賃貸マンションやアパートで部屋を防音室にしたい、と思っている人は意外と多いのではないですか?
周囲を気にすることなく部屋で音楽や映画を楽しみたい。
でも、賃貸マンションだと音楽や映画の音漏れが心配で気兼ねなく楽しむことができない。
また、私達の周りには様々な音があります。
道路を走る車の走行音やエンジン音、電車の走行音や踏切の警告音、ご近所で飼われているペットの鳴き声からエアコンの室外機の駆動音など。
普通に生活していても音が耳に残ってしまって仕事や勉強に集中できなかったり、睡眠の妨げになることがあります。
それに、賃貸マンションでは、椅子を動かす音や重い荷持を置く音、自分の足音などが階下に響いてしまって、それが原因で同じマンションの住民とトラブルになる危険もあります。
ご近所トラブルを回避して騒音から生活を守る、賃貸マンションの部屋を防音室にしたい人が手軽に出来る防音対策を解説したいと思います。
目次
防音とは?
部屋を防音室にしたいといっても、具体的に何をどうしたらいいのかわからない方も多いと思います。
防音とは、屋外からの音が室内に入らないように防いだり、逆に室内の音が外部に漏れないように防ぐことを指します。
防音は方法ではなく概念であって、どのように騒音を防ぐのか具体的な方法には別の言葉があります。
それが、「遮音」「吸音」「防振」「制振」です。
言葉だけでは、どのような防音方法なのかわからないので、どんな防音方法なのか簡単に解説したいと思います。
音を遮断・反射する「遮音」
遮音は、音を遮断または反射する素材や物体を使って屋外からの騒音が室内に侵入しないようにしたり、逆に室内の音が外に漏れないようにします。
部屋を防音室にしたい場合、壁に遮音性の高い物体である石膏ボードや鉄板を入れて音を遮断します。
遮音性の高い物体の特徴として、重量の重い物ほど遮音性が優れています。
そのため一般的に賃貸マンションやアパートの構造で遮音性の高い構造は「木造<鉄骨<鉄筋」となり、鉄筋コンクリート構造のマンションが最も遮音性が高いと言えます。
一般的に防音性の高い鉄筋コンクリート構造ですが、物件によって防音性能が違ったり、防音も完璧ではありません。例えば、鉄筋コンクリートのマンションでは部屋の中の音は遮断してくれますが、窓から外の騒音が侵入してきます。
音を吸収して小さくする「吸音」
私達の耳に聞こえてくる音は、物質が振動することによって伝わります。
音の伝わり方には固体音と空気音の2種類があって音の伝わり方にも違いがあります。
吸音は、空気を振動させる音エネルギーを吸音材によって吸収して熱エネルギーに変換し音を伝わりにくくします。
熱エネルギーに変換と聞くと、吸音材に熱が溜まってしまうのではないかと心配されますが、音エネルギーから変換される熱は微々たる物なので安心してください。
音の吸音に使われる吸音材には、ウレタンやフェルトなどの多孔質構造の素材が一般的です。
多孔質構造とは、小さな穴が沢山空いている物質構造のことです。
また、吸音材を使うと音の反響が小さくなるので、クリアな音を聴きたいときや音の反響の強い部屋には吸音材を設置するのがおすすめです。
多孔質の吸音材は完全に音を吸収するわけではなく、吸収しきれなかった音が若干透過します。そのため吸音材を設置した壁が薄いと音が壁に伝わって聞こえることがあります。
振動を伝わりにくくする「防振」
物体の振動によって伝わる固体音を伝わりにくくする方法を防振といいます。
防振は、物質に何らかのエネルギーが加わって振動したときに発生する音を防振材で小さくします。
例えば、洗濯物を洗濯機で洗っているとき、洗濯機内部のドラムが回転する振動音が洗濯機を置いている洗面所から離れたリビングまで聞こえてきたことはありませんか?
