
日本のい草農家さんが減少していく中で、なんとか畳を継承するべく行われたのが、海外でのい草生産です。
実は、現在日本で使われているい草の80%前後が海外からの輸入品となっています。
輸入されたい草のうち、ほとんどが中国産です。
ほかの産地としては、韓国や台湾などがあげられます。
長年研究を続け、近年では品質もアップし、一般住宅などでも広く使われるようになっています。
また、デザイン性の高いもの、はっ水など独自の付加価値商品やブランド商品も生まれています。
★日本ならではの敷物「畳」★
い草を使った敷物というと、「畳」を一番に思い浮かべるのではないでしょうか?
実は、畳は日本固有の敷物なんです。
その歴史は古く、平安時代には現在の形に近い畳が存在していました。
当時は、置き畳のように必要な場所にだけ敷かれていたようです。
『い草』国産と中国産の違いを検証!
国産のい草と中国産のい草、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
ぱっと見た感じだとあまり違いがわかりませんよね。
ここでは、「見た目」「耐久性」「価格」の3つの観点から国産と中国産のい草を比べてみたいと思います。
国産と中国産の見た目の違い
国産と中国産、見た目にはほとんど違いがありません。
しいて言うなら、中国産のい草は国産に比べると太さや色にムラがあることが多いです。
国産のい草の収穫時期は、い草が完全に成長しきった6月下旬から7月中旬。
加工前には、よく育たなかったものなど、時間をかけて等級別に選別していきます。
こうして時間と手間をかけてできた国産い草は、均一でムラが少なくなるのです。
一方、中国のい草は1か月ほど早く収穫され、選別にもあまり時間をかけないため、い草にばらつきが生まれやすいです。
ですが、最近は日本の企業や技術者が介入したことで、中国のい草の生産技術も向上してきています。
そのため、普及品クラスでは国産のい草と大きく差はないと言えるでしょう。
国産と中国産の耐久性の違い
国産のい草の真価が発揮されるのが、耐久性です。
中国産のい草は、輸送中のカビ対策のために短時間に強い乾燥をかけます。
そのため、い草が乾燥し過ぎて表面がもろくなりやすいです。
表面がもろくなっているので、長く使うとささくれができやすいです。
また、日焼けすると赤っぽくなり、色ムラができやすくなってしまいます。
一方、国産のい草はい草がしっかり成長してから収穫し、乾燥にも時間をかけるため耐久性に優れています。
なんと中国産のい草に比べて、約1.5倍も長持ちするそうです。
繊維が詰まっていることにより、弾力性も増し踏み心地が良くなります。
もちろん国産のい草も日焼けはしますが、均一に日焼けするのでムラがなく、艶やかで味わいある雰囲気へと変化していきます。
国産と中国産の価格の違い
購入する際には値段も大切ですよね。
早く収穫でき、大量に生産できる中国産のい草の方が安価で販売されています。
国産のい草は時間や手間ひまをかけて作られるので、値段はどうしても高くなります。
ただ国産のい草の場合は品質・耐久性に優れているので、長くお使いいただけるというメリットがあります。
そのため長い目で見たときには、国産い草の方がお買い得といえるかもしれません。
「小さいお子様がいて早いスパンで買い替えたい場合は中国産。」
「い草の豊かな香りと風合いを楽しみたい場合は国産。」
と言った感じで、目的に合わせてどちらを購入するか決めていくとよいでしょう。
今年の夏は足元から涼やかに!おすすめ「い草」ラグ5選
い草は空気清浄・抗菌があり「天然の空気清浄機」とも言われています。
ホルムアルデヒドを吸収してくれる効果があるので、小さいお子様やアレルギーが気になる方にもおすすめです。
また、調湿機能があるので夏場もサラッと快適!
消臭効果もあるので、汗ばむ季節もスッキリした気分でお使いいただけますよ。
畳をわざわざ敷くのは大変!という方には手軽に敷ける「い草ラグ」がおすすめです。
軽くて収納もしやすいので、夏場の暑さ対策として是非取り入れてみてくださいね。
【国産】職人の技術が凝縮された花ござ!掛川織の上質い草ラグ
『織部(おりべ) ナチュラル 裏貼りあり』
高品質な国産のい草と、日本の職人の技術が織りなす花ござ。掛川織で国産い草を凝縮。
【熊本県産】夏ラグにピッタリ!調湿効果でさらっと心地いい、スベリ止め付きの国産い草ラグ
『香月(かづき) ベージュ』 (裏貼りあり)
い草の収穫までの過程をデザイン。産地にこだわった、熊本県産い草のおしゃれなラグマット
【熊本県産】ふっくらと高級感のある掛川織。夏の素足でさらっと心地いい、国産い草ラグ
『右近(うこん) ベージュ』(裏貼りあり・裏貼りなし)
調湿&消臭効果のあるい草素材。産地にこだわった、熊本県産イ草のおしゃれなラグマット
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【中国産】リーズナブルな価格でい草を気軽に楽しめる!お手頃上敷き
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畳の素材である「い草」を気軽に味わうことができる敷き詰めタイプの上敷きです。
まとめ
この記事ではい草の産地について解説してきました。
国内では熊本県や福岡県が主な生産地です。
しかし国内のい草の生産量は年々減少し、現在ではほとんどが中国で作られています。
国産のい草はい草がしっかり成長してから収穫されるため、見た目にムラがなく、品質も高いという特徴があります。
丈夫で弾力性があり、長くお使いいただくことができます。
中国産は均一性が低く、耐久性も国産のい草に劣りますが、その分安価で手軽に購入できるというメリットがあります。
国産、中国産のい草それぞれにメリット・デメリットがあるのでお好みに合わせて選んでいきましょう。