ギャッベはウールを素材に使った絨毯で、素朴で肌触りが心地良い敷物です。
日本でもギャッベを愛好されている方が多く、おしゃれなギャッベが気になっている方もいらっしゃるのでは?
そこで、これからギャッベのご購入を検討されている方に、ギャッベのメリットとデメリットをご紹介します。
ギャッベとラグの違いから、ギャッベの使用感とお手入れ方法について解説しますね!
目次
ギャッベとラグの違い
ギャッベはラグの一種と考えることができます。
ラグの他にも絨毯やカーペットなど、呼び方はいくつかあります。
ギャッベの歴史は古く、中東のペルシャ地方で暮らす遊牧民が羊毛(ウール)を使って織った絨毯が起源とされています。
素朴な見た目に、遊牧民のテントに敷いて使用することから丈夫な作りをしていています。
ギャッベと他のラグの違いですが、一番大きな違いは織り方の違いです。
化学繊維を使って大量生産させたラグとは違い、ギャッベはひとつひとつが職人の手によって織られています。
当店で取り扱っているギャッベはインド製のギャッベですが、職人の手で織られているので高品質な物になっています。
インド製のギャッベは力のある男性の職人がしっかりと織っているので安定感があって、生地の目がしっかりと詰まっています。
ギャッベは職人の手で一から織られ、同じモチーフを使ったデザインでも微妙な違いがあるので全く同じ物は存在しません。
そして、ギャッベ独特の柄を好む人もいれば、丈夫な作りで長く使用することができるといった理由でギャッベを愛好する方も多数いらっしゃいます。
ただ、近年ではギャッベ柄の機械織りラグが市場に流通しています。
手織りよりも生産コストが掛かっていないので、通常のギャッベと較べて安い価格で購入することができ、ギャッベ柄のラグを手軽に楽しむことができるようになりました。
それでも、手織りの方が機械織りよりも質や風合いが優れているので、ギャッベ風ラグよりも手織りのギャッベを求めるお客様は多数いらっしゃいます。
ギャッベは使い方次第で長く使うことができ、モロッコスタイルやオリエンタルスタイルのインテリアとして部屋に敷くこともできます。
厚みや模様の違うおしゃれなギャッベ10選+ギャッベ風ラグ3選
ギャッベは生地の厚みや模様に違いがあって色んな種類があります。
ここでは、おしゃれなギャッベをピックアップしてご紹介しますね!
厚み1.5cmのインド製ギャッベ
厚みがあってふんわりした手触りのギャッベです。
クッション性も高いので、底付き感も少ないので長時間座ったり寝転んでも疲れにくく、リビングに敷いて足音の低減にもなります。
しっかりした厚みがあって、ホットカーペットや床暖房の上に敷いて使うことができるので冬の敷物としてとても優秀です。
厚み1cm以下のギャッベ
生地の厚みが1cm以下のギャッベは冬だけでなくオールシーズンで活躍できます。
生地の厚みが1cm以下と薄いですが、手織りでしっかりとした作りをしていて生地の厚み以上の弾力と丈夫さを備えています。
厚みが少ないので1.5cm以上のギャッベと較べて収納するときのかさ張りが少なく、収納しやすいという特徴があります。
温もりのある色彩とグラデーションで空間にアクセント!ふかふか手触りのインド製ギャッベ
『クシィ オレンジ』
インドの職人によるセミハンドメイド。裏面のデザインも素敵なスタイリッシュなラグ
手軽にギャッベを楽しめるギャッベ風ラグ3選
ギャッベの素朴なデザインをラグで手軽に楽しむこともできます。
通常のギャッベで使われている素材とは違いますが、おしゃれなギャッベ風ラグもご紹介しますね!