この洗濯機のドラムを回転させるモーターの振動音が固体音で、防振とは振動することで発生する音を防振材で防ぎます。
防振材には、ゴムやシリコンなどがあります。
防振材のゴムやシリコンを振動する物体と床・壁の間に取付けることで、振動が床・壁に伝わりにくくします。
一般家庭で防振が必要なのが洗濯機です。大型で高性能な洗濯機ほどモーターの振動音が大きくなるため、洗濯機の脚の下にゴム製の下敷きを敷くなどして防振対策を行います。
物体の振動を抑える「制振」
制振は防振と似ていますが性質が少し違います。
制振は、振動を発する物体自体の振動を抑制(エネルギーを吸収)して、物体が振動することによって発生する音を防ぎます。
例えば、工場に置かれた機械や飲食店の大型換気扇などが稼働しているときに発生する振動を抑制するために制振対策が施されます。
一般のご家庭で制振が使われる場面として、キッチンの換気扇やエアコンの室外機などに制振対策を行うことがあります。
制振材には、ゴムシートやアスファルトなどがあります。
制振と防振のどちらで防音対策をするべきかの判断には、専門の知識が必要になります。専門業者に依頼をして制振・防音対策を行うのが一般的です。
騒音レベルの基準
騒音の大きさを表す値にデシベル(dB)という単位があります。
人間の耳で聞き取ることができる最小の音を0dBとして、ジェット機のエンジン音を間近で聞いたとき120dB~140dBほどと言われています。
普段の生活でジェット機のエンジン音を間近で聞くことはないですが、家の頭上をヘリコプターが飛んでいるときのプロペラ音や駅を通過する快速電車の音は聞いたことがあるのではないでしょうか。
非常にうるさい | 100dB以上140dB未満 | ジェット機のエンジン音 ヘリコプターのプロペラ音 電車の走行音 |
うるさい | 60dB以上100dB未満 | 犬の鳴き声 工事の音 自動車の走行音 |
普通 | 40dB以上60dB未満 | 閑静な住宅街 人間の会話音 |
静か | 20dB以上40dB未満 | 深夜の郊外 ささやき声 |
人間が耐えられる音の大きさは個人によりますが60dB~80dBで、100dBを超える音のする場所に長時間居ると、精神や身体機能に異常をきたす恐れがあります。
騒音が原因で頭痛がしたり、耳の奥で「キーン」という耳鳴りが続くなど、このような症状の他にも騒音が原因で様々な異常が発生します。
人が快適に普段の生活を送れる環境は40dB以下です。
部屋を防音室にしたい場合、生活環境の音を40dB以下になるように「遮音」「吸音」「防振」「制振」を駆使して防音対策を行います。
部屋を防音室にリフォームしたときの費用
賃貸マンション等で部屋を防音室にしたい場合、部屋をリフォームするのは難しいですよね。
賃貸契約の内容にもよりますが、退去時に原状回復するしないに関わらずリフォームを禁止している賃貸がほとんどだと思います。
もしも、賃貸マンションで防音室にリフォームが可能な場合でも、リフォーム費用がネックになります。
内窓の取付け工事 | 15万円(窓ガラス代を含む) |
床を防音フローリングへ張替え工事 | 30万円(1R=20㎡ほど) |
壁に遮音材を入れる工事 | 25万円 |
防音扉の設置工事 | 25万円(ドア枠の取替含む) |
※施工業者や施工内容によって費用は変動します。
防音対策の種類によりますが、一般的な内窓や防音フローリング、遮音材、防音扉などの追加でリフォーム費用は総額で95万円ほどになります。
新築マンションなら防音対策がされた物件もありますが、築年数の古い中古マンションで部屋全体を防音室にした場合は、リフォーム費用はさらに高くなる場合があります。
このリフォーム費用は概算なので、例えばリビングに掃出窓と腰高窓の2つがあれば、その2箇所に内窓の取付け工事を行う必要があります。
また、1Rマンションならリフォームは1部屋で済みますが、部屋が複数あるマンションではリフォームする部屋数が増えるのでリフォーム費用も高くなります。
中古マンションや新築マンションを購入した後に、100万円以上もする防音対策のリフォーム費用を捻出するのは大変です。
そこで、手軽に部屋を防音室にしたい人に、リフォームをしなくても部屋を防音対策するときのポイントと方法をご紹介しますね!
賃貸マンションで防音対策するときのポイント
賃貸マンションの部屋を防音室にしたいと思っても、賃貸契約の内容やリフォーム費用が壁になって防音対策が難しいケースがあります。
では、賃貸マンションで防音対策をどのようにしたらいいのか、賃貸の防音対策のポイントを紹介します。
リフォームする必要がない方法を選ぶ
そもそも、賃貸ではリフォームを禁止していたり、契約でリフォームについて名言していなくても貸主側がリフォームを嫌う場合があります。
そのため、賃貸マンションでの防音対策は部屋のリフォームが必要ない方法を選びましょう。
リフォームが必要な防音対策にはいくつか方法があります。
市販されてる防音材を自分で購入して、壁や床に穴を開けず接着もしないで取付ける。
または、窓・床・扉などの防音が必要な箇所だけに防音対策を行うです。
この方法なら、部屋をリフォームする必要がありません。
特に窓・床・扉などの防音が必要な箇所だけに防音対策を行う方法は、部屋全体に防音材を敷き詰めるよりも手軽で出費も少く済みます。
原状回復をする必要がない方法を選ぶ
多くの賃貸マンションが賃貸契約の中で原状回復義務を規定しています。
原状回復義務とは賃貸マンションを退去するとき、入居者は部屋に設置した物を撤去する義務があります。
リフォームで賃貸の部屋を防音室にすると、リフォームした箇所を撤去しなければならず、撤去費用がかかってしまいます。
借主側からすると、防音室にしたリフォーム費用が掛かるだけでなく、退去時には折角のリフォームを撤去してその費用まで負担しなくてはなりません。
そのため、賃貸マンションの部屋を防音室にしたい場合は撤去が簡単で出費の少ない方法で防音対策するのがポイントです。
撤去が簡単な防音対策には、窓枠に防音性の高いカーテンの取付け、床に衝撃を吸収するラグ・カーペットを敷く、扉のドア枠の隙間を間仕切りカーテンで埋めるなどがあります。
詳しい防音対策の方法についてはこれから解説しますね!
工事不要!部屋を防音室にしたいなら簡単な防音対策の方法
賃貸マンションなどの集合住宅で部屋を防音室にしたいなら、防音室をDIYで簡単に作るとリフォーム費用はかかりません。
でも、DIYで防音対策をすると、部屋の壁や床に遮音材を取付けるなどしたとき部屋の壁床を傷つけてしまう恐れがあります。
そこで、今回はDIYで防音対策をするよりも簡単で壁や床を傷つけない方法をご紹介したいと思います。
窓の防音対策
窓の防音対策では、外からの騒音が部屋に侵入しないようにして、部屋の中の音が外に漏れないようにします。
- すぐ側に幹線道路があって車の走行音がする
- 電車の線路が側にあって電車の走行音や踏切音がする
- 音楽やテレビをステレオで聞く
- 電話で通話するとき声が大きい
- 赤ちゃんや幼い子供と一緒に暮らしている
低コストで窓の防音対策をする場合、カーテンやロールスクリーンを使って遮音します。
カーテンやロールスクリーンなら、リフォームする必要がなくて、防音室にリフォームするより費用を安く防音対策ができます。
窓の防音対策におすすめのカーテン
窓の防音対策では、遮音性の高いカーテン・ロールスクリーンを選ぶ必要があります。
遮音性の高いカーテンやロールスクリーンを選ぶポイントは、「重量のある物」を選びましょう。
重量が重ければ重いほど音を反射しやすく、音を透過しにくいので重量が重い物ほど遮音性は高くなります。
カーテンやロールスクリーンは、使われている素材やコーティング加工によって、それぞれ重量が違います。
重量の重いカーテンとは
- レースカーテンよりドレープカーテンのほうが重い
- 遮熱・断熱、防炎などの複数のコーティング加工が施されている
- 裏地が入っているなど多層構造のカーテン
- ベルベッド生地のカーテン
重量の重いカーテンと一口に言ってもカーテンには様々な種類があります。
そこで、今回は当店で取り扱っているカーテンの中でも遮音性に優れたドレープカーテンの「エコマカロン」をご紹介します。
▼『エコマカロン』の遮音効果
エコマカロンと通常のカーテンの遮音性能を比べてみると透過損失が15dBほども違いがあり、音をかなり小さくすることができます。
(※透過損失は入射音と透過音の音圧レベルの差を指します。)
カーテンは高音域の音を遮断する遮音効果に優れていて、人の会話する声、自動車や電車の走行音などをやわらげてくれます。