ギャッベのメリット&デメリット
ギャッベは優れた絨毯ですが、ギャッベにもメリットとデメリットがあります。
ここでは、ギャッベを購入するか迷っている方に、ギャッベのメリットとデメリットを解説します。
ギャッベを購入してから「失敗した!」とならないためにも、ギャッベのメリットとデメリットを確かめておきましょう。
ギャッベの5つのメリット
- 他の絨毯・ラグと較べて生地が丈夫
- 生地に厚みがあって遮音性に優れる
- 汚れが付きにくく汚れを落としやすい
- ホットカーペットや床暖房の上に敷ける
- 調湿・保温性に優れていて年中快適
ギャッベのメリットは、ギャッベに使われているウールの特性が大きく影響します。
ウールは吸収性と放湿性に優れているので湿気を吸収しても直ぐに放湿してくれるので、ギャッベ表面が湿気でベタベタしません。
ウールは動物性の天然繊維で油分を含むため、汚れが付きにくく多少の汚れは簡単に拭き取ることができます。
ギャッベの生地は1cm~3cmと厚みがあり、その生地の厚みのおかげで底付き感が少なく足音も響きにくいので遮音性に優れています。
それに、ウールには防炎性にも優れていて、引火しても炎が広がりにくいという特性もあって、マンション等の集合住宅で防炎対策や防音対策としてギャッベを床に敷くのがおすすめです。
また、ギャッベは保温性に優れていて、ホットカーペットや床暖房の上に敷いて使えるギャッベもあるので冬の暖房アイテムとしても優秀です。
ギャッベの3つのデメリット
- 水を使った洗濯ができない
- 汚れを放っておくとダニが付きやすい
- 遊び毛が出やすい
ギャッベは丈夫な絨毯ですが、ギャッベの性質や日本の気候などが影響して使用には気をつけなくてはいけないことがいくつかあります。
ギャッベはウールで作られているため、ダニやカビが繁殖してしまうと大きな被害を受けます。
日本では床に座ることに抵抗が少ないので、ギャッベの上に腰を下ろして食事をするご家庭も多いと思います。
そのとき、食べこぼし等でギャッベを汚すと、その汚れを栄養分にしてダニやカビが繁殖してしまう危険があります。
それに、ギャッベは水を使って洗濯することが難しいので、汚れを放置してシミが残ってしまうと簡単にシミを取ることができません。
これらの理由から、ギャッベは他のラグ・絨毯と較べて管理が難しい絨毯と言えます。
ギャッベのダニ・カビ対策
ギャッベのデメリットで解説したように、ギャッベはウールで出来ているのでダニやカビに弱いという性質があります。
ダニ・カビが付くと一気にギャッベ全体で繁殖してしまうことがあります。
そこでギャッベをダニやカビから守るために、ギャッベのダニ・カビ対策を解説しますね!
ギャッベの下に防虫・除湿シートを敷く
ギャッベの下に防虫・除湿(吸湿)シートを敷いて、ダニ・カビ予防を行います。
防虫・除湿シートには色んな種類の物がありますが、「スベリ止め」機能のある物を選ぶのがおすすめです。
スベリ止め機能があれば、ギャッベがシートの上を滑って移動したり、ギャッベとシートがズレてしまうのを防いでくれます。
ただ、防虫・除湿シートには効果の有効期限があるので定期的に交換する必要があります。
防虫・除湿シートの有効期限は各製品で違いますが、約1年で交換時期になる物が多いので1年に1度は防虫・除湿シートを交換してください。
部屋の換気を行う
ダニやカビは部屋の湿度が高く、一定の温度下で繁殖が活発になります。
ダニ・カビが繁殖する環境
湿度:60~80%
室温:20~30℃
6月~8月の梅雨から夏にかけて、そして12月~3月の暖房や加湿をよく行う冬の時期に、室内でダニやカビが繁殖します。
ダニ・カビ予防では、この繁殖しやすい環境を作らないことが大切です。
その方法として、部屋の換気を行います。
換気をすることで部屋に溜まった湿気を含む空気と外の空気を入れ替えます。
季節に関係なく、2時間に1度は窓を開けて5~10分程度の換気を行ってください。
換気時には通気性を良くするために、部屋と廊下をつなぐ扉を開け、可能なら玄関も開けて風の通り道を作ると換気効果が倍増します。
窓を開けて換気が難しい場合は、部屋の換気扇を動かして換気を行ったり、キッチンや風呂場に備わっている換気扇を動かして換気を行ってください。
(※エアコンは部屋の空気を吸い込んでいますが、外の空気を室内に送っているわけではないので換気効果はありません)
他にも、除湿機や除湿剤を部屋に置くことで室内の除湿を行ってください。
掃除をこまめに行う
ギャッベの上でご飯を食べたり、飲み物を飲んだりして食べこぼしでギャッベを汚してしまうことがあると思います。
食べこぼしなどの汚れを放置していると、その汚れを餌にダニやカビが繁殖してしまいます。
ギャッベを汚してしまったら、こまめに掃除をして清潔な状態を維持しましょう。
ギャッベのお手入れ方法について詳しくご紹介しますね!