「エコマカロン」の生地は多層構造になっていて、表面と裏面の生地の間に黒色のフィルムを挟むことで遮光性を高めているのですが、この多層構造は光を通さないだけでなく音の透過も防いでくれます。
また、防音対策にカーテンを用いる場合は、カーテンのサイズとカーテンレールに取付けたときの隙間にも注意してください。
カーテンレールにカーテンを取付けると、カーテンレールの上やカーテンの裾下に隙間ができます。
隙間があると、そこから音が漏れてしまうので、カーテンの裾丈の長さは実際の窓枠のサイズよりも10cm~20cmほど長くして隙間ができないようにしましょう。
【100サイズから選べる】完全遮光・遮熱・防音・形状記憶の高機能カーテン
『エコマカロン チャイ』
全22色!豊富なカラーが揃ったお洒落で上品な光沢のヘリンボーン織り柄ドレープカーテン
次に、遮音性の高いロールスクリーンについて解説します。
窓の防音対策におすすめのロールスクリーン
窓の防音対策にロールスクリーンも使う場合、カーテンと同じように「重量のある物」を選びます。
遮音性の高いロールスクリーンとは
- 遮光加工されたロールスクリーン
- 遮熱・断熱加工されたロールスクリーン
- 防炎加工されたロールスクリーン
- 防汚対策に撥水加工されたロールスクリーン
ロールスクリーンには、様々な機能を持たせるための加工が施されている物があります。
複数の機能を持たせるためにコーティング加工を行い、生地が多層構造になって重量が増しているロールスクリーンは遮音性に優れています。
また、カーテン単体またはロールスクリーン単体で使うより、カーテンやロールスクリーンを組み合わせて使うことで遮音効果が向上します。
例えば、ドレープカーテンだけ使った場合の遮音効果と比べて「ロールスクリーン×レースカーテン×ドレープカーテン」または「ロールスクリーン×ドレープカーテン」で使用したほうが遮音効果が高くなります。
特に、多機能ロールスクリーンとカーテンの併用は非常に高い遮音効果があります。
つっぱり式ロールスクリーンなら、ドレープカーテンとレースカーテンを取付けた状態でも窓枠にロールスクリーンを取付けることができるので、窓の防音対策をしっかりと行えます。
ロールスクリーンもカーテンと同様にロールスクリーンを降ろした時に隙間ができます。
カーテンと併用することで、この隙間を埋めることができるのも、カーテンとロールスクリーンを併用したときの大きなメリットです。
床の防音対策
床の防音対策では、部屋の床を通して生活音が階下の住人に聞こえないようにします。
- お子さんが部屋を走り回る
- 在宅ワークで頻繁に椅子を動かす
- ロフトに昇り降りするために頻繁に梯子や階段を使う
床に伝わる音を軽減する方法として、ラグやジョイントマットを床に敷きます。
ラグやジョイントマットなら、部屋の中で敷く場所を調節することができるので、賃貸マンションの床の防音対策に適しています。
床の防音対策におすすめのラグ
賃貸マンションの部屋を防音室にしたいと考えた場合、人の足音などの生活音が階下に聞こえないようにすることも大切です。
特に小さなお子さんが居るご家庭では、子供がリビングや子供部屋を走り回ったり、椅子やベッドに大きな音を立てて乗り降りすることもあります。
この足音は床を通して階下に届いてしまい、それが原因でマンションの階下の住人とトラブルになってしまう危険があります。
そこで、足音や生活音が階下に届かないようにするために、床に防音性の高いラグを敷きましょう。
防音性の高いラグの特徴
- 生地に厚みがあるラグ
- ウレタンやワタが中生地に入ったラグ
- 生地がフェルトなどを重ねた多積構造のラグ
ウレタンやフェルトは防音材として使われることもある優秀な素材です。
厚みがあるほど防音性が高まるので、生地の厚いウレタンラグを選びましょう。
マンションの部屋を防音室にしたい人におすすめラグとして、当店で取り扱っているウレタンラグの「コトン」をご紹介します。
▼「コトン」の防音性能
ウレタンラグなら衝撃を吸収して足音などの生活音が床に伝わりにくく、床の防音対策にピッタリです。
ラグやカーペットの防音性能を確かめる基準に「遮音等級」があります。
当店で取り扱っている「コトン」は、遮音等級が「ΔLL(I)-6」もあり、ラグの上なら足音や生活音が下の階にほぼ伝わりません。
ラグ自体も表面がコットン生地のはわらかい肌触りでさわり心地と座り心地が良く、生活音を気にせずに安心してご使用いただけます。
また、ウレタンラグ以外のラグでもある程度の防音性は確保することができます。
例えば、生地の薄いラグの下にウレタンクッションの下敷きを追加することで、厚みをプラスして十分な防音性が確保できます。
ラグにボリュームと強力滑り止めをプラス!優しいタオル生地を使った手洗いできる防ダニ下敷き
『ピタリプラス』
極厚約20ミリ!お気に入りのラグに防音と滑り止め機能をプラスできる人気のすべり止めクッションマット
床の防音対策におすすめのジョイントマット
床の防音対策にジョイントマットを敷くという方法もあります。
ジョイントマットは、複数枚のマットを繋げて使うことができるので、マットの枚数を調節すれば部屋の大きさに合わせて使うことができます。
そのため、子供の遊具スペースをリビングにジョイントマットで作ったり、ダイニングテーブルの下にマットの代わりに敷くこともできます。
ここでは、防音性があってカットしてサイズを自由に変えることもできるジョイントマットの「キューロ」をご紹介します。
ジョイントマットの素材は多孔質素材のポリエチレンフォームが使われています。
ポリエチレンフォームは汚れに強く撥水性があり、耐久性もあるので敷物の素材にピッタリの特性を持ちます。
そして、ポリエチレンフォームなどの多孔質構造の素材は、吸音性能に優れているので、防音材としても優秀です。
ジョイントマットは賃貸で部屋を防音室にしたい場合、部屋のサイズや形に合わせて使う枚数と形を調整することができるので、賃貸マンションでも部屋に敷き詰めて使うことができます。
また、敷き詰めて使ってもジョイントマットが汚れたりヘタってくれば、その汚れた部分だけ取り外して新しいジョイントマットに交換して使い続けることができるのでメンテナンス性が高いのも特徴のひとつです。
ジョイントマットに使われるポリエチレンフォームのツルツルした感触が苦手という方は、ジョイントマットの代わりにタイルカーペットを敷くという方法もあります。
タイルカーペットには毛足の立ったやわらかな感触のクッション性を持ち、防音性に優れた「ECOソフト」がおすすめです。
▼「ECOソフト」の防音性
タイルカーペットはジョイントマットと比べて若干コスト高になってしまいますが、防汚加工がされた洗濯可能でお手入れの簡単なタイルカーペットなら長く使用していただくことができます。
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『ECOソフト 50x50cm』
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床の防音対策にカーペット
ラグよりもサイズの大きいカーペットを部屋に敷くことで、ラグよりも広い範囲の床を防音対策することができます。
ラグで防音性の高いラグは「厚みのあるラグ」と解説をしましたが、これはカーペットも同じです。
カーペットの基布にポリウレタンや厚みのある不織布を使用しているカーペットで厚みが5mm以上ある物を選びましょう。
こちらの「ストーナ」は遮音等級が「ΔLL(I)-6」と非常に高く、足音などの生活音がマンションの階下に届きにくいカーペットです。
また、「ストーナ」は防音性に優れているだけでなく便利な機能が複数付いています。
- 抗菌・防臭加工
- 消臭加工
- 防ダニ加工
- 床暖房・ホットカーペット対応
- 防炎加工
サイズの大きなカーペットはお手入れが大変なので、抗菌・防臭加工や消臭加工はお手入れの手間が減り長く使用することができます。
「ストーナ」は、これだけの機能に加えて防音機能が付いた多機能カーペットです。
部屋の床全面にカーペットを敷けば高い防音効果を期待できます。
ただ、賃貸マンションの部屋で床全面にカーペットを敷き詰めるのはおすすめできません。
サイズの大きなカーペットはお手入れが難しく、ラグやジョイントマットのように洗濯機で洗えない場合もあります。
そして、汚れたカーペットを使い続けるとカビやダニが発生する危険があります。
カーペットにカビが発生するとフローリングにまでカビが侵食することがあります。
部屋のフローリングがカビてしまうと、フローリングの全面張り替えが必要になって高額な修繕費用を支払うことになります。