ギャッベのお手入れ方法
ギャッベは水を使った洗濯ができませんが、お手入れはそこまで難しくありません。
ギャッベのお手入れ方法をご紹介します!
ギャッベに掃除機
ギャッベの表面に付着した汚れや毛足の奥に入り込んだホコリは掃除機を使って吸い取りましょう。
掃除機はギャッベに付着した汚れを吸い取るだけでなく、ギャッベから出た遊び毛を吸い取りましょう。
ギャッベに掃除機をかける時は、掃除機のヘッドを床ブラシに交換して掃除をしてください。
床ブラシならギャッベの毛足をあまり痛めずに掃除をすることができます。
掃除機のかけ方は、ギャッベの毛足に沿って掃除機をかけます。
毛足の向きは、ギャッベの表面を手で撫でたときの感触で抵抗が少ない方向が毛足の向きになります。
(ギャッベは毛足が寝ているか立っているか見た目で判断が難しいので、手で撫でた時の感触で毛足の向きを調べます)
また、掃除機をかけた後はギャッベを捲って裏面に溜まった湿気を乾燥させましょう。
特に、湿気が多い梅雨から夏と、窓に結露が起きやすい冬は掃除機をかけた後に窓を開けて換気を一緒にするのがおすすめです。
掃除機をかける頻度 | 月に1~2回 |
換気の頻度 | 月に1~2回 夏冬は月に2~3回 |
ギャッベの拭き掃除
ギャッベの表面に付着した汚れは、拭き掃除で拭き取りましょう。
ギャッベに残った目立った汚れは、水に浸してよく絞った雑巾(汚れていないタオル等)で拭き取ります。
ジュースやコーヒーなどの飲み物をギャッベにこぼしてしまった場合は、乾燥した雑巾やキッチンペーパーをこぼした飲み物の上に置いて水分を吸い取ります。
水分を吸い取ったら、よく絞った雑巾でこぼし跡が残っている箇所を拭き取ります。
水分が残ったまま雑巾で拭き取ると、シミが大きくなってしまうので、必ず水分を吸い取った後に改めて拭き掃除をしてください。
シミが残ってしまった場合は、洗濯用洗剤(おしゃれ着用洗剤)を水で薄めてから雑巾を浸して、よく絞った雑巾でシミを拭き取ります。
(※おしゃれ着用洗剤は漂白成分を含まない洗剤を使用してください)
ギャッベの表面に洗剤が残るとギャッベが色落ちしたりまだら模様のシミが残ることがあるので、洗濯用洗剤を使った後は洗剤を含まない湿った雑巾で何度か拭きます。
最後に、ギャッベに残った水分を乾かすために、日陰で風通しの良い場所にギャッベを陰干しして、完全に乾燥させましょう。
ギャッベの洗濯
ギャッベは基本的に水を使った洗濯はできません。
ギャッベに使われている素材はウールなので、水洗いをすると生地が縮んでしまうことがあります。
また、ギャッベのおしゃれな模様に使われている染料が水や洗剤で滲んでしまったり、ギャッベが色落ちしてしまう危険があります。
一般的なラグのように、ご家庭の洗濯機で洗ったり、お風呂の浴室で踏み洗いなども厳禁です。
ただ、絨毯の洗濯を請け負っているクリーニング業者の中には、ギャッベの洗濯を行っているところがあります。
どうしても洗濯をしたいという場合は、クリーニングの専門業者に依頼をしてギャッベを洗濯してもらいましょう。
クリーニング料金 | 1㎡/3,000円~6,000円 (別途宅配料金あり) |
※ギャッベのクリーニング料金はクリーニング店毎に違います。
※宅配料金が別途かかり、配達地域やギャッベのサイズで宅配料金が違います。
まとめ
ギャッベとラグは手織りや機械織りの違いから、ギャッベは一点物という特徴があります。
ギャッベはオールシーズンで使えるというメリットがありますが、ウールは夏だと若干暑いというデメリットがあるなど使用感で注意しないといけないことがあります。
また、ギャッベはウールで織られているため、ダニやカビに弱いという特徴があります。
お手入れと換気をしっかりして、ダニやカビが付かないようにしてくださいね。