それでも、高い防音効果を求めてカーペットを敷き詰めたいという場合は、防カビ・防ダニ機能が付いたカーペットを選び、カーペットを定期的にメンテナンスしてカビやダニが発生しないようにしましょう。
扉の防音対策
扉の防音対策では、部屋と廊下を隔てる扉から騒音が聞こえないようにします。
- 一緒に暮らす他の家族の生活音が気になる
- 洗濯機や換気扇の駆動音が響く
- キッチンやトイレの水の流れる音が気になる
ご家庭に使われる扉は引戸や開戸などの種類から、ドア枠の固定枠や2方枠など種類に違いがあると防音性も違います。
また、リビングと廊下に繋がる扉が設置されていない場合もあったりして、防音対策が必要な物件もあります。
ここでは、比較的に簡単な扉部分の防音性を向上させる方法をご紹介します。
扉の防音対策におすすめのカーテン
扉部分の防音対策で比較的に簡単な方法は、間仕切りカーテン(または暖簾)を取付けることです。
間仕切り用のカーテンを扉部分に取付けることで、防音効果を追加することができます。
例えば、アコーディオン式カーテンをドア枠につっぱり棒で取付けることもできます。
扉は素材等によりますが、もともと遮音効果があります。
しかし、扉とドア枠の隙間から音が漏れてきたり、中古マンションなどでは扉部分の建付けが悪くなっていることがあり、扉の防音性が低下していることがあります。
また、和室などは重量の軽い障子や襖が使われていると、音が透過してしまいます。
扉の隙間からの音漏れがある場合は、間仕切り用のカーテンを取付けて隙間から音漏れや騒音が侵入しないようにします。
ただ、間仕切りカーテンを取付けても隙間からどうしても音が漏れて聞こえてくる場合は、ホームセンター等で売られている隙間テープで扉の隙間を塞いだり、扉の建付けを修理する必要があります。
扉の防音対策におすすめのロールスクリーン
扉の防音対策にロールスクリーンを使うという方法もあります。
ロールスクリーンは窓の日射対策だけでなく、間仕切りとして使用することができます。
そのロールスクリーンの中でもつっぱり式(突っ張り棒)で固定できるタイプなら、扉のドア枠にビスで穴を開けて固定する必要がないので、ドア枠を傷つけることなく使用できるので賃貸マンションの部屋にピッタリです。
スリムつっぱりロールスクリーンは通常のロールスクリーンよりもパイプが細いので、取付け場所が限られている狭い場所でも取付けが可能です。
また、標準タイプのつっぱりロールスクリーンに比べて、両サイドの隙間が小さいく音漏れも少なくすみます。
例えば、よく見かける片開き扉のドア枠は壁厚が10cm~18cmほどで、突っ張り棒を取付けることができる部分は3cm~5cmほどしかありません。
つっぱり式ロールスクリーンでパイプが太い物は、ドア枠に取付けが不可能な場合があります。
また、ドア枠に取付けたロールスクリーンを昇降させるとき、扉のドアノブ部分がロールスクリーンに引っかかってしまうこともあります。
ドア枠にロールスクリーンを取付けるときは、壁厚とロールスクリーンを取付ける箇所にどれくらいの余裕があるのか確かめてからロールスクリーンの取付けを行ってください。
扉にロールスクリーンの取付けが難しい場合は、ドア手前の廊下の天井にロールスクリーンを取付けるという方法があります。
リビングとキッチンをつなぐ廊下の天井や、玄関とリビングをつなぐ廊下の天井にロールスクリーンを取付けることで音を遮断してくれます。
この方法なら、ドア枠にロールスクリーンを取付けるスペースを気にしたり、ドアノブが昇降の邪魔になることもありません。
まとめ
賃貸で防音室を作ろうとすると、リフォームは資金的、賃貸契約の内容によって難しい場合があります。
でも、リフォーム業者に依頼せずにDIYで防音室を作ろうとしても、賃貸の壁や床を傷つけてしまうかもしれません。
そこで、カーテンやロールスクリーン、ラグ等の取付けと撤去が簡単で防音性の高いアイテムを使って部屋の防音性を高める方法がおすすめです。
まずは、部屋のどこから音が漏れていて、どんな騒音が気になるのか調べてましょう。
窓や壁、床からの音漏れを防ぐために、防音性の高いカーテンやラグを使えば簡易の防音室を作ることが可能です。
部屋を防音室にしたいと思っている人は、ここで解説した防音対策の方法を参考にして賃貸の部屋を費用をあまりかけずに防音室にしてみてくださいね。